docomo・au・SoftBankが実効速度計測結果を更新!

NTTドコモおよびKDDI、ソフトバンクは総務省が2015年7月に「インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会」にて定めた通信速度におけるガイドラインに沿った実効速度計測結果を更新しています。

これは米連邦通信委員会(FCC)が公開する計測アプリをベースに実証時に作成した計測アプリを利用して全国全国10都市(1500箇所)において各社が実際に通信速度を測定して公表する取り組みで、理論値では誇大広告となる可能性があることから導入されました。

更新日はauおよびSoftBankが3月30日、NTTドコモが4月2日となっており、計測期間はNTTドコモおよびauが2018年1〜3月、SoftBankが2018年2〜3月。使用した製品は各社の「Xperia XZ1」(Android)および「iPhone 8」(iOS)と共通しており、各々実効速度のおおよその範囲として実効速度集計結果(箱ひげ図)や中央値に近い半数(25%値~75%値の範囲)のほか、測定結果をすべて確認できます。

これらのうちのいわゆる平均となる中央値は、NTTドコモではAndroidが下り190Mbps、上り23Mbps、iOSが下り172Mbps、上り22Mbps、auではAndroidが下り101Mbps、上り28Mbps、iOSが下り83Mbps、上り14Mbps、SoftBankではAndroidが下り104Mbps、上り26Mbps、iOSが下り89Mbps、上り23Mbpsとなっています。

通信事業者NTTドコモau by KDDISoftBank
OSAndroidiOSAndroidiOSAndroidiOS


最大値422358346360299305
75%値237220140115132116
中央値1901721018310489
25%値14012271578166
最小値201921191914


最大値393885307032
75%値272657183327
中央値232228142623
25%値171413111915
最小値311121

通信速度は「ナマモノ」と言われるその場その場といった場所だけでなく、同じ場所でもその時々によって大きく変わるため、この結果がすべてではありませんが、少なくとも各社の公式な実効速度計測結果ということで日本で最も大規模に行われた調査ということである程度の目安にはなるかと思われます。

また総務省のガイドライン策定後に実効速度計測結果が公開された今でも各社とも理論値で最大通信速度をアピールしており、その最大通信速度が出る場所が一部エリアだったり、場合によっては本当にピンポイントだったりしており、さらにさまざまな条件によって理論値の最大通信速度も異なるといった状況です。

通信事業者NTTドコモau by KDDISoftBank
OSAndroidiOSAndroidiOSAndroidiOS
理論値受信時788Mbps594Mbps708Mbps558Mbps612Mbps500Mbps
送信時50Mbps50Mbps112.5Mbps50Mbps37.5Mbps37.5Mbps

さらに最近ではNTTドコモがiPhone 8シリーズと「iPhone X」で新たに4波のキャリアアグリゲーション(4CC CA)に対応して下り最大594Mbpsをサポートしたり、auではXperia XZ1や「isai V30+」などで送信時にCAを導入して上り最大112.5Mbpsになったりしています。

このように理論値の最大通信速度も順次変わっており、エリアマップで正確に場所ごとの最大通信速度を確認するのも難しくなってきています。一方で一昔前に比べると、混雑時だったり、月当たりの高速通信量上限に達して速度制限がされていたりという場合以外は少なくともNTTドコモやau、SoftBankといった大手携帯電話会社ではそれほど通信速度を気にすることもなくなりつつあります。







記事執筆:memn0ck


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