Qualcommが新しい急速充電技術「Quick Charge 5.0」を発表!

Qualcomm傘下のQualcomm Technologiesは27日(現地時間)、新しいAndroid搭載製品向けの急速充電技術「Quick Charge 5.0(以下、QC5.0)」を発表しています。100W以上の電力供給に対応し、 例えば、標準的な4500mAhバッテリーではわずか5分で0%から50%まで充電可能とのこと。

同社が提供する最新および次世代の電源管理IC(PMIC)「SMB1396」および「SMB1398」も発表し、すでに提供されている最新のハイエンド向けチップセット(SoC)「Snapdragon 865」および「Snapdragon 865 Plus」にてサポートされます。

現在、Androidを搭載するスマートフォン(スマホ)などの製品を開発するメーカーなどにて評価中で、QC5.0を搭載する商用製品が2020年第3四半期(7〜9月)に登場する予定とのこと。なお、QC5.0は以前のQuick Charge 2.0、3.0、4、4+と下位互換性があるということです。

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QC5.0はQualcommが開発する急速充電技術「Quick Charge」の最新バージョンで、新たに100W以上の電力供給に対応することでわずか5分でバッテリー残量0から半分まで急速充電が可能となります。これにより、現時点ではスマホなどの携帯電話向けの急速充電技術としては最速となるとのこと。

例えば、QC5.0では以前のQuick Charge 4と比較して70%効率が向上したことによって最大4倍の速さで充電することで新しい充電性能を確立しており、Quick Chargeの10倍の電力供給を実現しています。なお、これらは2層(セル)バッテリーと20Vの電力供給をサポートしたことで実現しているということです。

また「Qualcomm Battery Saver」や新しい「Qualcomm Smart Identification of Adapter Capabilities」技術を用いて非常に高い効率性をサポートし、スマホなどの製品のバッテリー寿命を延ばすのに役立ち、Quick Charge 4よりも10℃低い温度で動作することでより安全に利用できるとしています。

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さらにデュアル・トリプルチャージ技術やアダプティブ入力電圧、INOV4(Inteligent Negotiation for Optimum Voltage 4)に対応し、25VでのUSB入力過電圧保護や30V以上の外部電源制御など、12の独立した電圧・電流・温度保護をサポートし、USB-PDとUSB Type-Cの両方の技術を活用できるように最適化されています。

一方、SMB1396およびSMB139は2層バッテリーや有線および無線充電、電源に基づく適応動作(3レベル降圧およびDIV/2)、スケーラビリティー(より高い電力を供給するための1次および2次)をサポートし、98%を超える最大効率を実現するように設計されています。





記事執筆:memn0ck


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