Qualcommからハイエンド向け新チップセット(SoC)「Snapdragon 8s Gen 3」が登場!

Qualcomm傘下ののQualcomm Technologiesは21日(現地時間)、アメリカ・ハワイにてイベント「Snapdragon Summit 2024」を開催し、同社が展開する「Snapdragon」ブランドにおける新しいハイエンドクラスのスマートフォン(スマホ)などのモバイル製品向けのチップセット(SoC)「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform(型番:SM8750-AB)」(以下、Snapdragon 8 Elite)を発表しています。

Snapdragon 8 Eliteは同社が開発した次世代カスタムCPU「Qualcomm Oryon CPU」を搭載した初めてのSnapdragonシリーズの製品となり、これまでの「Snapdragon 8 Gen *」といった名称から変更され、プライバシーを優先しながらもマルチモーダルAI(人工知能)の複雑さをシームレスに処理するように構築されており、製品上の生成AIの新時代を推進するために開発されたとのこと。

また同社ではSnapdragon 8 Eliteを搭載した製品はASUSやHonor、iQOO、OnePlus、OPPO、RealMe、Samsung、Vivo、Xiaomiなどの主要なメーカー/ブランドが採用する予定となっており、それらの商用製品が今後数週間以内に最初に発表されて順次発売され、すでにイベントではASUSが次期ゲーミングスマホ「ROG Phone 9」を、Xiaomiが次期フラッグシップスマホ「Xiaomi 15」シリーズ、Honorが次期フラッグシップスマホ「Honor Magic7」シリーズを投入することを明らかにしています。

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Snapdragon 8 EliteはQualcommの新しいハイエンドモデル向けモバイルプラットフォームとなる3nmプロセス製造のSoCで、史上最強かつ世界最速のモバイル向けSoCとなるとし、同社の主力なモバイル向けプラットフォームが“Elite”の名称を引き継いて業界にとっての目覚ましい進歩を示すとしており、第2世代のカスタムビルドされた「Qualcomm Oryon CPU」や「Qualcomm Adreno GPU」、そして強化された「Qualcomm Hexagon NPU」などが内蔵されています。

これにより、業界をリードする技術が初めて採用され、すべてが画期的なパフォーマンスの向上をもたらし、これらのイノベーションによってSnapdragon 8 Eliteが製品上のマルチモーダル生成AIアプリを実現してUX(ユーザーエクスペリエンス)に変革をもたらすとのこと。またこれらの技術は最強のAI-ISPによるカメラ機能のほか、次世代のゲーム、超高速なWebブラウジングなどといった他の多くの体験を促進するとしています。

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まず初搭載となるQualcomm Oryon CPUは最大4.32GHzのプライムコアと最大最大3.53GHzのパフォーマンスコアからなり、新たに24MBの大容量キャッシュを備え、既存の「Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform」に搭載されているQualcomm Kryo CPUと比べてシングルコアおよびマルチコアで性能がそれぞれ45%向上し、Webブラウジングが62%高速化され、その上で44%の省電力化も実現しているとのこと。

Qualcomm Adreno GPUも強化され、ゲーミング性能で40%向上した上で40%の省電力化を実現しており、ゲーミング機能「Snapdragon Elite Gaming」をフルスイートで備え、Unreal Engine 5.3をモバイル向けSoCとしては初めてサポートしています。またメモリー(RAM)はLPDDR5X(最大5.3GHz)、ストレージはUFS 4.0、外部インターフェースはUSB Type-C(USB 3.1 Gen 2)となっています。

生成AIも史上最速のQualcomm Hexagon NPUによって性能が45%向上し、ワット(消費電力)当たりの性能としても45%向上し、マルチモーダル生成AIのサポートと70以上という長いトークン入力によってあらゆるトピックでより高度なAIの活用が可能となるとのこと。さらに位置情報取得もAIを活用した「AI-based GNSS Location Gen 3」となり、トリプルバンド(L1/L2C/L5)のGNSS(GPS、Glonass、BeiDou、Galileo、QZSS、NavIC)となっているということです。

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モバイルネットワークもモデムに「Snapdragon X80 5G Modem-RF System」を搭載し、5GのSub6においてはじめて4×6 MIMOをサポートし、ミリ波(mmWave)でも2×2 MIMOや8つの周波数帯に対応して下り最大10Gbpsおよび上り最大3.5Gbpsとなり、新たにAIを活用した「Qualcomm 5G AI Suite Gen 3」によってより詳細なQoSの管理などを行うことでより高速でより安定したモバイルネットワークを実現するとのこと。また初めてデュアルSIMデュアルデータ(DSDA)にも対応しています。

通信面では通信チップ「Qualcomm FastConnect 7900」を搭載し、最大320MHz幅のWi-Fi 7に対応して最大5.8Gbpsを実現し、無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be準拠(2.4および5、6GHz)、BluetoothはVersion 6.0(LE)、UWBはIEEE802.15.4z(FiRA、CCC)に対応しています。カメラ機能としてはAI処理に対応した18bitトリプルISP「Qualcomm Spectra Imaginge Signal Processor」を搭載。その他にも急速充電「Quick Charge 5.0」や生体認証「Sensor-Assisted Positioning 6.0」などにも対応しています。













記事執筆:memn0ck


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