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機能を絞ったシンプルフォン「FREETEL Simple」の使って気づいた良し悪しをまとめ!

先週8月28日に発売され、すでに紹介したように昨日8月31日には生産完了にて店頭販売分を除いて完売となったプラスワン・マーケティング製のストレート型ケータイ(フィーチャーフォン)「FREETEL Simple」(以下、Simple)

部材調達の関係により、今後の増産予定もないということで、これから購入を考えた場合での入手難易度はかなり高くなります。

また、せっかくのSIMフリーのフィーチャーフォンということでもあるので、入手が今回かなわなくても「次回モデルを期待して待つ!」という人もいるかもしれません。

そこで、今回はFREETEL Simpleを実際に数日間使ってみて気がついた良かった点、そして、良くなかった(改善してほしい点)をまとめてみましたので紹介したいと思います。

◯FREETEL Simpleの良かった点
・小さい!
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Y!mobileの「WX04SH」やauのAndroidガラホ「AQUOS K SHF31」(折りたたみ時)と並べてみたところ

さすがにフリスクサイズの「ストラップフォン WX03A」やその後継機の「ストラップフォン2 WX06A」のサイズとまではいかないまでも、音声通話やSMSに機能を絞っているとはいえ、非常に小さいサイズでポケットにサッと放り込めるのは気軽でイイです。

・とにかく軽い!
小さいとほぼ同義ではありますが、約74gと非常に軽量なのも嬉しいです。今の手荷物そのままにこのSimpleを足しても重さ的にあまり気にならない軽さです。

・本体サイズの割にテンキーなどが押しやすい
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カチカチとした感覚で押しやすいSimpleのテンキー

感じ方に個人差があるかもしれませんが、ストレート形状でこの大きさにもかかわらず、テンキーなどの各種ボタンは予想以上に押しやすく感じました。

・バッテリー容量が大きい
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通常の音声端末としてみると1000mAhの電池容量は相当に大きい

シンプルモデルのケータイとしては1000mAhとかなり大容量です。このおかげで、非常に長時間の待ちうけ・通話を行なうことができます。

そのため、Bluetoothで外部機器と接続しっぱなしでもかなりの時間持ってくれます。

・ラジオはあると便利
自分で局登録を要するなど、やや不便な面もありますが、FMラジオ機能はいざというときの備えには良い機能だと思います。

また、バッテリー容量も大きいので、ラジオをつけっぱなしにできるのもイイですね。

・PC間とのファイルのやりとりが簡単
前回の機能紹介でも書いていますが、MP3やMIDIなどの音楽ファイル、JPGやPNGなど画像ファイルなどをUSBケーブルでパソコン(PC)とつないで簡単にやりとりできます。

USBドライバーもWindowsの標準ドライバーを利用しているようで、Windows搭載PCにSimpleを接続するだけで、特に何もすることなくドライバーのインストールが完了して電話機内のファイルを開くことができます。


◯FREETEL Simpleの良くなかった点
・自番号の表示手順が煩雑
日本国内に出回っている一般的なケータイは共通して、メインメニュー画面でテンキーの「0」を押すことで、現在の自端末の電話番号が表示されます。

ですが、Simpleでは「電話帳」→「オプション」→「電話帳設定」→「その他の番号」→「主番号」→「SIM1」→「自番号表示」と押していかないといけません。

頻繁に表示するものではありませんが、国内ケータイのほぼ共通の仕様なので、ここは合わせて欲しかったですね。

・電話帳にひらがなの項目がない
購入者からの反応の特に大きい改善すべき点がこれです。電話帳編集の項目に「よみがな」がないため、漢字で登録した名前の並び順がバラバラになってしまいます。

回避する手段としては名前を全てひらがな・カタカナにするか、英字にするか名前の前に並び替えたい順に数字を振るなどの手間が必要になります。

・マナーモード関連
本体右下の「#」キーを長押しでマナーモードを設定できるのですが、「マナーモード設定中でもデフォルト(初期設定状態)だとキー入力音が鳴る」というのはちょっと宜しくありません。

一応、メインメニューから「着信音設定」→「マナーの項目でオプション」→「カスタマイズ」→「キー音量を0にする」にて解決できますが、マナーモードでキー音が鳴ってしまうのは初期設定としては問題があるように思えます。

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マナーモードの設定を編集すれば解決はするけど


・マニュアルが説明不足
Simpleには「かんたんマニュアル」が同封されていて簡単な解説が書かれていますが、詳細な操作(自番号の表示方法など)や細かい機能解説(電話機能以外の操作やFMラジオ機能でのリスト作成手順など)についてはほとんど触れられておらず、細かい操作が得意ではない人に対してはちょっと不親切な気もします。

・使いづらさを感じる文字変換
テンキー入力による文字入力ですが、濁点・半濁点をつけた際には通常の「素の文字」→「濁点」→「半濁点」→「素の文字」といったループをせずに1度クリアで1文字戻って消さないとダメだったり、変換が意外と賢くなかったりなど、慣れの問題もあるかもしれませんが、文字入力の使いづらさが気になりました。個人的にはベル打ちができないのも残念です……。

・個体差による不具合報告が多い
もちろん、不具合のある個体が多数を占めているというわけではありませんが、筆者の周りの購入者には「USBキャップカバーが閉じなくてパカパカする」や「勝手に電源が落ちる」、「SMSが受信されない」、「背面カバーがうまく閉じない」、「電源再投入で端末内蔵の時計がリセットされる」、「突然通話が切れる」などといった声が聞かれています。

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ここのカバーが閉じない個体が結構あるのだとか

ごく一部の問題だと思いたいですが、中でも「SMSが受信されない」などはかなり致命的な不具合だと思います。FREETELでは不具合があればコールセンターで話を聞いてくれるそうなので、購入者で何かしらに該当してしまった人は連絡を入れてみるといいかと思います(筆者は幸運なことに、これらの不具合は一切ありませんでした)。

完売にて生産終了となったFREETEL Simpleですが、日本発のシンプルフォンケータイとして注目の高い機種となり、発売開始からわずか3日であっという間に販売終了と新機種としては異例な事態となってしまいました。

とはいえ、不具合の問題が残りつつも、これだけの話題をさらったSIMフリーのシンプルフォン(フィーチャーフォン)というジャンルなので、是非とも後続となる後継機種を期待したいところです。

また、FREETELにはこの後、年内発売予定としている折りたたみ携帯電話型のAndroid搭載新機種「Galaho」(仮称)が控えています。公式ブログ「FREETEL MAGAZINE」にて開発秘話も公開されており、期待が持たれます。

筆者はこちらにも興味津々で待っています。発売の際にはこちらもレビューを書きたいと思っていますので、お楽しみに。

記事執筆:河童丸


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