SIMフリースマホ「VAIO Phone A」のプリインアプリなどのソフトウェアを紹介!

VAIO(バイオ)から4月に発売されたSIMフリースマートフォン「VAIO Phone A(型番:VPA0511S)」。ハードウェアは昨年発売された「VAIO Phone Biz(型番:VPB0511S)」と同じながらOSが新たにWindows 10 MobileからAndroid 6.0(開発コード名:Marshmallow)へ変更し、価格面でも実売25,000円とお買い得になりました。

筆者も購入し、前回は開封レポートを紹介しましたが、今回はプリインストールアプリやストレージ利用状況といった購入初期状態におけるソフトウェアと、売りである「DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)対応」や「VoLTE対応」について紹介していきます。

【本体ソフトウェアとスペックをチェック】
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VAIO Phone Aの初期状態のホーム画面はかなりシンプルです。壁紙こそノートパソコン(PC)のVAIOなどと共通のデザインのものが設定されていますが、メーカー独自アプリのアイコンが配置されるといったこともなく、Androidユーザーであれば見慣れた標準アプリが配置されているのみです。

また、ホームアプリ(ランチャー)はカスタマイズの少ないAndroidスマホに多く利用されている「Launcher 3」を採用しています。

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プリインストールアプリもかなり少なめ。メーカー独自でインストールされているのは「ファイルマネージャー」のみで、それ以外はAndroid(Google)として標準的なGmailなどのアプリが入っているのみです。

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また、ホーム画面やプリインストールアプリにカスタマイズが少ないことに続き、設定画面などもAndroid標準となっています。

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ここまで、独自のカスタマイズがほとんど見当たらないVAIO Phone Aですが、国内の“イマドキ”のSIMフリースマホらしく、初期状態で多くのAPNがプリセットされていました。

APN(アクセスポイント)の入力・設定は不慣れだと全角半角・大文字小文字やスペースの有無といった些細なミスで接続できずにストレスが溜まる部分ですが、主要な仮想移動体通信事業者(MVNO)のAPNがプリセットされているので選択するだけで利用可能なります。

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次に、初期状態での内蔵ストレージの利用状況。VAIO Phone Aの内蔵ストレージ容量は16GBと最近のスマホでは少なめです。

システム領域などを除いたユーザーが利用できる領域は約10GB程度で、初期設定を終えた後にプリインストールアプリのアップデートを適用すると1GB程度を使用した状態になります。

ストレージ画面の表示が少々おかしく「合計10.25GBを使用中」と出てくるのですが、実際にユーザーが利用できる領域として約10GB存在しています。

なお、使用開始から約3週間が経過し、電話とGmail、ハングアウトの利用がほとんどで追加のアプリケーションのインストールは行っていませんが、現時点の使用容量は2GB強となっています。

アプリのアップデートやキャッシュが溜まっていくだけでもこれだけの容量を使うため、大容量のアプリケーションや会話ログを多くため込むメッセンジャーアプリの利用には注意が必要かもしれません。

【デュアルSIMデュアルスタンバイとVoLTEをチェック】

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昨年、SIMフリースマホで注目された機能が2枚のSIMカードを1台のスマホに取り付け、同時に待ち受け・利用できるDSDSと、従来よりも高音質な通話が可能なVoLTEの2つでしょう。

VAIO Phone Aもこれらの機能をサポートしており、とくにVoLTEはSIMフリースマホで対応機種が少ない「NTTドコモ」のVoLTEに対応しているのが、注目を集めているポイントとも言えます。

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サポートするSIMカードサイズですが、SIM1はmicroSIM(miniSIM)カード(3FF)、SIM2はnanoSIMカード(4FF)となります。

また、VAIO Phone AでDSDSを利用する場合、SIM2のnanoSIMカードとmicroSDカードが排他利用となるため、microSDカードに写真を保存する、アプリを保存するといった使い方をしたい場合には注意が必要です。

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わかりやすくするためにSIM1には080で始まる電話番号を、SIM2には070で始まる電話番号のSIMカードを挿入しました。

また、SIMスロットごとに着信時の画面表示のテーマカラーを設定できるため、それぞれのSIMカードに違う色を設定し、どちらへの着信かわかりやすくすることも可能です。

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次に試したのが、高音質通話であるVoLTEです。VAIO Phone Aは、NTTドコモのVoLTEに対応というのが大きな魅力であり、筆者もここに惹かれて今回購入しています。

よく通話を使うのであれば相手の声が聞き取りやすい高音質での通話のメリットは大きく、一度でもVoLTEの音質に慣れてしまうともう戻れません、戻りたくありません。

半信半疑、本当に使えるのか?と気になり、購入後真っ先に確認したのがVoLTEなのですが、筆者のもう1台のNTTドコモのスマホとの通話は「HD」と表示され、VoLTEでの通話ができている事が確認できました。

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また、多くのSIMフリースマホが対応している「au VoLTE」が使えるのか、ここが気になる人も多いのではと思い、UQ mobileのVoLTE契約のSIMカードを取り付け確認してみました。

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こちらも問題なくVoLTEでの通話が可能でした。
もちろん、どの事業者でどの契約プランであれば絶対に利用できるといった保証はメーカーとして行っているものではないため「参考程度」に留めて欲しいのですが、最近はau VoLTEに対応しているSIMフリースマホの多くが「対応」を謳う中、VAIO Phone Aは「NTTドコモのVoLTEに対応」といった紹介も多いため、auやau系のMVNOを使用しているユーザーも選択肢に加えてもいいかもしれません。

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一点、DSDSとVoLTEについて注意したいことがあります。まず高速なデータ通信が利用できる「4G」は、DSDSにおいてSIM1かSIM2のどちらかにしか設定が行えません。

両方を4Gで待ち受けすることができないため、DSDSの設定画面からどちらを4Gで待ち受けするかを選択する必要があります。データ通信用に用意し取り付けたSIMカード側を必ず選択するようにしましょう。

ただし、高音質通話であるVoLTEは「4G」の通信が必須となるため、DSDSを利用する際、データ通信側のSIMカードの電話番号での音声発着信でなければVoLTEが使えません。DSDSとVoLTEの同時利用を考えている場合は注意が必要です。

VAIO Phone Aの魅力は何よりも本体価格の安さ。
ただ安いわけではなく、DSDSやVoLTEに対応したことでコストパフォーマンスに優れた1台にまとまっているのは今のSIMフリースマホの中でも、VAIO Phone Aの大きな魅力と言えます。

内蔵ストレージ量に物足りなさは感じますが、SIMフリースマホの入門機としてもある程度使いこなしているユーザーの買い換え先としても十分にアリな選択肢と言えます。

次回、第3回目のレポート記事では「実際の使い心地」についてご紹介していきたいと思います。



記事執筆:memn0ck


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