シャープが小型スマート咀嚼計「bitescan」をCEATEC JAPANに参考出展 |
千葉県・幕張メッセにて2017年10月3日から6日までの3日間に渡って開催されたエレクトロニクスとITテクノロジーの展示会「CEATEC JAPAN 2017」にシャープが出展し、耳に装着して咀嚼回数やその速度を計測して健康管理に役立てるヘルスケア機器「bitescan」を参考出展しました。
シャープブースでは8Kディスプレイや高精細VRディスプレイなど、シャープが得意とする液晶技術を活かした製品が展示された一方で、IoT向けのセンサーを搭載した家電製品やウェアラブルデバイスの参考出展も多く見られました。その中でもとくに人々を目を惹き付けていたのが本端末です。
bitescanはどのようなシーンで活躍し、シャープが目指すIoTデバイスのあり方とはどういったものなのでしょうか。デモ機での体験コーナーなどを写真や動画とともにご紹介します。
■「噛む」を科学するウェアラブルデバイス
いわゆるIoT機器の1つであり、搭載された加速度センサーや赤外線センサーによって人の行動支援や生活支援を行うのが目的です。本機には顎の動きを検知するセンサーが搭載されており、これを耳に装着して顎の近くに当てることで、咀嚼回数や咀嚼テンポ、咀嚼速度などを計測します。
計測中の様子はリアルタイムにスマートフォン(スマホ)やタブレット向けの専用アプリに表示され、計測結果は咀嚼回数や咀嚼速度からイメージされる動物のイラストとともに表示されます。
計測結果には「もう少しゆっくりと噛むようにしましょう」といったようなアドバイスも表示されるため、咀嚼不足やによる消化不良や「早食い」からの食べ過ぎを防ぐなど、「食」を由来とする様々な健康被害の抑制・防止に役立つとしています。
本機の機能についての解説やその開発目的などについては以下の動画からもご覧いただけます。
S-MAX:CEATEC JAPAN 2017 シャープ「bitescan(バイトスキャン)」
動画リンク:https://youtu.be/Tp5_XHkgdko
■まずは機能実証から。将来的にはウェアラブル製品への組み込みを
そもそも、何故「噛む」ことにシャープは注目したのでしょうか。担当者によれば、前述したような咀嚼不足などがもたらす健康被害は高齢になるほど大きな問題となり、人の寿命にも大きく関わっているとのこと。また正しい噛み方をしないことが姿勢の崩れや偏頭痛といった消化器系以外の健康被害にも関連してくるため、咀嚼を科学的にチェックすることは人の健康寿命にとってとても重要であるとしています。
シャープとしてはこの形状やヘルスケア機器として単体で製品を発売する予定はないとのことで、飽くまでもウェアラブル関連製品の一技術として活用していきたいとのこと。耳装着型のウェアラブルデバイスへ機能を組み込み、高齢者の見守り製品として発売するなどといった方向性があると担当者は解説しています。
記事執筆:あるかでぃあ
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・「CEATEC JAPAN 2017」シャープブースのご紹介|ニュースリリース:シャープ
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