SonyがFeliCaの次世代ICチップを開発!既存ICチップと互換性を保ちつつ、よりセキュアに

ソニーおよびソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズは8日、非接触ICカード「FeliCa」(FeliCa Standard)向けの次世代ICチップを開発したと発表しています。新ICチップおよび新ICチップを搭載したカード製品「FeliCa Standard SD2 非接触ICカード『RC-S120』」の量産開始は2020年11月頃を予定しているとのこと。

新ICチップは現行のFeliCa Standard ICチップと互換性を保ちつつ、新たにクラウドと連携したデータ管理が可能で、第3者の不正利用を防ぐFeliCaセキュアID機能を搭載しており、時代に即した民生用ICカード用途として業界最高レベルのセキュリティーを備えています。

これにより、サービス事業者はなりすましなどの不正利用を防ぎつつ、さまざまなオンラインサービスにおいて顧客情報の管理やサービス内容の追加・更新などにクラウド上で柔軟に対応することが可能だということです。

なお、同社ではクラウドサービスでFeliCaを利用するためのソフトウエア開発環境の1つとして2020年4月に発売のFeliCaリーダーパソリ向け「SDK for NFC Web Client『ICS-DCWC1』」を提供しており、パソリで読み取ったIDの認証後に勤怠管理や経費精算などをするためのWebアプリケーション開発を行うことが可能です。

02

FeliCaは交通乗車券や電子マネー、アクセスコントロール兼用の社員証など高いセキュリティーと性能が重視される市場で広く普及しており、これまで累計14億個以上(2020年6月末時点)のカード向けICチップおよびモバイルFeliCa ICチップを出荷しています。

また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による新しい生活様式への対応が求められる現在、非接触IC技術を使用するサービスは利便性に加えて衛生管理の面でも優れており、新ICチップを用いた製品を通じて決済分野のほか、入退場時の接触を軽減するアクセスコントロール市場など、さまざまな分野でのさらなる利用拡大の需要に応えていくとのこと

新ICチップは現行のFeliCa Standard ICチップの機能(チップ内で電子的な金銭情報や権利情報などのバリューデータを管理する機能)との互換性を確保しつつ、クラウド連携が可能で第3者の不正利用を防ぐFeliCaセキュアID機能を新たに搭載し、ISO/IEC 9798-4に準拠したアルゴリズムを実装し、ID読み出し時に改ざん検知が可能です。

これにより、各種電子決済や会員サービスなどのオンライン型サービスなどの用途において各サービス事業者が顧客情報の管理やサービス内容の変更・更新をクラウド上で柔軟かつ安全に行えるようになります。なお、カード上のFeliCaセキュアIDの機能活性化についてはカード発行時に選択できるようになっているということです。

また新ICチップはカードとリーダー/ライター端末間の相互認証と暗号通信において既存サービスとの互換性を備えたDES暗号方式/AES暗号方式をサポートしつつ、内部構造や記録されたデータの外部からの解析、読み取りを回避する最新の耐タンパー技術を搭載し、さらに高いセキュリティーを実現しています。

新ICチップはセキュリティーに関する国際標準規格ISO/IEC 15408の評価保証レベルであるEAL6+を2020年6月に取得しているほか、交通系ICカード用チップのプロテクションプロファイル(PTPP)に準拠しています。ただし、日本鉄道サイバネティクス協議会によって制定されるICカード乗車券に関する規格(サイバネ規格)には準拠していません。

03

さらに異なるサービス事業者間でそれぞれの既存システムを生かしながらお互いのサービスを追加し、データ連携ができる機能(拡張オーバーラップ機能)を新たに搭載し、FeliCaの標準機能を備えるFeliCa Standardの機能に加え、セキュリティー機能を簡易化しファイルシステムを最適化したFeliCa Lite-S機能も搭載しています。

従来は異なるサービス機能を統合する場合、システムの改修などの新たな投資が必要でしたが、これらの機能によって既存のインフラを生かして、開発負担を抑えながら統合したサービスの提供が可能です。

従来のセキュア通信機能における通信データの暗号化および改ざん検知に加えて通信データの改ざん検知のみをサポートするセキュリティーオプションを追加し、要件となるセキュリティーニーズを満たした上で高速トランザクションを重視するユースケースにおいて、コストなどとのバランスをとったシステムソリューションの選択肢が広がります。

またソニーではFeliCaセキュアID機能の有効活用に向けてクラウド側でFeliCaセキュアIDの認証や管理を行うプラットフォーム環境の整備についても検討していくとしています。今後、次世代FeliCa ICチップを搭載したカード以外の形状の製品、および対応するリーダー/ライター製品などを幅広く開発、製品化していくということです。





記事執筆:memn0ck


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
FeliCa 関連記事一覧 - S-MAX
Sony Japan | ニュースリリース | ソニーの非接触ICカード技術 FeliCa(フェリカ)の次世代ICチップを開発
Sony Japan | FeliCa | 法人のお客様 | 製品情報 | RC-S120