MNP時の障壁がひとつ減る?

NTTドコモ、au(KDDI・沖縄セルラー電話)、ソフトバンクモバイル、イー・モバイル(イー・アクセス)は連名で、6月1日に事業者間でのショートメッセージサービス(SMS)の送受信サービス開始に合意したと発表しました。サービス開始は7月14日となります。

2009年9月1日の「ショートメッセージサービス(SMS)の事業者間接続検討に関する基本合意について」という報道発表から、実に2年弱。ようやく実現です。
SMSは、電話番号でやりとりのできる短いメールメッセージサービスです。通信規格にW-CDMAを採用しているNTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルは同規格で定義されているSMSを共通して採用しています。ソフトバンクモバイルでは、SMSを拡張して、より長い文章を書けたり、ファイルなどを添付できるようにしたりしたマルチメディアメッセージングサービス(MMS)も採用しています(※1)。CDMA2000を採用しているauでは、「Cメール」という名称でSMS同様のサービスを展開しています。

各社のSMSまたはCメールは、同じ通信事業者(キャリア)間であれば送受信できました(※2)が、キャリアをまたいだ送受信には今まで対応していませんでした。そこで、携帯電話番号ポータビリティ(MNP)時にキャリア変更の障壁を低くする観点などから相互送受信の検討をしてきたのです。

今回の取り組みがMNPの障壁を低くするか、というと、日本の場合はEメールによるメールのやりとりが主流ですので微妙な情勢です。ただ、メールアドレスを知らなくても電話番号を知っていれば送受信可能、という意味ではやりとりの仕方が充実することになり、より便利になるものと思われます。

なお、他社へのSMS送信時の条件等については、各事業者のお知らせをご参照ください。


(※1)ソフトバンクモバイルのMMSは、「S!メール」という名称でサービスを展開しています。国内のケータイメール事情を反映し、添付ファイル容量上限拡大など、一部に独自拡張を施しています。なお、NTTドコモの「iモードメール」はMMSとは非互換の形式ではありますが、変換サーバーをドコモが用意することで、海外の通信事業者との間でMMSのやりとりをすることが可能になっています(spモードメールでは不可)。

(※2)NTTドコモ、ソフトバンクモバイルに関しては、既に海外通信事業者とのSMS/MMS相互送受信が可能です。試しに、Skypeモバイルのダウンロードサイト通知SMSを両社の電話番号宛てに(番号のさいしょの"0"を抜き、頭に"+81"をつけて入力)送ってみてください。SMSの拒否設定をしていなければ、何事もなく届くはずです。送受信対応事業者等、詳細は、サービスの紹介ページでご確認ください(NTTドコモ / ソフトバンクモバイル)。なお、MMS送受信は、MMS本来の規格の範囲内(添付ファイル含めて300KB以内)で行えます。


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報道発表資料 : ショートメッセージサービス(SMS)の事業者間接続開始について | お知らせ | NTTドコモ
他社携帯電話とのCメール相互接続の開始および迷惑Cメール対策の強化等について | 2011年 | KDDI株式会社
ショートメッセージサービス(SMS)の事業者間接続開始について | ソフトバンクモバイル株式会社
他社携帯電話とのショートメッセージサービス(SMS)提供について|報道発表資料|イー・アクセス
ショートメッセージサービス(SMS)の事業者間接続開始について|報道発表資料|イー・アクセス
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