数年後、LTEがもっと早くなる!?新技術をKDDI研究所ブースにて展示中!

東京ビッグサイトにて2013年5月29日(水)~31日(金)の3日間に渡り、国内最大級の無線関連イベント「ワイヤレスジャパン2013(WJ2013)」。今年は同時に、日本EJK主催の無線技術関連企業や技術者が出展している無線技術イベント「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2013(WTP2013)」も開催されています。

そこで、今回はは、このWTP2013におけるKDDI研究所ブースにて先日新しく発表された、これまでのLTEの数倍のデータを送ることができる新しい「MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)」技術となる「Advanced MIMO」の技術デモが展示されていたので紹介します。

○そもそもMIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)ってなに?
MIMOとは無線通信におけるアンテナ技術の1つのことです。詳細に説明するとこれだけで、記事を使いきってしまいかねない上に小難しい話になってしまうので、ここでは簡単な説明でとどめておきますが、基地局と端末の双方が複数のアンテナで通信し合うことで通信品質の向上を狙うものです。

また、すでに無線LANなどにおいて実用化されている技術で、今回、KDDI研究所が発表したものは、このMIMOの効率をより高めた技術となります。

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Advanced MIMO技術の概要


概要の図にも書かれているように、この先、基地局のアンテナ数を増やす方向でいるのが確認できます。

説明員によると、Advanced MIMOでは端末側にも複数のアンテナを採用することになり、互いに複数のアンテナで通信することと、基地局と端末でやり取りするデータを圧縮・最適化して、より効率的にデータの送受信することで、LTEのデータ通信速度を最大で約3倍にまで引き上げることができるそうです。

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実演している基地局と端末の試験機

ちなみに、今回展示および実演していた端末の試験機は4台つながっていました。

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PC上で通信状況がモニターされていた

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周波数の利用効率も確認できた


この技術が本格的にユーザーのもとへ届けられるのは2018年以降ともう少し先の話になりますが、より良い品質で通信ができる非常に楽しみな技術です。期待しましょう!

記事執筆:河童丸


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