ドコモがLTE対応小型基地局を開発!すでに導入開始中

NTTドコモは20日、高速データ通信規格LTE方式に対応した「小型基地局装置」(以下、LTE対応小型基地局)を開発し、2013年6月から運用を開始したと発表しています。

NTTドコモではこのLTE対応小型基地局も含めて2013年度末までに5万局のLTE基地局を展開する計画であり、docomo LTEサービス「Xi(クロッシィ)」のエリア展開および品質向上の取り組みを加速していくとしています。

LTE対応小型基地局は、基地局制御部を持つ親局と電波の送受信機能などを持つ子局で構成されるリモート設置型基地局(光張出し基地局)の親局に相当するとのこと。最大2つの子局との接続が可能であり、複数の周波数帯を用いて通信エリアを重畳して構築するなど、設置環境や通信トラヒックに合わせた効率的なサービスエリアの構築を可能とします。

また、LTE方式に加えてW-CDMA方式にも対応しており、XiエリアとFOMAエリアを同時に構築することが可能です。

さらに、Xiエリア展開の加速を主な目的として装置仕様を最適化することで、これまでのLTE基地局装置と比較すると、大きさを10%以下に、重さ・消費電力をそれぞれ20%・25%以下とするなど、大幅な小型化、軽量化、省電力化が行われています。

◯LTE対応小型基地局装置の仕様
 LTE対応小型基地局装置【参考】
LTE対応基地局装置
基地局構成リモート設置型(光張出し構成)
対応通信方式LTEW-CDMALTE
最大通信速度※1下り75Mbps14Mbps※2150Mbps
上り25Mbps384kbps50Mbps
大きさ約29リットル約410リットル※3
本体重量約24kg120kg以下※3
最大子局接続数26
消費電力280W以下1200W以下
※1: 通信速度は送受信時の技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。ベストエフォート方式による提供となり、実際の通信速度は、端末の仕様、通信環境、およびネットワークの混雑状況に応じて変化します。
※2 HSPA(HighSpeedPacketAccess)時の値
※3 収容架に実装した状態での値

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これまでは、通信量の大きい地域を中心にLTE基地局装置を親局として導入し、Xiエリアを順次展開してきたとのことですが、山間部などでは親局の設置場所が限定され子局と離れすぎて接続できないなど、これまでのLTE基地局装置ではXiのエリア展開が困難な地域があったため、屋外設置にも対応した小型筐体を採用したLTE対応小型基地局を用いることで、親局の設置性および子局との接続性を改善しているということです。

今回のLTE対応小型基地局によって、LTE基地局のラインナップを拡充され、Xiのエリア拡大および品質向上の取り組みをより経済的かつより機動的に進めることが可能となったということです。

NTTドコモのXi基地局ラインナップとしては、Xiエリアのきめ細やかな展開に向けて、LTE対応小型基地局を含め、通信量やエリアサイズに応じたさまざまなタイプの基地局を用意しているとのことです。

NTTドコモでは、ユーザーひとり1人のスマートライフのパートナーとして、ベストなサービスが提供できるように今後もネットワークのさらなる高速化や品質の向上に取り組んでいくとしています。

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記事執筆:memn0ck


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