本格的なコントローラーでDJプレイ!

スマートフォンやタブレットの進化によりUSB接続の周辺機器や、各種変換コネクタを利用することでMIDI機器やマイク、ギターなども接続できる。スマートフォン単体で使うだけではなく、スマートフォンから周辺機器をコントロールしたり、周辺機器でスマートフォンをコントロールするなど、ユーザーのニーズに合わせてさまざまな使い方ができるようになってきているのだ。

今回紹介するパイオニアのDJコントローラー「Digital DJ-WeGO2」(以下、DDJ-WeGO2)は、タッチパネルだけでは難しいDJアプリの操作を、フェーダーやノブ(つまみ)と言ったアナログのデバイスでコントロールしてしまおうという画期的な製品だ。

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DDJ-WeGO2は、iOS向けのDJアプリ「djay 2」がインストールされたLightningコネクタとiOS6以上のiPhone、iPad、iPod touchに対応したDJコントローラーで、本体サイズは幅380mm×奥行き208.5mm×高さ65mm、重さは1.6Kg。

イメージとしては15.6インチのノートパソコンぐらいのスペースがあれば使用できる。さらに電源はノートパソコンやUSB給電が可能なモバイルバッテリーが使用できる。

各種フェーダーやノブは、細かく操作するものや素早い操作が必要なものという具合に、用途に合わせてトルクに差がつけられている。この辺のしっかりした作りは、これまでCDJやDJミキサー製品で培ってきた技術をもつパイオニアの製品だと感じられるところだ。

なお、本体のカラーは今回試した「WHITE」のほかに、「RED」と「BLACK」の合計3色をラインナップする。


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さらにDDJ-WeGO2には、持ち運びに便利なグリップがついている。iPhone/iPadとノートパソコンやモバイルバッテリー、そしてバッテリーで動作するスピーカーがあればいつでもどこでもDJプレイが楽しめるのだ。


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付属のケーブルでiPhoneやiPadと接続する。コネクタはLightningコネクタとなっているので対応機種には要注意だ。


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右側面にはマイク端子とマスターアウトがある。マスターアウトからは高音質でアンプやスピーカーに接続可能だ。


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左側面には給電用のUSB端子と電源スイッチ、モニター用のヘッドフォン端子がある。ヘッドフォン端子は、マスターアウトとは別の出力となっている。クロスフェーダーの逆側の音をモニターし、ピッチ合わせやビートの頭をあわせるための重要な役割を担う。


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中央にはDJミキサーでお馴染みの2本の縦フェーダーとその内側にはレベルメーター、その下にはデッキA・Bをミックスするクロスフェーダーがある。クロスフェーダーはスクラッチでも使用できる軽めのものとなっている。


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上部の左右には「TEMPO」と書かれたピッチコントローラーがある。このコントローラーは、ピッチを上げてBPM(テンポ)を早めたり、逆にピッチを下げてBPMを遅くしてトラックの同士のBPMを合わせに使用するのだ。


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中央部にはHI・MID・LOWの3バンドのイコライザーがある。イコライザーは音質調整ではなく、ミックス時の音の出方の調整や、特定の帯域をカットしてトラックに変化をつけるといったリアルタイムプレイで欠かせない機能だ。試作機と言うこともあってか、ややカットやブーストが弱い気がしたが、大音量でならせば十分効果があるものとなっている。


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アプリのdjay 2の各デッキへのトラックの読み込みもDDJ-WeGO2の操作で行える。読み込み操作は簡単で、それぞれのデッキのLOADボタンを押しBOWESEノブを回してトラックを選ぶ。そしてノブを押し込むことで決定となる。

このノブの回転にはカチカチっと止まるクリックがついており、トラックを1曲ずつしっかりと選べるのが嬉しい。デッキにトラックを読み込むと、ジョグの周りに赤い光が回転する演出もカッコイイのだ。


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A・Bデッキにトラックを読み込ませ、それぞれのピッチあわせが難しい場合、もっと平たく言ってしまえば面倒だと思ったら、ピッチコントローラーの下の「SYNC」ボタンを押すと、自動的にテンポにピッチあわせしてくれる。さらにもう一度押せばビートも自動的にあわせてくれるので、すぐに2曲をミックス可能となる。

ピッチ合わせはなかなか難しいが、この機能を使えば初心者でも簡単にピッチ合わせができるdjay 2のオススメの機能だ。


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ジョグコントローラーはターンテーブルと同じコントロールができるようになっている。上面に触れるとレコードに触った状態を再現しており、ストップやスクラッチが可能となる。曲の頭出しができたら手でとめて、タイミング良く送る(手を離す)アナログ的な操作ができるのが嬉しい。


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ジョグコントローラーの側面は、ビートがズレてきた場合のターンテーブルのピッチ微調整と同じように、軽く回して少し早めたり・遅めたりという操作ができる。こういったアナログ操作ができる点がDDJ-WeGO2のオススメポイントでもある。


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ジョグコントローラーの下には、凝ったプレイをする際に便利なホットキュー機能が搭載されている。操作は簡単、トラックの任意のポイントでタイミング良く1~4のいずれかのホットキューボタンを押すだけ。登録済みのホットキューボタンは赤く点灯し、好きなタイミングでキュー出しができる。

ホットキューボタンの横の「SAMPLER」ボタンを押すと4つの効果音を鳴らすことができる。プレイを盛り上げられるユニークな機能だ。


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そしてライブミックスする上で必要不可欠なエフェクターも内蔵している。フランジャーやディレイ、ゲート系のエフェクトを大胆にジョグでコントロールするのが楽しいと感じるはずだ!


iPadの大画面を持ってしてもこれほどの操作は難しい。特にフェーダーを使ったスクラッチやイコライザーは、本物を触らないと難しいと実感するはずだ。DDJ-WeGO2は、DJコントローラーだけではなく、エフェクターやマイクなどの外部入力、PCのオーディオ出力など多彩な機能が搭載されている点も注目して欲しい。

発売は10月下旬なのでもう間もなく販売開始される予定で、価格は35,000~38,000円程度になる見込みだ。iPhoneやiPad向けのdjay 2アプリは200円~1,000円となっており、大型のDJシステムを導入することを考えるとかなりの低予算で導入できてしまう点も魅力だろう。

DJプレイに興味があるiPhone、iPadユーザーは是非、DDJ-WeGO2で本格的に楽しめるDJプレイにどっぷりはまって欲しいと思う。年末やクリスマスのパーティーにもオススメ!

記事執筆:mi2_303



[Image] QRコードアプリ名:djay 2 for iPhone
価格:¥200
カテゴリ:ミュージック
開発者:algoriddim
バージョン:2.1.2
iTunes Store:http://itunes.apple.com/jp/app/id669198374?mt=8

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[Image] QRコードアプリ名:djay 2
価格:¥1,000
カテゴリ:ミュージック
開発者:algoriddim
バージョン:2.1.2
iTunes Store:http://itunes.apple.com/jp/app/id669196929?mt=8

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