不健全なキャッシュバックはせず、ドコモ光シェアパックを訴求する |
NTTドコモは29日、都内にて「2014年度第3四半期決算説明会」を行った。さらに同説明会では、既報のフレッツ光回線による固定ブロードバンドサービス「ドコモ光」、そして、それとスマートフォン(スマホ)の料金をパックにして割引する「ドコモ光パック」などの新サービスを発表した。
まずはじめに簡単に説明されたNTTドコモの決算(累計)概況では対前年度同期減益減収となり、その内訳は営業収益33,268億円(前年同期比-1.1%)、営業利益5,871億円(前年同期比-14.7%)となった。
オペレーション関連では新料金プラン契約数1,354万件、純増数217万契約(前年同期比3.4倍)、スマホ利用数2,733万契約(前年同期比1.2倍)と発表し、純増数は改善、新料金プランの収支影響は底打ちし改善トレンドを維持する見込みを立てた。
質疑応答では主に新サービスのドコモ光について同社代表取締役社長加藤薫氏が説明を行った。今回はドコモ光の発表会を含む内容を写真を交えてレポートする。
加藤社長は、ドコモ光を他社と比較した際の優位性は、家族でパケットを分け合える「ドコモ光シェアパック」にあると語り、パケットを家族で自由に分け合える点がまず1つ。もう1つは光回線と他のサービスを使って割引をするのではなく、ドコモ光は条件のない割引と、長く使っていただくと「ずっと割」が使える点であると説明した。
また、春商戦に向けてドコモ光は「家族」で「長く」使うことがお得になることを強調し、「不健全なキャッシュバックは行わない、そのパラダイムのシフトはしていると思っている。」と述べ、光の契約と合わせてキャッシュバック合戦はしない意向を明らかにした。
説明会の質疑応答ではこれまでにも他社のフレッツ光を量販店で契約すると冷蔵庫などの家電が割り引かれるといった施策が行われていることに対し、同社でも同じようなことをするのかと問われ、「そういったこともないようにしたい。」と回答した。
また、春商戦には「光スマホ割」を訴求すると語った。光スマホ割は同社のスマホを新規契約および他社から乗り換え(MNP)で契約し、光シェアパックに加入すると新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の基本料金がカケホーダイプラン(スマホ/タブ)なら通常月額2,700円のところを1年間半額1,350円に割り引くというキャンペーンだ。
ドコモ光パックは家族で使うほどお得
一方、ドコモ光パック料金の割引が大容量のパケットパックほど大きい点について、光を入れている家庭では固定回線によるオフロードはすでに起こっているのではないかとし、「ドコモ光の定額で楽しんでいただいて、外でも動画の続きを観たいといった連続性において便利さをシームレスに活用していただきたい」と述べた。
3段階の割引の施策
大きな割引で訴求するのではなく内外でシームレスに楽しめる点をパケットパックの重きに当てていると説明した。また、状況を見ながら施策を検討していきたいと意欲的な姿勢も明らかにした。
この点について質疑応答では大容量のほうが割引率が大きいといっても高くなるので、シェアできる一番小さな10GBプランに集中してしまうのではないかと指摘されたが、加藤氏は「15GB以上をおすすめするように策を考えてある。新料金プラン導入時に失敗したが、店頭でのおすすめの仕方などといったコンサルティング力も上がっており、それぞれの普段の使い方にマッチした料金プランを選択できるように案内したい。」と語った。
さらに、ドコモ光と同時に立ち上げるドコモ光向けのISPサービス「ドコモnet」について、新規で契約する際の言い方は悪いが「受け皿」として用意したものと説明した。ドコモnetへの転用にはメールアドレス変更などの障壁がありそこはユーザーの立場を尊重するようだ。
ドコモが提供するISP「ドコモnet」
最後に加藤社長は、ドコモ光の契約数の目標は新規・転用どちらが多いのかは見えないが1つの通過点として100万契約を早期に達成したい意気込みを語った。
なお、NTTドコモでは新料金プランのカケホーダイ&パケあえるやドコモ光、ドコモ光パックなどの料金を自分の利用状況に最適なプランを見積もれるWebサービス「「カケホーダイ&パケあえる」・「ドコモ光」かんたんシミュレーション : 家族でご利用の場合 | 料金・割引 | NTTドコモ」を公開している。どれくらいの金額になるのか試してみることをオススメする。
記事執筆:mi2_303
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