![]() |
プロジェクター搭載の超個性派Androidをソフトバンク以外でも! |
SoftBank向けに2015年11月から販売されているプロジェクター搭載という国内向けとしては非常に珍しい特長を持つZTE製Androidデバイス「モバイルシアター 502ZT」(ベースモデルは「Spro2」)。
Softbankを含む各携帯電話会社では2015年5月以降に発売した機種については基本的にSIMロック解除に対応させており、モバイルシアター 502ZTも正式にロック解除対象機種になっています。
そのため、モバイルシアター 502ZTも購入後半年経てば、他のスマートフォン(スマホ)やタブレットと同様にソフトバンクショップ店頭への持ち込みやサポートWebサイト「My SoftBank」でのSIMロック解除を行うことができます。
今回は、そんなモバイルシアター 502ZTのSIMロック解除をさっそく行ってみましたので、合わせてSoftBank以外のSIMカードを試してみました。それらの模様を紹介します。
【SIMロック解除条件と方法】
すでに紹介しているように2015年5月以降に発売された機種はSoftBankでもSIMロック解除については、一部のデジタルフォトフレームなどの非対応機種があるものの、基本的にスマホやケータイ(フィーチャーフォン)、タブレット、モバイルWi-Fiルーターはすべて対応しています。
詳細は公式Webページ「ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する / SIMロック解除 | SIMロック解除、他社製品でのソフトバンクのご利用について確認する | お客さまサポート | モバイル | ソフトバンク」をよく読んでLet's SIMロック解除!
SIMロック解除を行うためには、製品の購入日から181日目以降(解約していた場合、解約日から90日以内)にソフトバンクショップの店頭へ持ち込んで有償で行うか、My SoftBankのWebページにて行います。
違いとしては店頭では有償ですが、Web(My SoftBank)では無償となります。Web(My SoftBank)上での解除手順については、NTTドコモなどの他社での解除手順と同様に「IMEI番号をサポートページにて入力して、解除コードを受け取ったら他社SIMカードを挿してから端末を再起動し、端末に解除コードを入力して解除する」というものです。
この辺りの作業に自信がなければ3,000円(税別)支払って店頭で解除してもいいでしょうが、Web(My SoftBank)での解除も手順としては簡単だと思います。なお、解約している場合は、Webでは解除できないため、店頭での解除のみ対応可能となります。
それでは、さっそくSIMロック解除したモバイルシアター 502ZTに他社のSIMカードを挿して試してみましょう!
【NTTドコモやそのMVNOのSIMを試す】

MVNOも多く、選択の幅が広いNTTドコモ系SIMカード
今回はNTTドコモとその仮想移動体通信事業者(MVNO)であるインターネットイニシアティブ(IIJ)の「IIJmio」のSIMカードを試してみました。
検証に入る前にひとつ注意があり、モバイルシアター 502ZTはSIMカードスロットの対応サイズがmicroSIMカード(3FF)となっています。そして、今回、筆者は手持ちのnanoSIMカード(4FF)で行っているため、SIMカードのサイズ変更アダプターを利用しています。
筆者が使った限りでは特に問題はありませんが、サイズ違いのSIMカードにアダプターをセットして使うことは自己責任となります。改めてお手持ちのSIMカードのサイズを確認しておきましょう。

もちろん、初めからmicroSIMカードであれば何の問題もないのですが
モバイルシアター 502ZTは元々、SoftBank向けの製品のため、ソフトバンク以外のSIMを挿してもアクセスポイント(APN)設定が出てきません(一部例外がありましたが、後述)。そのため、ユーザーが自身でAPN設定を行う必要があります。なお、NTTドコモのspモードは以下の通り。IIJmioは公式Webページを参照のこと。
名前:spモード(名前は自由に決めてもOK)
APN:spmode.ne.jp
ユーザー名:spmode
パスワード:spmode
認証タイプ:CHAP

APNは手打ちで作成

NTTドコモ系SIMを認識して、アンテナも掴んでいる
画像を見ての通り、アンテナピクトが表示され、NTTドコモやIIJmioでロック解除したモバイルシアター 502ZTでのネットワーク接続を確認しました。
モバイルシアター 502ZTは音声通話には対応していないので、データ通信プランで良さそうです。音声通話プランのSIMカードでも利用できますが、電話がかかってきても出れません。
【auのSIMカード(au ICカード)を試す】

最近、MVNO向けSIMカードなどバリエーションの増えてきたauのSIMカード
今回は、auのVoLTE対応Androidスマホに使用されるタイプのSIMカード(au ICカード)で試してみました。auのAPN設定(LTE NET接続)は以下の通り。
名前:au LTE NET(名前は自由に決めてもOK)
APN:au.au-net.ne.jp
ユーザー名:user@au.au-net.ne.jp
パスワード:au
認証タイプ:CHAP

auのSIMでもAPN設定は自動では出てこなかったので手打ちで設定
auのSIMカードで試したところ、SIMカードとキャリアは認識しているもののネットワークへの接続はできなかったという結果に終わりました。

KDDIの表示は出るのだが…
これは3Gでのネットワークにおいて、モバイルシアター 502ZTがauの3G(CDMA2000方式)に対応していないことが原因ではないかと思われます。これはネットワークへの接続については最初に3G網に接続し、その後から4G(LTEやWiMAX 2+など)へつながっていく動作をするためだと見られます。結果はある程度予想していましたが、やっぱり残念ですね。
【Y!mobile(ウィルコム)向けに発行されたSIMカード(Dual W)を試す】
続いて、ソフトバンクのAndroid向けSIMカードなのですが、当時のウィルコム(今のY!mobile)向けのPHSとソフトバンクの両方の回線に対応したデュアルナンバー対応機種「DIGNO DUAL WX04K」や「DIGNO DUAL2 WX10K」、「AQUOS PHONE es WX04SH」など向けに発行されていたY!mobile(ウィルコム)向けのSIMカードを試してみました。

SIMカードとしては、かなり珍しい部類に入るかと思われます
このSIMカードにはSIMロックならぬ、IMEIロック(指定された特定の端末以外でのネットワーク接続をさせない仕組み)が掛けられており、上記の製品以外では利用できないようになっています。
ちなみに、ソフトバンクが通常発行しているAndroidスマホ向けSIMカードもSIMフリー製品では利用できないというIMEIロックがかけられています。
結論から言うと、このSIMカードでも利用することはできなかったのですが、面白い反応がありました。

APN設定が自動設定された!
なんと、ネットワークへの接続はできなかったものの、モバイルシアター 502ZT側はソフトバンク発行のSIMカードであることを認識して、自動でAPN設定がされたのです。
ただし、モバイルシアター 502ZT側が認識してもSIMカード側のIMEIロックによって実際に利用は叶いませんでした。本当にもったいない……。
【Y!mobileのSIMカードを試す】

公式でSIMフリー端末とセットで提供されているY!mobileの場合。
最後に公式Webストア「

ただし、APN設定は自動で出てこないので手打ちでの設定に
名前:Y!mobile(名前は自由に決めてもOK)
APN:plus.acs.jp
ユーザー名:ym
パスワード:ym
認証タイプ:CHAP
MCC:440
MNC:20

対応ネットワーク的にも一番相性がいいかもしれません
Y!mobileにはスマホやモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi」シリーズ向けのデータプランを契約しているユーザーにシェアプランとしてデータ専用のSIMカードを発行しています(月額料金については契約プランによって980円~0円で利用可)。
特にLプランで契約しているユーザーへは月額0円で利用可能なので、Y!mobileユーザーとの相性は非常に良いものとなっています。
【モバイルシアター 502ZTのSIMロック解除まとめ】
今回、モバイルシアター 502ZTをSIMロック解除していろいろと試しましたが、結論としてはY!mobileでのシェアプラン利用がソフトバンク網と同じサービス提供エリアで利用でき、維持費も(Lプランであれば無料なので)オススメです。もちろん、NTTドコモのデータプランやそのMVNOが提供する音声通話無しの安価なデータプランで利用するのも悪くない選択肢かと思います。
プロジェクターで画面を出力可能で、さらに単体でネットワーク接続もこなせるスグレモノ端末です。バリバリ活用していきましょう!
記事執筆:河童丸
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・モバイルシアター 関連記事一覧 - S-MAX
auのSIMはLTEonlyにすればつかめる場合が多いそうです。