モトローラのSIMフリースマホ「Moto G4 Plus」の注目機能「DSDS」をレビュー!

モトローラ・モビリティ・ジャパンから7月22日に発売された人気となっているSIMフリーのAndroidスマートフォン(スマホ)「Moto G4 Plus(型番:XT1642)」(Motorola Mobility製)。

内蔵メモリー(RAM)と内蔵ストレージ(eMMC)の違いによって2GB RAM・16GB eMMCモデルと3GB RAM・32GB eMMCモデルがあり、それぞれ価格が32,800円および35,800円(ともに税別)となっています。販売拠点もAmazon.co.jpに加えて、ビックカメラ系列などのほか、NTTレゾナントの公式Webストア「SIMフリースマホ Moto G4 Plus + 選べるOCNモバイルONEセット 【送料無料】goo SimSeller」でも販売開始され、ようやく在庫も追いついてきた印象です。

前回に少し遅くなったものの、購入したので開封して外観や同梱品を紹介しましたが、今回は注目の日本初デュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)について紹介したいと思います。


Moto G4 PlusのSIMカードはすでに紹介したように背面カバーを外した中にあり、電源オンのままで抜き差しが可能となっています。

SIMカードは2つあり、ともにmicroSIMカード(3FF)サイズながらnanoSIMカード(4FF)が使えるように2つともnanoSIMカードをmicroSIMカードとして使うアダプターが同梱されています。

また、デュアルSIMの2つのSIMカードスロットとは別にmicroSDカードスロットも搭載しており、デュアルSIMを利用してもmicroSDカードが使えないといったことがないのは、DSDS対応機種としては大きなメリットだと思われます。

実際にSIMカードを装着すると通知エリアに「新しいSIMカードが使用できます。」という通知が行われ、そこから「デュアルSIM電話をセットアップします」というデュアルSIM専用の設定が行えます。

もちろん、この設定は通常の「設定」→「SIMカード」→「使用状況プロファイル」からも行え、このSIMカードの設定と、より詳細なアクセスポイント(APN)などを設定するには「設定」→「もっと見る」→「モバイルネットワーク」にて行います。

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通知から「デュアルSIM電話をセットアップします」を表示したところ


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「デュアルSIM電話をセットアップします」では連絡先の許可をし、プロファイルを選択可能


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プロファイルでは「通話」と「SMS」、「データ」のそれぞれに個別にSIMカードを割当可能

利用できるSIMカードは対応周波数帯が4GのFDD-LTE方式で700MHz(Band 28)および800MHz(Band 19・20)、850MHz(Band 5)、900MHz(Band 8)、1700MHz(Band 3)、2100MHz(Band 1)、TD-LTE方式で2300MHz(Band 40)、3GのW-CDMA方式で800MHz(Band 1)および850MHz(Band 5)、900MHz(Band 8)、1900MHz(Band 2)、2100MHz(Band 1)、2GのGSM方式で850および900、1800、1900MHzとなっているため、NTTドコモやSoftBank、Y!mobileとそれらの仮想移動体通信事業者(MVNO)などとなります。

au回線については手持ちの「au ICカード」や「mineo」のAプラン(VoLTE対応)を試した限りではうまく通話・通信ができませんでしたが、一部では「UQ mobile」で使えたという情報もあり、引き続いてAPNの設定などで使えるようになるのか調査したいところです。

とはいえ、UQ mobileで使えたという情報でも不安定だったようなので実質的にはあまりおすすめできるものではなく、国内では周波数的にもNTTドコモやSoftBank、Y!mobileとそれらのMVNOが良いかと思われます。なお、これらの場合においてもVoLTEには非対応です。

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「デュアルSIM電話をセットアップします」は「設定」→「SIMカード」→「使用状況プロファイル」でも行えます。SIMカードの設定では各SIMカードのオン・オフや優先する接続(音声またはデータ)、通話・SMS・データの優先SIMの設定が可能


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各SIMカードは名前やカラーを設定でき、プロファイル設定時などでわかりやすくできます。各SIMカードが利用できるようになっていると、画面上部のピクトエリアの電波マークが黒抜きではなく、白い電波が立ちます


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電源が入ったままでSIMカードの抜き差しができるだけあって、通話・SMS・データの優先SIMカードについても電源が入ったまま再起動せずに切り替えも可能


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APNは「モバイルネットワーク」から行い、モバイルネットワークもタブで各SIMカードを切り替えて設定できます。なお、Moto G4 PlusのDSDSは片方のデータに優先しているSIMカードのほうが4G・3G・2Gで利用でき、もう一方は3G・2Gのみとなっています


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NTTドコモ系のAPNはデフォルトである程度設定されているので、あれば選択するだけでOKです。また各SIMカードで「緊急警報」の設定も可能。両方とも設定しているとどういった挙動になるのかはまだ試せてないので不明


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SIMカードが使えるようになるとピクトエリアの電波マークが立ち、データ通信されると「4G」や「3G」のマークがグレーアウトから色が付きます


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SIMカード1で4Gのデータ通信をしているときに、SIMカード2の3Gで音声を着信し、通話しているところ

SIMカード2の3G通話中はSIMカード1の4Gデータ通信はデータが流れない(いわゆる「デュアルアクティブ」には非対応)ようになっています。これを試すために以下の動画にてWebを閲覧しながら通話が着信したときにどうなるかなどを紹介しています。

なお、今のところ試している限りでは優先にしているデータのほうでのみデータ通信をしているようで、音声・SMSで設定したほうでデータ通信をすることは非常にまれもしくはないように思われます。ただし、絶対にデータ通信しないとも限らないので従量制などにしている場合にはAPNの設定をしないなど通信できないようにしておくなど、注意が必要だと思われます。

このように少なくともDSDSによって3Gの通話と4Gのデータ通信のデュアルスタンバイ(両待受)が可能になったMoto G4 Plusですが、やはりなんといってもNTTドコモなどの大手携帯電話会社の音声定額プランだけを契約し、データ通信は格安SIMなどのMVNOを利用することで大幅に月額利用料を抑えられるのが魅力となります。

例えば、通話側のSIMカードの契約は音声通話とSMSだけで良いのでiモードやspモードなども契約しなくても良いので、カケホーダイのフィーチャーフォン向けなら月額2,200円、データ側はデータ通信量によって変わりますが普通に使うんであっても月額1,000円くらいから選択できます(もちろん、あまり使わないのであれば月額0円で500MBまで使える「0 SIM by So-net」などもありますが)。

料金的には合計するとY!mobileなどと差がなくなってきますが、元々、NTTドコモなどを使っているのであれば電話番号を変える必要などもなく使えるのはメリットなのかなと思われます。外観などはいまいちな印象を受けましたが、DSDSが必要であれば設定も含めてなかなか良くできていると思います。


動画リンク:https://youtu.be/OA1YPOfTIZg



記事執筆:memn0ck


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