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モトローラのSIMフリースマホ「Moto G4 Plus」をレビュー! |
モトローラ・モビリティ・ジャパンから7月22日に発売されたSIMフリーのAndroidスマートフォン(スマホ)「Moto G4 Plus(型番:XT1642)」(Motorola Mobility製)。日本初のデュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)に対応した機種ということで人気となり、発売当初は在庫がまったくない状態でした。筆者も発売前に「Amazon.co.jp」にて事前予約をしていたものの、予約時期が遅かったのもあって届いたのは8月に入ってからでした。
その後もNTTレゾナントが公式Webストア「

また、価格.comの「スマートフォン 人気ランキング」でもXperia X Performanceやarrows M03、HUAWEI P9 liteなどを抑えて1位になっており、購入後の満足度などの評価が高い製品となっています。
今回は少し紹介が遅くなりましたが、そんなMoto G4 Plusを購入したので何回かに分けてレビューしていきたいと思います。まず最初は開封して外観や同梱品を写真で紹介していきます。
まずはざっくりとMoto G4 Plusの概要を紹介しておくと、約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)液晶を搭載したミドルレンジクラスのスマホです。
新たにAndroid 6.0(開発コード名:Marshmallow)でOS標準対応となった指紋認証に対応しており、ディスプレイの下中央に指紋センサーが搭載されています。
ただし、iPhoneシリーズやGalaxyシリーズ、そして、FREETEL SAMURAI REIなどのように指紋センサーはホームボタンとなっておらず、指紋センサーとしてのみ利用し、ホームボタンなどのナビゲーションボタンは画面内に表示するタイプに。
カラーバリエーションはホワイトとブラックがあり、内蔵ストレージが16GBモデルと32GBモデルがあるようですが、Amazon.co.jpなどで販売されているのは32GBモデルのみとなっています。筆者が購入したのは32GBモデルのホワイトです。
価格は16GBモデルで32,800円、32GBモデルで35,800円(ともに税別)。製品内容と価格からそれほど人気が出る機種ではないように思われますが、人気のポイントは注目の日本初のDSDS対応である点でしょう。
箱は非常にシンプルかつ簡素で、少し前の製品の印象を受けます。最近のスマホは各社ともに低価格モデルでも箱から高級感がありますが、Moto G4 Plusはそうでもない感じです。箱の大きさは5.5インチサイズとしては普通。また箱を開けると本体が裏返って入っているのは少し珍しいかなと思いました。
本体を取り出すと下に付属品が同梱されています。Moto G4 Plusの同梱品は簡易取扱説明書や保証書などの紙類以外では、USB接続のACアダプター、microUSBケーブル、3.5mmイヤホンマイクです。また、本体のSIMカードスロットにnanoSIMカード(4FF)が使えるようにするアダプターが2つ入っており、それを説明する紙も入っていました。
Moto G4 PlusはデュアルSIM対応で、2つのSIMカードスロットともにmicroSIMカード(3FF)サイズですが、このようにnanoSIMカードが使えるようにアダプターが付属しているのでSIMカードのサイズはあまり困らなそうで、これまで使っていたキャリアやMVNOのSIMカードを手軽に利用できそうです。
また、DSDSについてはすでに「今年のSIMフリースマホの注目はデュアルSIM!Moto 4G PlusやZenFone 3シリーズなどが対応するデュアルスタンバイとデュアルアクティブの違いを説明!何ができて何ができない? - S-MAX」でも詳しく紹介しましたが、2つのSIMカードを同時に切り替えることなく使えます。
これにより、例えば、データ通信の料金が安い仮想移動体通信事業者(MVNO)の格安SIMと大手携帯電話会社(以下、キャリア)の音声通話を同時に待ち受けでき、格安SIMでWebを見たり、アプリを使ったりしているときにキャリアの番号に着信して電話に出ることが可能となっています。
ただし、デュアルスタンバイではあくまで待受のみ同時にできるだけなので、この場合のキャリアの番号で電話がかかってきたときには格安SIMのデータ通信が途切れてしまうという欠点もあります。
これが同時利用となるにはデュアルSIM・デュアルアクティブ(DSDA)に対応する必要があり、対応製品の登場は日本ではまだもう少し先になりそうです。なお、Moto G4 Plusの同時待受は、4Gと3G、3Gと3G、3Gと2G(日本国内では利用不可)の組み合わせに対応しています。
Moto G4 Plusは最近では珍しく背面パネルが外せますが、電池パックは取外不可。背面パネルを外してSIMカードやmicroSDカード(最大128GBまで)を抜き差しします。
また、多くのデュアルSIM対応機種では、片方のSIMカードスロットがmicroSDカードスロットと共有だったりしますが、この機種では2つのSIMカードスロットとは別にmicroSDカードスロットが用意されているので、デュアルSIMを利用しつつもmicroSDカードが使えるのは大きなメリットではないかなと思います。
大きさは約152.9×76.5×7.87~9.78mm、質量は約157g。サイズ感は普通の5.5インチサイズといったところで、最近は同じ5.5インチでも「Galaxy S7 edge」を通常利用しているので少し大きい印象を受けました。バッテリー容量は3000mAhで、急速充電「TurboPower」によって約15分の充電時間で最長6時間の駆動を実現。
指紋認証については別途、紹介したいと思いますが、ディスプレイ側にはあるものの、機能的には背面に搭載されている機種と似た挙動となっています。
主な仕様は64bit対応Qualcomm製1.5GHzオクタコアCPU「Snapdragon 617 MSM8952」および約1600万画素CMOSリアカメラ、約500万画素CMOSフロントカメラ、2.4および5.xGHzデュアルバンド対応でIEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 4.0+EDR、A-GPS、3000mAhバッテリーなど。内蔵メモリー(RAM)は16GBモデルでは2GB、32GBモデルでは3GB。
携帯電話ネットワークではLTE UE Category 4による下り最大150Mbpsおよび上り最大50Mbpsに対応。対応周波数帯は4GのFDD-LTE方式で700MHz(Band 28)および800MHz(Band 19・20)、850MHz(Band 5)、900MHz(Band 8)、1700MHz(Band 3)、2100MHz(Band 1)、TD-LTE方式で2300MHz(Band 40)、3GのW-CDMA方式で800MHz(Band 1)および850MHz(Band 5)、900MHz(Band 8)、1900MHz(Band 2)、2100MHz(Band 1)、2GのGSM方式で850および900、1800、1900MHz。
Moto G4 Plusはスペック的には普段使うのでもサクサク動作し、指紋センサーも搭載しているため、最近の機種としては十分な性能や機能を持ちあわせており、加えて、注目のDSDSに対応しているということで、このDSDSが大きなメリットとなるような人には現状ではベストな製品になっています。
一方で、DSDSがなければそれほど注目する点はなく、逆に最近では他の製品がかなり外観の質感などが高くなってきている中で、Moto G4 Plusは背面パネルがプラスチックで少し古い2〜3年前の機種という印象も受けます。
また、指紋センサーが前面に付いているのは利用しやすいですが、デザイン的には微妙に思え、なおかつ、ホームキーにならないのであれば、背面のMotorola(M)ロゴの部分が逆に指紋センサーだったら良かったのにと思ったりもしました。
そんなわけで、DSDSが目的ということであればとても魅力的な機種になりますが、外観なども含めてDSDSを使わないのならば他の機種のほうがオススメなのかなと思います。
さらにDSDSについても今後、ZenFone 3シリーズなども発売されると思いますし、それらを待っても良いのかなとはというのはありますが、その点についてはMoto G4 Plusは2つのSIMカードスロットとは別にmicroSDカードスロットがあるのは常用するには良いのではないでしょうか。
次回以降はDSDSや指紋認証、ソフトウェアなどについて紹介できればと思っています。
Motorola(モトローラ)
2016-07-22
記事執筆:memn0ck
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