第2世代のダブルカメラを搭載したSIMフリースマホ「HUAWEI P10 Plus」をレビュー!

スマートフォン(スマホ)などをはじめとした通信機器を手がけている華為技術日本(以下、ファーウェイ・ジャパン)が2017年6月9日にフラグシップ「P」シリーズを冠する最新モデル「HUAWEI P10」および「HUAWEI P10 Plus」、「HUAWEI P10 lite」を発売しました。

価格はオープンながら希望小売価格はHUAWEI P10が65,800円(すべて税別)、HUAWEI P10 Plusが72,800円、HUAWEI P10 liteが34,800円で、公式Webショップ「ファーウェイ・オンラインストア」などのECサイトや家電量販店、仮想移動体通信事業者(MVNO)の各社から販売されています。

日本では昨年発売した前機種の「HUAWEI P9」と「HUAWEI P9 lite」から特に人気が高まり、中でも上位モデルのHUAWEI P9から続く、世界的レンズメーカー「LEICA」と協業して開発したダブルレンズカメラが好評で、今年もHUAWEI P10とHUAWEI P10 Plusにはそれらを進化させた第2世代のダブルレンズを搭載しているのが特長です。

さらに最大2.4GHz駆動の傘下のHiSillicon製チップセット「Kirin 960」プロセッサーや4GB内蔵メモリー(RAM)、64GB内部ストレージなどとハイスペックとなっており、HUAWEI P10とHUAWEI P10 Plusを足すと、昨年のHUAWEI P9より1.6倍、HUAWEI P10 liteはHUAWEI P9 liteの1.8倍の売れ行きとなっているとのこと(ともにBCNの集計による発売後2週間の比較)。

さらに上位モデルの2機種ではより価格の高いHUAWEI P10 Plusのほうが販売台数が多く、PANTONEと協業したカラーバリエーション「グリーナリー」が人気となっているということです。今回はそんなHUAWEI P10 Plusをお借りしましたので、開封の儀の様子と製品のファーストインプレッションをお届けします。

なお、HUAWEI P10 Plusのカラーバリエーションは日本ではグリーナリーのほか、ダズリングゴールドの2色展開となっていますが、紹介するカラーはダズリングゴールドとなります。

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HUAWEI P10 Plusのダズリングゴールド。片手撮影でも、うっかり手が写り込むことはなさそう


【フラグシップに相応しいこだわりを感じさせるパッケージ】

まずは箱ごとお借りできたので開封して同梱物なども紹介していきたいと思います。化粧箱は白色を基調としたデザインで、観音開きのような開き方をする一見珍しい構造をしています。初めにHUAWEI P10 Plus本体が姿を現すのはここ最近の製品では珍しくなくなってきました。これは主観となりますが、筆者はこの構造がとても好きです。

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観音開きの化粧箱は非常に個性的


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HUAWEI P10 Plusの付属品


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製品のマニュアル


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マット調な純正クリアケースも付属する


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付属する充電器は独自の超急速充電に対応

付属品は本体のほか、USB充電器やUSB Type-Cケーブル、純正ケース、イヤホン、マニュアル、SIMピンなど、使い始める前に必要なものは充分揃っていると言えます。また本体には輸送時の保護用という名目で、表面ガラスにはフィルムも貼り付けられていますが、透明なので次のフィルムへの繋ぎとしても使えそうな点も嬉しいポイントです。

なお、HUAWEI P10 Plusは独自の急速充電技術「HUAWEI スーパーチャージ」に対応し、30分間の充電でおよそ1日分の超急速充電が可能です。ただし、HUAWEI スーパーチャージには付属する充電器や対応する機器を使用する必要がある点には注意が必要です。

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F1.8と明るいLEICAレンズ搭載で写真も美しい

背面にあるリアカメラには、第2世代となるLEICAダブルレンズを搭載。そして、HUAWEI P10 Plusのみに低照度環境に強い開口部F1.8のより明るいレンズを採用し、約1200万画素のカラーセンサーと、約2000万画素のモノクロセンサーを搭載しました。

これにより、HUAWEI P10や昨年末に発売されたプレミアムモデル「HUAWEI Mate9」では苦手だと言われていた暗所の撮影でもノイズが乗ることは減ってほとんどなくなり、美しい写真を撮影することが可能となっています。その他、4種類のオートフォーカス機構や光学手ぶれ補正に対応したことによって、撮影したい場面を撮り逃すことは劇的に少なくなるでしょう。

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今回からはインカメラもLEICA品質に

HUAWEI P10 PlusとHUAWEI P10には今回からフロントカメラにもLEICAと共同開発したレンズを搭載し、世界初となる3つのLEICAレンズを搭載したモデルとなっています。フロントカメラはF1.9レンズと約800万画素センサーを搭載しており、LEICA調のポートセルフィーを撮影することができます。

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「Plus」に相応しい5.5インチ2Kディスプレイを搭載

ディスプレイは約5.5インチWQHD(1440×2560ドット)IPS液晶を搭載し、日本におけるファーウェイスマホでは初の2Kオーバーの解像となりました。また広視野角かつ好発色なディスプレイパネルを採用しているので、より良い映像視聴体験が可能となっています。

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指紋認証センサーは下部に配置

前面のディスプレイ下部中央には指紋センサーを兼ねたホームキーが配置されていますが、クリック感のある物理的なキーが搭載されているわけではありません。ホームキーは静電式となっており、ホームだけでなく、センサー上でなぞる(スワイプする)ことによって戻るや履歴などの各種ジェスチャー機能を呼び出すこともできます。

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USB Type-C端子をしっかりと採用している


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電源ボタンを取り囲む赤い模様がアクセントに。

充電端子には表裏両面からの挿入が可能なUSB Type-C端子を採用。本体右側面には電源キーや音量上下キーが配置されているのは多くの他のスマホと似た構造ですが、電源キーの表面が滑りにくいザラザラとした処理が施されている点は珍しく、ポケットの中での誤動作を防ぐなどの効果が期待できそうです。また電源キーを取り巻く赤い模様もチャーミングでかわいらしいアクセントだと言えるでしょう。

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流行りのDSDSにもしっかり対応させている

SIMカードスロットはSIMピンを使用して取り出す方式を採用し、2つのSIMカードスロットを備えており、2つの回線での音声通話待機が可能な「DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)」にも対応しています。なお、2つのSIMカードスロットのうちの1つはmicroSDXCカードスロットと兼用となっているため、 ストレージを拡張しつつDSDSを実現することは基本的には不可能な仕様となっています。

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本格的なカメラスマホとして選択の余地ありな1台

HUAWEI P10 Plusは5.5インチサイズの大画面を搭載しつつも意外にも持ちやすい1台に収まっています。同じくフラグシップモデルのHUAWEI P10の基本性能はそのままに、画面の大きさを5.1インチから5.5インチへ、解像度をフルHD(1080×1920ドット)からWQHD(1440×2560)へと拡大している点でまさしく「Plus」の価値があるでしょう。

また HUAWEI P10シリーズの特長として挙げられるカメラ機能もHUAWEI P10と比較してHUAWEI P10 Plusは特に暗所条件における撮影ではその実力をおおいに発揮してくれます。その他、HUAWEI P10 Plusだけの仕様としてあまりファーウェイ・ジャパンでは押していませんが、生活防水(IPX3準拠)に対応しています。

市場想定価格では7万円を超えているため、“お手軽”なスマホという枠からは完全に外れてしまっていますが、記事執筆時点での実売価格は6万円台後半まで相場が落ちてきているので、ある意味買い時なのかもしれません。



記事執筆:雪華


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