今年も数々の取材に行きました!2017年の気に入った3点を紹介

今年1年を振り返る「年末企画」。2017年も多くの取材に行き、この企画も年末ギリギリに……昨年は書いていないようなので良しとたい。さて、今年はスマートフォン(スマホ)ではサムスン電子の「Galaxy S8・S8+」や「Galaxy Note8」、アップルの「iPhone 8・8 Plus」や「iPhone X」など、ハイエンドモデルの印象が強かったように思う。

特にiPhone Xに関しては賛否両論があり、良くも悪くも注目を集めているのは確かだ。懸念されたホームボタンの廃止も、実際使ってみると新しい体験ができるようになっており、まとめ方がうまいと感じた。一方で、デザインや機能などは魅力的なのだが価格だけは……というわけで、筆者は無難にiPhone 8と、発表会でひと目惚れしたGalaxy S8を購入している。

そして今、メインに使っているスマホはPhone 8でもなくGalaxy S8でもない。夏に購入いたファーウェイのSIMフリースマホ「HUAWEI P10」(以下、P10)である。今回はP10を含めて、今年よく使ったものを3つ紹介していく。

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まずはP10から。魅力はなんといってもカメラだ。ダブルレンズカメラを搭載するということで奇抜なカメラを想像するのだが、写真好きのための機能をまじめに作り込んでいる。

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搭載するカラーモードは「標準」および「鮮明な色」、「ソフトな色」の3種類。風景写真を撮るなら鮮明な色にすることで、コッテリとした色に変化する。この色に関するさじ加減が絶妙で、デジタルフィルターのようなレトロ感やポップな鮮やかさではなく、正確な色を再現しつつ、派手すぎない色合いに仕上げている。要するに撮っただけで、良い感じに見えるというわけだ。

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一眼レフカメラのようなボケ味を再現できる「ワイドアパーチャ」も楽しめる機能だ。後付けでデジタルのボケを追加する機能であるため、どうしても”粗”が見えてしまい評価しづらい面もあるのは確かだが、この機能は撮影後に”編集可能”なデータとして捉えると活用の幅が見えてくる。

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撮影後にピント位置やボケを調整することで新たな見せ方が発見できたり、撮影時に意図した写真へじっくりと仕上げたりという使い方が可能だ。上の写真は、手前をぼかすことで大きさを強調したもの。ワイドアパーチャはファイルサイズが大きくなる以外に撮影に制限がでるわけではないので、デフォルトをワイドアパーチャにしておくと良いだろう。

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さらに、P10は光学式手ブレ補正も良く効いているため、夜景撮影も安心だ。また、プロ写真モードならイメージセンサーのデータを記録したRAWデータを記録できる。RAWデータでみるレンズの描写は、フィルム・コンパクトカメラで撮影した独特の味があり、そこもまた気に入っている。

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RAWデータならさらに、カメラの良さを引き出すことができる


仕事では、P10よりも大きなイメージセンサーのフルサイズやマイクロフォーサーズといったデジタルカメラを使っているが、普段使いのカメラはP10の画質で十分満足のいくものが撮れる。ライカのコンパクトカメラだと思って使えば愛着もわいてくるのだ。

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Galaxy S8プロモードは多点で被写体の形を面で補足する

しかしながら、カメラ機能に不満点がないわけではない。他社のカメラでは「多点測距」が当たり前となっており、例えば、Galaxy S8では像面位相差AF乃測距点を利用して被写体を面で捉える。

P10のピント合わせは中央1点のみであるため、中央以外にピント合わせを行う場合は、タッチして被写体を指示する必要がある。必ずしも多点測距が必須というわけではないが、ファーウェイに期待したいのはAIを使った「あっ!」と驚くようなAFを観てみたい。

もうひとつの不満点が、写真や動画など枚数が多くなるとギャラリーの表示が極端に遅くなる。スクロールしてもまったく絵が表示される待たされる状態だ。

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HUAWEI Mate 10 Proではパフォーマンスの向上とギャラリーの使い勝手が良くなっている

最新機種のギャラリーでは、ファイルサイズが大きなRAWデータをアルバム内で別カテゴリーに分けて表示することで、画像読み込み処理を軽減している。こうしたギャラリーのアップデートに期待したい。


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続いて、今年よく使ったものはiOS向けのスタジオアプリであるコルグの「KORG Gadget」だ。Gadget自体は2017年よりもっと前から利用いており、これまでにも何度か紹介してきたが、今年は新たなガジェット(音源)の追加やアプリのバージョンアップでより楽しいものとなった。

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ガジェットは有料だが表現の幅が広がるので十分元は取れる


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最新版では、取り込んだ音に音階を付けることができるサンプラー「Vancouver」が追加されたことで、ガジェットでは出せない音まで利用できるようになった。来年はどんな進化をするのか楽しみだ。


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最後は、トゥルーワイヤレスイヤホンの「ERATO VERSE」だ。こちらも記事で紹介したが、これまで3万円台の製品が多かったトゥルーワイヤレスイヤホンだが、1万円台で購入できるモデルがやっと出始めた。

特にVERSEはSBCとAACコーデックのみ対応ということで値段相応という面もあるが、iPhone 8での利用において十分な低音に加えて、しっかりと高音の出る元気の良い音が楽しめるのが魅力だ。

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有線のハイエンドイヤホンと比較すると、音の拡がりやキレそして繊細感はないのだが、そうしたマイナス面も完全ワイヤレスの使い勝手が上回ると感じた。有線にこだわってきた人も、さまざまなワイヤレスイヤホンが登場しているので、いろいろと試して自分の好みの音を見つけて欲しいと思う。

記事執筆:mi2_303


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