LINEモバイルがソフトバンクと提携!出資比率はLINEが49%、ソフトバンクが51%に

LINEモバイルおよびソフトバンク、LINE Corp.は20日、LINEモバイルが回線を借りて仮想移動体通信事業者(MVNO)として提供している携帯電話サービス「LINE MOBILE」( https://mobile.line.me )のさらなる成長を目的とする資本・業務提携を2018年3月20日(月)付けで締結したと発表しています。

本提携は今年1月31日に発表された戦略的提携が締結したもので、LINEモバイルが2018年4月2日(月)に実施する第三者割当増資をソフトバンクが引き受け、増資完了後のLINEモバイルへの出資比率はソフトバンクが51%、LINE Corp.が49%となってソフトバンク傘下となる予定です。

今後、LINEモバイルはソフトバンクとのパートナーシップを生かして総合通信事業者の知見を活用した事業運営を実現し、さらなる成長をめざすとしており、新たに今夏をめどにソフトバンクの回線を利用したサービスの提供を開始する予定だとしています。

なお、現在提供しているNTTドコモの回線を利用したサービスは継続して利用可能で、LINEモバイルの代表取締役社長は引き続き嘉戸 彩乃が務め、これまでと同様にLINEモバイルの提唱してきた「SIMPLE」「FREE」「VALUE」の3つの価値を引き続き追求していくということです。

—LINEモバイル株式会社 代表取締役社長 嘉戸 彩乃 コメント:
このたび、ソフトバンクとの資本業務提携を締結できたこと大変うれしく思います。「LINEモバイル」はサービス開始以来、常にユーザーのニーズに寄り添い、ユーザーが必要とするサービスをできる限りわかりやすく、シンプルに提供することを第一に考え、プラン展開や新機能の提供など、様々な取り組みを行ってまいりました。その結果、多くのユーザーのみなさまにご利用いただき、高い満足度を維持することができています。今回、ソフトバンクとの提携に至るまで、両社で様々な議論を行う中で、MVNO市場ひいてはモバイル通信市場に対する考え方、オンライン・オフラインのお客さまとの接点の在り方、実現していきたい世界などについての考え方が見事に合致し、LINEに加えてソフトバンクと共に今後の「LINEモバイル」の成長・拡大を推進していくこととなりました。このたびのパートナーシップにより、これまで以上にユーザーの皆さまに喜んでいただける、必要とされるモバイル通信を提供すべく努めてまいります。

—ソフトバンク株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 宮内 謙 コメント:
今回の資本業務提携により、我々は新たにMVNO事業を展開することになると同時に、“ソフトバンク”、“ワイモバイル”に加え、“LINEモバイル”という第3のモバイル事業ブランドを有することになり、より多くのお客さまのニーズに応えることができるようになることを大変うれしく思います。LINEモバイルは、非常に多くのお客さまが利用されているコミュニケーションプラットフォーム「LINE」を中核に事業展開するMVNO事業者であり、オンラインでの顧客接点の強さなど非常に高いポテンシャルを持っています。ソフトバンクが総合通信事業者の知見やノウハウを生かして継続的にサポートしていくことで、「LINEモバイル」がさらに成長することを確信しているとともに、ソフトバンクの事業にも大きなシナジーが得られることと期待しています。

—LINE株式会社 代表取締役社長 CEO 出澤 剛 コメント:
LINEでは、「LINE」を通じて必要とする人や情報・サービス、企業・ブランドと繋がり、全てが完結する「スマートポータル」の実現を目指し、決済、デリバリー、ニュース、マンガなど幅広い分野にてサービスを展開しております。モバイル通信サービスである「LINEモバイル」は、このスマートポータル戦略において重要かつ不可欠なサービスであるとともに、「LINEモバイル」の成長は「LINE」プラットフォーム全体の成長へと繋がっております。例えば、「LINEモバイル」ユーザーは「LINEポイント」をはじめとするライフ/決済領域サービスの利用率が全体平均よりも高い傾向があることがわかっているほか、「LINEモバイル」の顧客基盤を通じて獲得可能なデータは「LINE」プラットフォーム上で展開する様々なサービスにおいて有効に活用することが可能です。また、既に実施している「LINE Pay」との連携のように、他サービスとの連携強化についても様々な可能性を持つサービスであると考えております。このたびのLINEモバイルとソフトバンクとの提携によって「LINEモバイル」がさらなる成長を遂げることは、「LINE」プラットフォームにとってもポジティブであり、LINEでは、「LINEモバイル」とその他サービスとのさらなる連携強化をはじめ、「LINEモバイル」のサービス成長を引き続きサポートしてまいります。

LINE MOBILEはいわゆる「格安SIM」といわれるMVNOでは後発の2016年9月にサービスを開始し、サービス開始から仮想移動体サービス提供者(MVNE)のNTTコミュニケーションズと提携してNTTドコモから回線を利用したサービスを提供してきました。

そんなLINEモバイルですが、ここ最近のMVNOの競争激化によってソフトバンクと提携し、さらに第三者割当増資をソフトバンクが引き受けてソフトバンク傘下となる道を進むことになりました。似たようなところでは当初はNTTドコモのMVNOだったビッグローブがau傘下になって、NTTドコモの回線を利用したサービスは継続しつつ、現在ではauの回線を利用したサービスを提供しています。

これにより、ソフトバンクでは現在提供している「SoftBank」と「Y!mobile」に加えて「LINE MOBILE」の3つのブランドでそれぞれ異なる消費者ニーズに応えていくほか、LINEモバイルではスマートフォン(スマホ)の端末調達などを含めてソフトバンクと連携してより良いサービスを提供していくつもりだということです。

なお、Y!mobileとLINE MOBILEの契約者数はともに非公開なら日本経済新聞ではY!mobileを200〜250万件程度、LINE MOBILEを15〜20万件程度としており、ソフトバンクでは一部のショップでSoftBankとY!mobileの両ブランドを扱う共同店舗戦略を実験しているとのこと。

この共同店舗戦略は高知県高知市の郊外型店が紹介されていますが、都内でも最近ではソフトバンクショップにY!mobileの旗が上がっていてY!mobileを取り扱っているというような店舗もちらほら見かけており、今後、これまではオンライン販売中心で店舗での販売戦略が思うように進んでいなかったLINE MOBILEもまとめて取り扱うようになる可能性も出てきました。




記事執筆:memn0ck


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