日本でも事業者間のVoLTEが提供開始!docomo・au・SoftBankの各回線同士でも高音質に

NTTドコモが新しい技術やサービス、研究開発などを紹介している季刊誌「テクニカル・ジャーナル」の「Vol.26 No.3 November.2018」を11月22日に公開し、その中で「VoLTE相互接続の提供」( https://www.nttdocomo.co.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/technical_journal/bn/vol26_3/vol26_3_013jp.pdf )と第して日本国内の異なる移動通信体事業者(MNO)における高音質通話サービス「VoLTE」の相互接続を2018年10月より順次提供していると明らかにしています。

これにより、これまでは同じMNOの回線を利用したVoLTE対応のスマートフォン(スマホ)などの携帯電話同士でしかVoLTEで通話できなかったものが、例えば、NTTドコモとau、auとSoftBank、Y!mobileとNTTドコモといった異なるMNO同士でもVoLTEでの通話が可能となっています。

また仮想移動体通信事業者(MVNO)においてもNTTドコモ回線やau回線を利用したサービスでは基本的にVoLTEに対応しているほか、ソフトバンク回線のMVNOについてもLINEモバイルやnuroモバイル、mineoが最近になってVoLTEに対応しているため、MNOと同様に異なるサービスでもVoLTEで通話できるようになっています。

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VoLTEは「Voice over LTE」の略で、その名の通りにLTE(4G)を使った音声通話サービスです。これまでは音声通話をするときに、異なる事業者間ではSTM回線を用いて接続していたため、VoLTEのベースとなっているVoIPに対応しておらず、異なる事業者間でVoLTEを利用することができませんでした。

今回、NTTドコモでは異なる事業者間でもVoIPによる通話ができるような信号を処理できる交換機および周辺装置を開発・実装し、併せてVoIPの実現に不可欠な呼処理制御信号であるSIPの各種パラメータなどインタフェース条件についても国際標準規格に準拠した範囲内で新規に整理して技術的条件を接続約款として制定したとのこと。

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このことについてNTTドコモの広報部に問い合わせたところ「報道発表やお知らせなどはしていませんが、テクニカル・ジャーナルにあるようにすでにVoLTEの相互接続を順次提供しています」とのこと。また「接続先はauとソフトバンクの両方」だとしてます。

ただし、同社では「ネットワークを各社で順次切り替えており、ネットワークごとに順次提供しています」ということで、実際に異なるサービス間でVoLTEになるかどうかは通話してみないとわからない状況のようです。さらにVoLTE(HD+)やビデオコールなどについても他社との兼ね合いもあるので「確認中」ということでした。

一方、ソフトバンクでも同様に2018年10月より日本国内における異なる事業者間のVoLTE相互接続を順次提供しているとしているものの、auでは「準備中」としてまだ提供はされていないとのこと。とはいえ、ひとまずはついに日本国内の異なる事業者間のVoLTE相互接続が提供開始されたということで、よりクリアな通話がより多く利用できるようになるのは利用者としては嬉しいところです。









記事執筆:memn0ck


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