法人向けモバイル関連などの展示があった「ウェアラブルEXPO」を紹介! |
東京・お台場の東京ビッグサイトにてウェアラブル機器や関連ソリューションなどの展示会「第6回ウェアラブルEXPO」が2020年2月12日(水)から14日(金)までの3日間渡って開催されました。なお、同じ会場内にて同時開催で「第4回スマート工場EXPO」および「第4回 ロボデックス」が併催されていました。
ウェアラブル製品そのものやそれらの製品に使われる部品の各メーカー、通信事業者など、スマートフォン(スマホ)などのモバイル関連の製品やサービスを手掛ける企業も多く参加するイベントということで筆者も取材へ行ってきました。
本記事では会場内にて見かけたモバイル関連製品やサービスの展示がされていた企業のブースをピックアップして紹介していこうと思います。
【トリニティ】
これまでにSIMフリースマホ「NuAns NEO」シリーズを販売してきたトリニティでは昨年発表したウェアラブル製品「weara」を展示していました。
wearaはスマホなどと連携させて使うリストバンド型のウェアラブル製品で、スマホなどの対応OSはAndroidおよびiOS(iPadOS)となっており、装着することで活動や睡眠を記録し、データを蓄積できるいわゆるライフログトラッカーです。
またアプリでは記録したデータから生活の改善提案をしてくれるようになっているとのこと。今回、トリニティは出展ジャンルを「ウェアラブル製品」ではなく「開発技術」でブースを展開していました。
これについて会場のスタッフから「wearaは設計を日本国内で行った『国内メーカー製のウェアラブル製品』であることから国内の企業からの用途別カスタマイズの引き合いもある」とのことで、ジャンルを開発技術としたということです。
一般向けへの発売については生産を担当している中国企業が「新型コロナウィルス(COVID-19)」の影響で業務に遅延が生じていることから「2月下旬以降」に延期されており、ここからさらに延びる可能性もあるということでした。
特徴として交換用リストバンドに幅広いバリエーションが用意されており、スタンダードなエラストマー製のものや腕時計のバンドのようなレザー、メタルのもののほか、デザイン性の高いオジャガデザインのカラフルなものまで用意されています。なお、18mmサイズ腕時計用バンドと互換となっています。
【コニカミノルタ】
続いて紹介するコニカミノルタのブースではAndroidやiOSを搭載したスマホやタブレットなどと連携して利用する臭いチェッカー端末「Kunkun body(くんくんボディ)」が展示されていました。
Kunkun bodyは汗臭・加齢臭・口臭・体臭などを計測し、スマホなどにインストールした専用アプリと連携して計測した臭いを数値化して表示でき、さらにアプリに臭いの対策法を表示してアドバイスしてくれるというものです。
こちらはすでに販売中で、Amazon.co.jpや楽天市場などのECサイトで購入が可能です。気になった人はチェックしてみてはいかがでしょうか。またコニカミノルタはバッテリーメーカーのFDKのブースにて薄くて曲げることのできる超薄型有機EL「ヒカルカミ」の展示を行っていました。
ヒカルカミの用途としては包装フィルムとしての利用のほか、スマホやケータイなどのサブディスプレイ、チェックのために一瞬だけ通電した瞬間に点灯するカード(決済などに用いるクレジットカードや交通系カードでもOKとのこと)、贈答用のメッセージカードなど使い道の幅の広さも特徴にしているとのこと。将来、ヒカルカミを用いたモバイル製品なども出てくるかもしれませんね!
【テレネット】
主に自治体や法人向けに防災・災害時向けの通信機器やサービスを提供しているテレネットのブースでは災害時における災害発生現場からのリアルタイム通信を想定したAndroid搭載機「ハザードトーク」と本機を活用した業務・災害時向けのソリューション「ハザードライブ」が展示されていました。
ハザードライブはハザードトークを含む現場業務・災害時におけるライブ通信ソリューションで、災害発生現場や作業現場などの映像(ハザードトークの内蔵のカメラや本機と連携してい外部カメラからの動画といったもの)を指揮者側のPCの管理画面へ送るというものです。
通信はNTTドコモ網を利用した仮想移動体通信事業者(MVNO)としてLTEやW-CDMAのネットワークを利用するのですが、特徴として災害発生時には「災害時用の優先帯域」を利用します。
このため、災害発生時などに多くの一般ユーザーが通常の通信網を利用してネットワークが混雑している状態でも、スムーズに情報のやりとりが可能で、現場への指示や情報共有を迅速に行うことができるのが特徴です。
また、ハザードトークには「DEWS」と呼ばれる高度利用者向け緊急地震速報を気象庁から直接受信する機能を搭載し、市販の携帯電話やスマホ、テレビよりも迅速に、かつ正確な情報を受け取ることができます。
ハザードトークについてはすでに導入実績も多く、災害発生時だけでなく、建築現場などの危険な場所での作業者からの画像共有など、多くの場面で活用されているということです。
一方でハザードライブはまだ参考出展の段階で、これからアピールを行っていくということです。興味のある企業の方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。
【インターネットイニシアティブ&日本ラッド】
一般ユーザーにはMVNOの「IIJmio」などでお馴染みのインターネットイニシアティブ(IIJ)はIoT機器の開発・販売を行っている日本ラッドと共同でブース出展を行っていました。
法人向けの展示として、LoRa WANやWi-Fi、有線接続を用いた閉域網内に振動・温度センサーやネットワークカメラを接続したインフラ監視システムをまとめたの「M2I設備監視ソリューション」や、これらのサービスで利用するゲートウェイ機器などの展示がされていました。その他、ブース内では「M2I設備監視所リューション」のデモンストレーションも行っていました。
【NTTドコモ】
NTTドコモがウェアラブルEXPOと併催で行われていたスマート工場EXPOに工場向けの製造ライン監視・解析ソリューション「docomo IoTスマートメンテナンスパッケージ」を展示していましたので最後に紹介しておきます。
工場などの製造現場の生産機器(コンプレッサーやモーター、業務用冷蔵設備といったもの)に設置したセンサーの情報(機器の振動や異音など)をゲートウェイを経由し、NTTドコモのLTE網を通して離れた場所の「以上監視・故障予測ソフトウェア」へ送信します。
過去のデータなどを参照して異常が発生する前兆などを予測し、管理者へ報告することによっていち早くトラブルに備えることができるようにするというものです。人の手での点検作業でなく、センサーで異常を予測・発見することによる作業点検の自動化により、工場機器の運用・保守コストの削減も狙えます。
また振動センサーを利用することで、レガシーな工場機器の生産ライン上の管理を行い、NTTドコモ提供の分析システムを利用する「docomo IoT製造ライン分析」というソリューションの展示もありました。
ウェアラブルEXPOは法人向けソリューションがメインの展示会ということもあり、一般向けの製品はそれほどたくさん登場するイベントではないのですが、今回はそれ以上に今回は新型コロナウィルス(COVID-19)の影響のためか、中国などの海外企業がほとんど姿を見せておらず、無人のブースもいくつも見かけました。
そんな中でも、国内メーカー勢が個性的なサービスや製品を展示しており、バラエティに富んだ多くのアイテムやサービスがあったと思います。今回、紹介したアイテムの中には既に販売されていたり、法人向けにサービスを提供しているものもあります。
興味の湧いたサービスや製品がありましたら、ぜひ一度問い合わせてみてはいかがでしょうか!
記事執筆:河童丸
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・>ウェアラブルEXPO -ウェアラブル 開発・活用展-
・トリニティ株式会社 | Trinity, Inc. 【Digital Life Products】
・KONICA MINOLTA - 日本 | コニカミノルタ
・テレネット株式会社
・NTTドコモ(法人向けページ)
・法人向けサービス・ソリューション - IIJ