電気通信事業法第27条の3の規定の適用を受ける事業者にNTTレゾナントが追加!

総務省は26日、情報通信行政・郵政行政審議会にて今年6月にまとめられた「電気通信事業法第27条の3の規定の適用を受ける電気通信事業者の指定」(諮問第3152号)について2022年6月25日(土)から7月25日(月)までに実施した意見募集の結果などを踏まえて答申を受けたと発表しています。

これにより、同省ではこの答申などを踏まえて現行の告示(総務省告示第344号)を廃止して新たな告示の制定を速やかに行う予定とし、新たにNTTレゾナントが追加され、合併吸収などによって消滅しているウィルコム沖縄およびLINEモバイル、SBパートナーズを除いた32社を指定するとしています。

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総務省では携帯電話市場における通信料金と端末代金の完全分離や不当な囲い込みの禁止を内容とする電気通信事業法第27条の3の規定の適用を受ける事業者を指定しており、指定された事業者は通信契約とセット購入時の端末代金の値引き等の利益の提供を上限2万円に制限されるなどの対策が求められています。今回、NTTコミュニケーションズから個人向け事業を引き継いたNTTレゾナントが追加されました。

<指定事業者(32者)>
・NTTドコモ
・KDDI
・沖縄セルラー電話
・UQコミュニケーションズ
・ソフトバンク
・楽天モバイル
・インターネットイニシアティブ
・NTTコミュニケーションズ
・NTTビジネスソリューションズ
・NTT PCコミュニケーションズ
・NTTブロードバンドプラットフォーム
・NTTメディアサプライ
・NTTリミテッド・ジャパン
・NTTレゾナント
・大分ケーブルテレコム
・オプテージ
・ケーブルネット下関
・ジェイコムウエスト
・ジェイコム九州
・ジェイコム埼玉・東日本
・ジェイコム札幌
・ジェイコム湘南・神奈川
・ジェイコム千葉
・ジェイコム東京
・ソラコム
・中部テレコミュニケーション
・土浦ケーブルテレビ
・ドコモCS
・ビッグローブ
・ヤフー
・横浜ケーブルビジョン
・楽天コミュニケーションズ

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競争を行う際の最低限の基本的なルールとして携帯電話事業者・代理店に対して以下の規律を規定のため、違反した場合には業務改善命令の対象となります。指定される事業者は想移動体通信事業者(MNO)とそのMNOの特定関係法人(移動電気通信役務を提供している者)および仮想移動体通信事業者(MVNO)では移動電気通信役務の利用者の数の割合が0.7%(100万契約)を超える者となっています。

<通信料金と端末代金の分離>
(1)端末の購入などを条件とする通信料金の割引を禁止
(2)通信契約とセット購入時の端末代金の値引きなどの利益の提供を上限2万円に制限(先行同型機種の買取価格を下回ることも不可)
(3)端末代金の値引きなどの利益の提供の例外
 ・廉価端末
  → 0円以下とならない範囲で利益提供可
 ・通信方式変更/周波数移行に対応するための端末
  → 0円未満とならない範囲で利益提供可
 ・不良在庫端末
  → 製造が中止されていない端末については最終調達から2年で半額までの利益提供可
  → 製造が中止された端末については製造中止から12か月で半額まで、24か月で8割までの利益提供可

<行き過ぎた囲い込みの禁止>
(1)期間拘束契約の期間の上限2年
(2)期間拘束契約の違約金の上限1,000円
(3)期間拘束のない契約の提供の義務付け
(4)期間拘束の有無による料金差の上限170円/月
(5)更新を伴う契約が満たすべき条件
 [A]契約締結時に契約期間満了時に期間拘束を伴う契約で更新するどうかを利用者が選択可能
 [B][A]の選択によらず料金その他の提供条件が同一
 [C]契約期間満了時に期間拘束を伴う契約で更新するかどうかを利用者が改めて選択可能
 [D]違約金なく契約を解除可能な更新期間が少なくとも3か月間設けられている(自動更新なしの場合は1か月)
(6)継続利用割引時の利益の提供(1か月分の料金/年)

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記事執筆:memn0ck


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