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AirPods Pro(第2世代)を写真とともに解説! |
Appleから新型の完全ワイヤレスイヤホン(TWS=「完全ワイヤレスステレオ」の略)「AirPods Pro(第2世代)」が9月23日に発売されました。
AirPodsシリーズは世界中でTWSブームを巻き起こしたシリーズで、日本でも2016年の発売から徐々に人気が広がり、今ではモバイルリスニングシーンのスタンダードになりました。
AirPods Pro(第2世代)は2019年に発売された「AirPods Pro」の後継機種です。AirPods Pro(以下「初代AirPods Pro」と表記)にシリーズとして初搭載されたアクティブノイズキャンセリング機能がさらに強化され、AirPods Pro(第2世代)では本体側で音量調整も可能になるなど、全体的な完成度が向上しています。
今回筆者はAirPods Pro(第2世代)を購入しましたので、初代AirPods Proとの比較を交えつつ写真とともに解説します。
■必要なものがギュッと詰まったパッケージ
はじめに製品パッケージの外観です。
Apple製品の通例にならい、AirPods Proの外箱も非常にシンプルです。デザインは初代AirPods Proのものとほとんど差がありません。
開封すると取扱説明書などが入った薄いケースがあり、その下にAirPods Pro(第2世代)が入っています。さらにAirPods Pro(第2世代)の下には、サイズ調整用の予備イヤーピースとUSB-C接続タイプのLightningケーブルも同梱されています。
AirPods Pro(第2世代)は初代AirPods Proと同じくカナル型を採用しているため、とても柔らかなラバー製のイヤーピース(Mサイズ)があらかじめ取り付けられています。
予備のイヤーピースはXS・S・Lの3種類が同梱されており、フィットする大きさにはかなり余裕があります。
イヤーピースが耳のサイズに合っているのかは、iPhoneに接続した際に設定画面から確認することができます。
■改良点の多い充電ケース
次にAirPods Pro(第2世代)本体を収納する充電ケースの外観および機能です。
AirPods Pro(第2世代)は充電ケースに入っていますが、充電ケースのサイズ感は初代AirPods Pro用のものとほぼ変わりませんが、いくつかの改良が加えられています。
まず、充電ケース自体にペアリング状態を知らせたりバッテリー残量を知らせるためのスピーカーが追加されました。
これによって接続状態などを小さなランプで確認するだけではなく、音で知ることができるようになったため状態確認の不安が軽減されています。
また、充電ケース自体にストラップループ(ストラップホール)が追加されました。これまでは別途充電ケースを入れる保護ケースのようなものを使わなければストラップを付けられなかったため、なかなか良い改良点ではないでしょうか。
ちなみにストラップを付けた状態で振り回したり、激しく揺らした場合にフタが開いてAirPods Pro(第2世代)が落ちないか不安になるかと思いますが、筆者がテストした際は振動や遠心力でフタが開くことはありませんでした。
充電ケースのフタや内部のAirPods Pro(第2世代)を収納する部分にはマグネットが付いているため、多少乱暴に扱っても落ちることはないと考えられます。
ただし、人や周囲のものにぶつかった際にフタが開いてしまったり、破損してしまう可能性は十分にあります。飽くまでも充電ケースごと落としてしまうのを防止するためのものだと考えて利用したほうが良いでしょう。
AirPods Pro(第2世代)は、充電ケースを併用した場合のバッテリー駆動時間が最大30時間と、初代AirPods Proよりも6時間延びています。
これがAirPods Pro(第2世代)本体の省電力化だけによるものなのか、それとも充電ケース自体のバッテリー容量も増量されたからなのかは不明ですが、より長時間使えるようになったことは非常に嬉しい点です。
AirPods Pro(第2世代)本体も最大6時間の連続利用が可能になり、初代AirPods Proより1時間延びています。
ちなみに無接点充電方式「Qi」(チー)にも対応しており、市販のQi充電器やApple純正のMagSafe充電器などを利用可能です。
■新開発SoC「H2」の実力や如何に
AirPods Pro本体も、初代と第2世代では似ているようでかなり違いがあります。
形状こそ非常によく似ており、イヤーピースにも互換性がありますが、外部の音を集音するためのマイクの位置などが変更され、アクティブノイズキャンセリング機能の性能向上に一役買っています。
AirPods Pro(第2世代)には新開発されたチップセット(SoC)「H2」が内蔵されており、これがアクティブノイズキャンセリング機能の性能向上に寄与しています。
初代AirPods Proに搭載されたSoC「H1」と比較して約2倍の処理性能とのことで、ノイズキャンセリング性能だけではなく、音質向上や音飛びの改善にも効果があるとしています。
■価格に見合った性能を引き出せるか
初代AirPods Proが発売されてから3年が経過し、発売当時に購入した人であればそろそろバッテリーの寿命も限界に来ている人も多いかと思います。
2次充電式バッテリーは基本的に容量が小さいほどに劣化が早くなりますが、AirPodsシリーズのように常に充電ケースに入れて満充電を維持するような利用方法の場合、その寿命はさらに短くなります。
そのため、AirPods(第3世代)および初代AirPods Pro以降は、保管時の充電容量を80%に抑えてバッテリーの劣化を軽減する仕組みも導入されました。
当然ながらAirPods Pro(第2世代)もこの設定に対応しており、接続したiPhoneなどで設定状態を確認することができます。
こういった80%充電設定での利用においても、バッテリー駆動時間が延びたAirPods Pro(第2世代)は大きなメリットがあります。
AirPods Pro(第2世代)で最もネックとなるのは、やはり価格でしょう。
公式オンラインストアで39,800円(税込)という価格はAirPodsシリーズの中でも最高額であり(一応84,800円のAirPods MAXがあるが、ヘッドホンタイプなので別枠とする)、一般的なTWSが5,000円前後から購入できるようになった今では、かなりの高額商品だと言えます。
しかしながら、iPhoneとのペアリング設定の簡易さや充電ケースから取り出して耳に装着するだけで使えるようになる利便性は、AirPodsシリーズならではであり唯一無二のメリットです。
強化されたアクティブノイズキャンセリング機能や音質、そして連続使用時間の長さなどに、価格相応の価値があるのか気になる方も多いと思います。
これらの点については、近日中に改めてフィールドテストレビューとして公開したいと思います。
記事執筆:秋吉 健
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