NTTドコモが新しい衛星通信サービス「ワイドスターⅢ」を10月11日より提供!

NTTドコモは20日、衛星通信サービス「ワイドスターⅢ」を2023年10月11日(水)より提供開始すると発表しています。合わせてワイドスターⅢに対応した携帯電話機「ワイドスターⅢ可搬型端末」(以下、可搬型端末)と「ワイドスターⅢ設置型端末」(以下、設置型端末)を同日より販売開始するとのこと。

ワイドスターⅢは静止衛星(赤道上空3万6千Kmの静止軌道上に設置されているN-STAR衛星)によって日本全土および日本沿岸から約200海里をサービスエリアとし、地上災害や気象の影響を受けにくい安定した通信サービスを提供でき、通話やショートメッセージ(SMS)、データ通信が利用できます。

これにより、平時に加えて緊急時の連絡手段、企業のBCP対策など、幅広いシチュエーションで活用可能となります。また音声通話では携帯電話番号(0A0)による発着信や緊急通報(110・118・119)が利用可能で、データ通信では通信速度が下り最大1.5Mbpsでの通信が可能なほか、複数の周波数を束ねるキャリアアグリゲーション(CA)によって下り最大3Mbpsとなるということです。

端末は新たにGPSに対応し位置測位が可能になり、またRJ-11コネクターを搭載したことで固定電話機との直接接続が可能なほか、可搬型端末には無線LAN(Wi-Fi)経由による通信が行えるモバイルWi-Fiルーター機能も搭載しており、手持ちのスマートフォン(スマホ)のテザリングだけでなく、専用アプリをインストールすることでハンドセット代わりに利用することが可能になります。

一方、設置型端末にはRJ-11コネクターを2つ搭載しているため、着信時に音声通話とFAXの使い分けが可能になります。料金(金額はすべて税込)はタイプMプラン契約で月額基本使用料10,450円(2,200円分の無料通話・SMS料金を含む)から利用でき、提供開始に合わせて基本使用料を割引する「【タイプM限定】ワイドスターⅢご利用スタートキャンペーン」が実施されます。なお、WSⅢ船舶用レンタルサービスが近日提供開始予定とのこと。

このキャンペーンによってタイプMプラン契約の場合に同社のこれまでの衛星通信サービス「ワイドスターⅡ」のタイプMプランと同額の月額5,390円から利用可能となります。なお、端末の価格はドコモビジネスの営業担当者へ問い合わせるように案内されてます。NTTドコモは今後も利用者に寄り添い、サービスを便利に安心して利用できるようにサービスの向上に取り組んでいくとしています。

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ワイドスターⅢは赤道上空36,000kmの静止軌道上に設置されているN-STAR衛星を利用した衛星通信サービスで、専用端末を用いて衛星と直接通信でき、日本全土および日本沿岸から約200海里をサービスエリア(一部離島および周辺海域を除く)として提供されます。

利用する周波数帯は衛星・端末間はSバンド(2.6GHz/2.5GHz)、基地局・衛星間はCバンド(6GHz/4GHz)となっており、音声通話で利用するコーデックは「AMBE+2(4Kbps)」で、データ通信の最大速度は下り最大1.5Mbps/上り最大1Mbpsとなるほか、サービスエリアの一部ではCAによって下り最大3Mbpsとなるとのこと。

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左が可搬型端末、右が設置型端末

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可搬型端末は最大通信速度が下り1.5Mbpsおよび上り250Kbps、サイズが約198×178×49mm(閉じた状態)、質量が約1163g(電池パック装着時)、バッテリー容量が3400mAh以上、設置型端末は最大通信速度が下り1.5Mbpsおよび上り1Mbps、サイズが約251×140×60mm(閉じた状態)、質量が約1427g(電池パック装着時)、バッテリーは搭載しておらず、外部給電が必要となります。

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専用アプリによるスマホ連携で通話・データ通信が可能に


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RJ-11コネクター搭載でアナログ電話などの接続が可能


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設置型端末ではRJ-11コネクターを2つ実装しているので1つはFAX着信番号用として利用可能

料金プランはタイプMが月額10,450円(2,200円分の無料通話・SMS含む)で通話料が99円/30秒、タイプLが月額16,500円(3,300円分の無料通話・SMS含む)で通話料が49.5円/30秒で、SMS料やデータ通信料はどちらのプランでも同じで、SMS料は3円/1通(1~70文字、半角英数字のみの場合1~160文字)、データ通信料は基本料は無料ですが、完全従量課金で0.352円/1KBとなります。なお、SMSは送信文字数(最大670文字、半角英数字のみの場合1530文字)に応じて1回当たり3~33円となります。

また月10MBまで使えるパケットオプション「パケットパック」が月額2,750円で用意されており、さらに利用可能データ量を超過した場合に利用できるデータ量を10MB当たり2,750円ずつ追加できる「10MB追加オプション」や指定したデータ量(10MB~100MBまたは無制限)のうちの実際に使ったデータ量に応じて追加課金される「スピードモード(10MB~100MB/無制限)」が用意されています。

その他にもワイドスターⅢ同士でLAN環境を構築してNTTドコモの衛星通信網に閉じた環境で利用可能なリモートアクセスサービスが利用できる「ワイドスターⅢダイレクトコネクトサービス」(月額550円)や企業ネットワーク(企業LAN)とNTTドコモの携帯電話回線網をダイレクトに接続して専用のセキュアな閉域接続環境を提供するサービス「アクセスプレミアム」(月額7,700円〜)、基本契約番号にさらにもう1つ付加番号をプラスして着信時にFAXと電話などの使い分けができるサービス「鳴り分けナンバーサービス」(月額550円)といったオプションも提供されます。



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記事執筆:memn0ck


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