スマホのバッテリー交換問題について考えてみた! |
2023年6月、EUでスマートフォン(スマホ)のバッテリーをユーザーが簡単に交換可能にするための法案(バッテリー搭載製品の生産、設計、および廃棄物管理等に関する新規則)が賛成多数で可決・承認されました。
この法案はそのまま各メーカーにバッテリー交換可能なスマホの販売を義務化するものではありませんが、将来的に義務化される可能性は大いにあります。今回の法案の最大の目的は環境対策であり、バッテリー交換をユーザーが簡便に行えるようにすることで廃棄される端末や部品を削減し、さらにリサイクル可能な部品の選別を容易にすることで環境負荷を下げようという取り組みです。
しかしながら、スマホのバッテリー交換を誰もが簡単に行えるようにすることにはさまざまなリスクが伴います。スマホの価格が年々高額化し、1つの端末を長く使いたい(買い替えサイクルを延ばしたい)というユーザーの声にも後押しされる中、ユーザーによるバッテリー交換を可能にすること(ここでは「バッテリー交換自由化」と表現する)はメリットなのでしょうか。それともデメリットなのでしょうか。
感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回はスマホのバッテリー交換自由化のメリットとデメリットについて考察します。
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