Appleの新小型スマホ「iPhone SE」がiFixitによって分解! |
iFixitは1日(現地時間)、日本時間では3月22日に発表され、先日3月31日に発売されたAppleの新しい4インチスマートフォン(スマホ)「iPhone SE」を分解したレビューを掲載しています。
分解に用いた製品はアメリカ(米国)向け「A1662」と日本で販売されている「A1723」ではありませんが、携帯電話ネットワーク以外は基本的には同じと見られます。
これによりAppleが公開している両製品の仕様では内蔵メモリー(RAM)や電池パックの容量などの詳細なスペックが明らかにされていませんが、今回、分解したことによる部品によってそれらの数値が判明しています。
詳細はiFixitのWebページを見たほうがいいと思いますが、まずは内蔵メモリー(RAM)がSK Hynix製の2GB LPDDR4を搭載しています(iPhone 6sではSamsung Electronics製、iPhone 6s PlusではSK Hynix製でそれぞれ同様に2GB LPDDR4 RAM)。ベンチマークなどでも判明していましたが、部品的には2GBで1枚で構成されています。
同じ型番の製品であっても部品のメーカーは異なっている可能性もありますが、内蔵ストレージはTOSHIBA製、iPhone 6sはTOSHIBA製、iPhone 6s PlusはSK Hynix製でそれぞれ16GB。
チップセットのA9は「APL1022」となっており、iFixitが分解したiPhone 6s Plusと同じ(iPhone 6sは「APL0898」)ですが、製造メーカーが異なり、iPhone 6sシリーズと同様に同じSKU(製品)でもどちらが搭載されているかは購入してみないとわからないです。
なお、APL1022が16nmプロセスで製造されたTSMC製、APL0898が14nmプロセスで製造されたSamsung Electronics製です。
モデムはiPhone 6シリーズと同じQualcomm製「MDM9625M」で、LTE UE Category 4対応。iPhone 6sシリーズはより新しい「MDM9635M」でLTE UE Category 6によるキャリアグリゲーション(CA)に対応していたので残念なところ。
無線LAN(Wi-Fi)モジュールは中国メーカーのUniversal Scientific Industrial製「339S00134」となっている模様。
電池パック(リチウムイオンバッテリー)は1624mAhで、iPhone 5sの1560mAhよりもわずかに容量が増えたものの、iPhone 6sの1715mAhやiPhone 6s Plusの2750mAhよりは少なくなっています。
とはいえ、連続利用時間はiPhone 5sだけでなく、iPhone 6sやiPhone 6よりも長くなっているのは4インチと画面サイズが小さかったり、解像度が低かったりするためでしょうか。
ほとんどの部品が従来のiPhone 6sシリーズやiPhone 6シリーズ、iPhone 5sからの流用となっているようです。なお、iFixitでは修理(分解)のしやすさを6点(10点満点)とし、iPhone 6sシリーズの7点より低いものの、iPhone 5sと同じとしています。
機種 | iPhone SE | iPhone 5s | iPhone 6s | iPhone 6 | iPhone 6s Plus | iPhone 6 Plus |
大きさ mm | 123.8×58.6×7.6 | 123.8×58.6×7.6 | 138.3×67.1×7.1 | 138.1×67.0×6.9 | 158.2×77.9×7.3 | 158.1×77.8×7.1 |
重さ g | 113 | 112 | 129 | 143 | 192 | 172 |
CPU | A9+M9 | A7+M7 | A9+M9 | A8+M8 | A9+M9 | A8+M8 |
RAM | 2GB LPDDR4 | 1GB LPDDR3 | 2GB LPDDR4 | 1GB LPDDR3 | 2GB LPDDR4 | 1GB LPDDR3 |
電池 | 3.8V 1624mAh 6.2Wh | 3.8V 1570mAh 5.96Wh | 3.82V 1715mAh 6.55Whr | 3.82V 6.91Whr 1810mAh | 3.80V 10.61Whr 2750mAh | 3.82V 11.23Whr 2915mAh |
記事執筆:memn0ck
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