購入した充電器が便利すぎたのでレビュー!

長引く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響(以下、コロナ禍)によって、外出自粛ムードも続いている。今年に入ってから発出された緊急事態宣言も解除はされたものの飲食店の夜間時短営業の要請をはじめ、大勢での飲食や外出自粛、長時間の店舗利用自粛、ソーシャルディスタンスの確保など、様々な自粛が求められる世の中になってしまった。

生活様式も大きく変わり、コロナ禍以前に比べるとカメラを持って出かける機会も大幅に減ったという人も多いだろう。筆者もプライベート、仕事問わず撮影する機会が激減し、カメラを持って出かけること自体が月に数回レベルになってしまった。

そのため、久しぶりにカメラを持って外出したり、撮影の予定が入ったりすると電池が劣化して持ちの時間が短くなっているのではないかと心配になる。場合によっては予備を含めバッテリーパックを紛失してしまったという人もいるのではないだろうか。

筆者もバッテリーパックの劣化を心配して、念のため予備のバッテリーパックを買い足すことにした。筆者は以前から大手Webストア「Amazon.co.jp」で、カメラメーカー純正品ではないサードパーティー製のバッテリーパック、いわゆる「互換バッテリー」と呼ばれる製品を購入し続けてきた。理由はとにかく安価であることと、純正品よりもバッテリー容量が多いことだ。この2つの理由で純正品のバッテリーパックは到底購入する気になれない。逆にサードパーティー製のバッテリーパックが安価なため、購入時は必ず2個以上の複数個を購入していた。

純正品ではないバッテリーパックを使用するとメーカー保証の対象外となってしまうが、筆者の場合は運よくこれまで大きなトラブルに遭遇することもなく利用してこれた。そのため、今回もバッテリーパック単体を2個ほど購入しようとAmazonを見ていたのだが、これまで購入していたような商品ページが見当たらない。

一方で、Homesuitというメーカーがバッテリーパック2個と、2個のバッテリーパックをUSBケーブルで充電できる充電器のセットを1,999円で販売していた。あまりにも安いため目を疑ったが、この価格ならもし粗悪品だったとしても許容できるだろうと思い購入してみた。

今回は、そんなHomesuitの「充電器キット」について開封および使用感をレビューする。

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プラスチックの専用ケース


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専用ケースの反対側


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専用ケースを開けたところ

Amazonから送られてきた段ボールに入っていたのはプラスチックケースだった。紙製の個装箱でもビニール袋に収められた状態でバラバラに届くわけでもなく、予想以上にしっかりしたパッケージングだっため少々驚いた。どちらが表面かもよくわからないデザインだが、開けてみるとこれまた予想外に綺麗に内容物が収納されていた。

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内容物一式。左上から、microUSBケーブル、バッテリーパック(LP-E8)×2個、充電器マニュアル、充電器、サンキューカード


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サンキューカード


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充電器マニュアル

すべての内容物は、以下の通り。
・バッテリーパック(LP-E8互換品)×2個
・デジタルダブル充電器(型番:AB00023)
・microUSBケーブル
・サンキューカード
・デジタルダブル充電器マニュアル

バッテリーパックと充電器はビニール袋に収められていたが、バッテリーパックのキャップや専用ポーチなどの付属品は同梱していない。

サンキューカードは、片面が英語表記で片面が日本語表記となっており、Amazonでのレビューを促す内容と、サポートについて記載されている。

デジタルダブル充電器マニュアルは、片面のみの記載で、英語、中文、日本語の3カ国語に対応している。アフターサービスの項目には保証期間が購入日から18カ月間であることも記載されている。

充電器はUSB Type-CではなくmicroUSBという仕様のため、結構前から販売されている製品のようだが、Amazonの商品ページにおける「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日」は2020年2月27日と記載されている。Type-Cではないということで敬遠する人もいるかもしれないが、現在の仕様としてはmicroUSB対応なので、その点はあらかじめ留意しておく必要がある。

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充電器を手に持ったところ


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充電器の裏面


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充電器側面のmicroUSB端子


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充電器にmicroUSBケーブルを接続した状態


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モバイルバッテリーで充電中


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満充電(充電完了)の状態

充電器は片手で持てるサイズだ。裏面には「Model No:AB00023」との表記があるため、充電器の型番はAB00023となるようだ。バッテリーパックを2個までセットでき、側面のmicroUSB端子にケーブルを接続して充電する。充電インジケータランプ(LEDランプ)が2つ搭載されており、2個のバッテリーパックの充電状態を知らせてくれる。

【バッテリーパックをセットしていない状態】
・緑ランプが点灯…通電中

【バッテリーパックをセットした状態】
・赤ランプが点灯…充電中
・緑ランプが点灯…満充電(充電完了)

microUSBケーブルでの充電が可能ため、microUSB対応のAC充電器と組み合わせた充電をはじめ、パソコンや外部への給電機能を搭載するスマートフォン(スマホ)やモバイルWi-Fiルーターなどのデバイス、モバイルバッテリー、カーチャージャーなど様々な方法で充電することが可能だ。

今回はAC充電器との組み合わせによる充電とモバイルバッテリーでの充電も試してみた。AC充電器はもちろんモバイルバッテリーも出力が1.5Aとそれほど大きくはないもので試してみたが、問題なく充電ができ、満充電されるところまで確認できた。

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左がメーカー純正品となるキヤノン製の「LC-E8」、右がHomesuitのデジタルダブル充電器「AB00023」


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バッテリーをセットした状態。左がキヤノン製の「LC-E8」、右がHomesuitのデジタルダブル充電器「AB00023」


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キヤノン製「LC-E8」の裏面


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サイズ比較。左がバッテリーパック、右上がキヤノン製の「LC-E8」、右下がHomesuitのデジタルダブル充電器「AB00023」

メーカー純正品となるキヤノン製「LC-E8」とHomesuitのデジタルダブル充電器「AB00023」を比較してみた。違いをまとめると以下のようになる。

・セットできるバッテリーパックの数
・コンセントプラグの有無
・microUSB端子の有無
・大きさと厚み

セットできるバッテリーパックは1個だけの「LC-E8」対して「AB00023」は2個までセットできる。「AB00023」で実際に充電してLEDランプの表示を確認してみると、2個とも同時に充電していることがわかる。

「LC-E8」はコンセントプラグのみの搭載でUSB端子を搭載していない。このため、カメラのバッテリーを充電するにはコンセント口が必須になってくる。対して「AB00023」は、コンセントプラグは搭載していないがmicroUSB端子を搭載していることで様々な環境での充電が可能になり、外出先での充電は「LC-E8」よりも圧倒的に便利だ。

そして、大きさと厚みの違いだ。「AB00023」はコンセントプラグでなくmicroUSB端子にすることで充電器自体の厚みを抑え、重量も軽くできる効果をもたらしている。正直なところ、今回の「AB00023」を購入する前から「LC-E8」は持ち歩くには無駄に大きいと感じていた。カメラに収納できる小さなバッテリーを充電するためだけにこのサイズが必要なのか?という疑問は常に抱いていたのだ。「AB00023」を見た瞬間、そうした日常的な些細なストレスから解放され感動すら覚えた。

予備のバッテリーパックが欲しかっただけだが、購入してみると充電器を「AB00023」に買い替えるだけでも十分に価値があると感じた。それほどまでに「LC-E8」は、あまりにも今の時代にそぐわない仕様だと痛感した。

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モバイルバッテリーがあればいつでもどこでも充電ができる

筆者が現在使用しているデジタル一眼レフカメラは「EOS Kiss X6i」(キヤノン製)のため、対応したバッテリーパック「LP-E8」のセットを購入した。「LP-E8」はEOS Kiss X6iのほかにも「EOS Kiss X4」「EOS Kiss X5」「EOS Kiss X7i」(いずれもキヤノン製)に共通したバッテリーパックで、キヤノンが提供している純正品のメーカー希望小売価格は1個あたり6,600円、バッテリー容量は1120mAhという仕様だ。

2021年4月6日現在で、Amazonにおける「Canon バッテリーパック LP-E8」の価格は3,878円と値下がりはしているものの、それでもサードパーティー製に比べれば随分と高価だ。

さらに、充電器もキヤノン製の「LC-E8」は、メーカー希望小売価格が5,500円となっており、こちらも2021年4月6日現在で、Amazonにおける「Canon バッテリーチャージャー LC-E8」は4,040円と発売当初の希望小売価格に比べると1,500円近く安くなっているが、先ほどのバッテリーパックと合わせると7,918円とほぼ8千円の費用が必要になる。バッテリーパック「LP-E8」を2個、充電器「LC-E8」を購入した場合の合計は11,796円だ。

Homesuitの「充電器キット」は前述の通り1,999円だったので、純正品を購入した場合との価格差が9,797円とおよ1万円もの開きがある。しかも、Homesuitの「充電器キット」は、バッテリーパックの容量が1800mAhと純正品よりも多い。Homesuitの「充電器キット」が純正品に比べてコストパフォーマンスに優れているのは一目瞭然だ。

これまで筆者がサードパーティー製のバッテリーを使用してきて感じたのは、劣化によってバッテリーパックが膨らんでくることだった。一方、純正品のバッテリーパックは、充電してもすぐに充電が切れてしまうまで使い続けてもバッテリーパックが膨張することはなかった。この差を見たときは、さすがに純正品は凄いと感じたのを今でも鮮明に覚えている。

プロの写真家が撮影現場で万が一のトラブル発生を回避するために極力純正品を使用するのと、趣味でカメラを楽しむのとではかける予算やトラブル対応も異なってきて当然だろう。

少し大げさかもしれないが、今回のHomesuitの「充電器キット」を購入して感じたのは「スマホの影響でカメラの販売台数が落ち込んでいる」など、なんでもかんでもスマホの影響にするのではなく、利用者視点が欠けた昔ながらの価値観での商品しか提供できていないカメラメーカー自体の問題も大きいのではないかと感じた。

なお、Homesuitの「充電器キット」はキヤノン製だけでなく、ニコン製および富士フイルム製のカメラに対応した製品もラインアップしている。

最後に、購入経緯やバッテリーパックの説明と、開封およびバッテリーパックの充電を試した動画を紹介する。




















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