NTTドコモのエッジスクリーン搭載スマホ「GALAXY Note Edge SC-01G」をフォト&ムービーレビュー!

既報通り、NTTドコモは30日、今冬および来春に発売・開始する新モデルや新サービスを披露する「2014-2015冬春モデル新商品発表会」を開催し、サムスン電子製Androidスマートフォン「GALAXY Note Edge SC-01G」(以下、SC-01G)を発表した。

発売時期は10月下旬以降を予定しており、すでに昨日9月30日(火)正午12時からドコモショップや公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などにて事前予約が開始されている。価格は正確には公開されていないが、実質負担額が新規契約・機種変更で6万円台後半、MNPで2万円台半ばとのことだ。

SC-01Gは今年9月にドイツで発表されたグローバルモデル「GALAXY Note Edge」のNTTドコモ版で、昨冬モデル「GALAXY Note 3 SC-01F」(以下、SC-01F)の後継機種。ペン入力や性能が向上しているほか、新たに曲がったフレキシブル有機EL(Super AMOLED)ディスプレイを採用し、右側に追加する形で右側面をサブディスプレイ(サムスン電子では「エッジスクリーン」という呼称)として使えるようになっているのが特長だ。

これにより、ディスプレイはメインの約5.6インチQuad HD(1440×2560ドット)Super AMOLED(有機EL)と、右側面分の160×2560ドットが加わった(1440+160)×2560ドットと高い解像度による表示が可能となり、サブディスプレイに通知などの各種情報を表示可能。

また、NTTドコモ版は国内向けサービスのワンセグやフルセグ、NOTTV、おサイフケータイ(Felica)などに対応しているのに加え、北米などで利用できる700MHz帯(Band 17)や同社初のTD-LTE対応機種で国際ローミングで利用できるようになっている。

今回はこのSC-01Gについて実際に発表会後の展示会場にてタッチ&トライすることができたので写真と動画を交えて紹介する。なお、GALAXY Note Edgeの国内向けとしてはauからも「GALAXY Note Edge SCL24」が発表されており、同じく10月下旬以降に発売予定で、すでにグローバル版およびau版についても写真・動画レポート記事を公開しているので参考にしてみて欲しい。

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SC-01Gの正面写真。左からCharcoal BlackおよびFrost White

ディスプレイは前述のように5.6インチと前モデルのSC-01Fよりも0.1インチ小さくなった。しかしながら、エッジスクリーンが追加されたことで、カメラのファインダーやメディアプレイヤーの全画面表示では各種操作を行なうボタンなどがエッジスクリーンに表示されるため、メインディスプレイはフル表示できるようになっているほか、解像度も上がっているため表示できる情報量は格段に上がっている。なお、スクリーンショット(画面キャプチャー)はエッジスクリーンまで含む1600×2560ピクセルで撮影される。

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SC-01Gのホーム画面におけるスクリーンショット。サムスン電子のホームアプリ「TouchWiz」ではエッジスクリーンにアプリのアイコン(ショートカット)を表示するために画面下部のドックにアプリアイコンが表示されなくなった。


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メディアプレイヤーではエッジスクリーンに各種ボタンなどが表示


エッジスクリーンではメインディスプレイを利用しながら素早く各種新着通知や天気情報、ニュース、トレンドワードの確認が可能なほか、時計やニュース、ストップウォッチ、タイマー、メジャー、フラッシュライト(トーチライト)、ボイスレコーダーなどのエッジスクリーン用アプリを利用できるようになっている。

ただし、NTTドコモ版では@docomone.jpドメインのメールを送受信できる「ドコモメール」アプリの表示には対応しない。これは標準のメールアプリにドコモメールのアカウントを設定すれば対応できるが、使い勝手も含め残念なところだ。

なお、エッジスクリーンを利用できるアプリはSDKが配布されており、サードパーティーが開発することも可能で、サムスン電子の独自アプリ配信マーケット「Samsung Apps」からダウンロードできるようになる予定。

さらに、ナイトクロックを設定しておくと、設定された時間帯にエッジスクリーンにだけ時刻が表示される。この時の表示の明るさは液晶では不可能なレベルの暗さになっており、直射日光下などの明るい場所ではほとんど見えないが、暗い室内では見やすくなっており、メインディスプレイを表示させなくても時間を見ることができる。また、バックライトを点灯させる液晶とは異なり、表示部以外は発光しない有機ELならではの省電力性を活用した機能だと言えるだろう。

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右側面に配置されたエッジスクリーン。曲面ディスプレイなので近未来感もあり、デザイン的なアクセントにもなっている。


ディスプレイの下には最近では国内ではほぼGALAXYシリーズのみとなっているハードキーが搭載されており、中央にクリック感のあるホームボタンと、その左にタスクボタン、右にバックボタンという2つの静電タッチキーが搭載。

なお、ホームキーには「Galaxy S5」と同様に指紋センサーが内蔵され、各種認証として利用できる。ただし、Galaxy S5では縦方向にずらさなければ認識しなかったが、SC-01Gでは指の方向に関係なく認識できるように改善されている。

ディスプレイの上には各種センサーやフロントカメラが搭載されており、フロントカメラはF1.9の明るいレンズを採用した約370万画素となり、自分撮り(セルフィー)がしやすいように広角に対応しており、120度まで撮影できるとのこと。自分撮りは心拍センサーを使ってシャッターを押すこともでき、心拍センサーを指で押さえると顔を認識し、指を離すと写真が撮れるようになっている。

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SC-01Gの正面上部。


カラーバリエーションはグローバルモデルと同じ「Charcoal Black」(チャコール・ブラック)および「Frost White」(フロスト・ホワイト)」の2色が用意。ただし、当初はCharcoal Blackのみが販売され、Frost Whiteは11月中旬に発売予定となっている。

サイズは約151×82×8.5mm(最厚部約10.1mm)、質量は約177g。SC-01Fは約151×79×8.3mm(最厚部9.8mm)、質量が約172gなので、ディスプレイサイズが0.1インチ小さくなっているののの、右側面のエッジスクリーンや各種スペックアップによって横幅が3.4mm広くなっている。

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SC-01Gの背面写真。左からCharcoal BlackおよびFrost Whiteで、グローバル向けやau向けとは異なり、背面中央には「docomo Xi」ロゴがあり、「GALAXY Note Edge」ロゴは下部に移動されている。また、そのさらに下に型番「SC-01G」が記載。

背面にはオートフォーカスや光学式手ぶれ補正に対応した約1600万画素リアカメラやその下に心拍センサー、Felicaアンテナ、スピーカー、3000mAhバッテリー(電池パック「SC14」)などが配置されており、背面カバーはこれまでのGALAXYシリーズと同様に外せ、バッテリーも電池パックが取り外しできるタイプとなっている。

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背面のカメラ部分の様子。リアカメラ部分は若干だが隆起して(盛り上がって)いる。その下に心拍センサーなどが見える。


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SC-01Gの背面カバーを開けたところ。最近のGALAXYシリーズでは定番となってきた縦に長い電池パックを採用している。

背面カバーを外すと、SIMカードスロットやmicroSDXCカードスロット(最大128GBまで)があり、SIMカードスロットも従来と同じmicroSIMカードサイズ(3FF)となっている。

なお、ワンセグ・フルセグ・NOTTV用のロッドアンテナは内蔵されておらず、視聴時にはイヤホン端子に同梱の外付けアンテナを装着する必要がある。

OSにはAndroid 4.4(開発コード名:KitKat)を採用し、新たにBluetooth 4.1にも対応。これまでの「GALAXY Note」シリーズと同様にワコムの電磁誘導式「デジタイザー技術」による「Sペン」が付属し、ペン入力も機能が強化されてより繊細な入力を行えるようになっている。

Sペンではこれまでの筆圧検知が1024段階だったのがさらに繊細な2048段階に向上しているほか、新たにペンにあるボタンを押しながら画面をなぞると、矩形が表示されて範囲を選択できるようになっており、これにより、ギャラリーの写真選択などがより直感的に行える。

また、Webページの一部を選択すると画像として保存できるだけではなく、OCRで文字認識をしてテキストとして保存できたりもする。

他にもプリインストールアプリ「Sノート」に筆圧をダイレクトに表現できる毛筆に加え、新たに万年筆が追加されており、文字を書くだけでもより使う人の個性が出せるということだ。

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Sペンは本体下部右側の背面よりに収納されており、前モデルのGALAXY Note 3と長さなどはほぼ同じとなっている。


画面の大きなGALAXY Noteシリーズの特長にもなっている画面を分割して複数のアプリを同時表示できる「マルチウィンドウ機能」も強化されており、画面を上下分割で2つ表示するモードに加え、ミニウィンドウでアプリを表示可能となっており、最大5枚までミニウィンドウを同時表示できるため、上下分割表示のアプリを加えると合計7つのアプリを同時に表示できるようになった。

また、上側面に1個、下側面に2個の合計3個のマイクを搭載し、ノイズの方向を診断することで、スピーカーフォンを用いた多人数での会議でも綺麗に音声が伝わるほか、プリインストールされているボイスレコーダー機能も8方向からの音を拾ってよりクリアな音源を録音可能となっている。

さらに、音楽再生も従来通りハイレゾ音源に対応しているほか、CD音源などをハイレゾ相当に変換する「K2HD」技術も採用されている。

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SC-01Gの左右側面。左側面には音量上下キーが配置されており、右側面にはこれまで電源キーが配置されていたが、エッジスクリーンとなったために電源キーは上側面に移動している。


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SC-01Gの上下側面。上側面には3.5mmイヤホンマイク端子と電源キーが配置、下側面にはmicroUSB端子やマイク、Sペンがある。


チップセットはアプリケーションチップがQualcomm製「APQ8084(Snapdragon 805)」に強化され、2.7GHz駆動クアッドコアCPU(Krait 450)となり、通信チップがQualcomm製「MDM9225」を採用している。

これにより、Xi(FDD-LTE)が800MHz(Band 19)および1.5GHz(Band 21)、1.7GHz(Band 3)、2GHz(Bank 1)のクアッドバンド対応で、UE Category 4による20MHz幅のエリアでは下り最大150Mbpsでデータ通信が利用できるようになっている。

なお、グローバル向けの一部エリアで提供されるUE Category 6には非対応で、NTTドコモが今年度中に開始予定の下り最大225Mbpsには対応しない。また、北米などで利用できる700MHz帯にも対応しているほか、同社の機種としてははじめてTD-LTEにも対応し、国際ローミングアウト時に中国などで利用可能だ。

また、3G(W-CDMA/HSPA+)はFOMAハイスピードで下り最大14Mbpsおよび上り最大5.7Mbpsで、対応周波数帯は新800MHz(Band 19)および800MHz(Band 6)、2GHz(Band 1)に対応し、1.7GHz(Band 9)には非対応。この他、海外ではGSM/GPRS/EDGEも利用できる。

他に、2.4および5.xGHzのデュアルバンド(HT80)やMIMOに対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)やテザリング(Wi-FiおよびUSB)、DLNA、DTCP、VoLTE、NFC、IR LED(赤外線リモコン)、GPS・GLONASS・Beidou、ジェスチャーセンサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサー、環境光センサー、近接センサー、気圧センサー、ホールセンサー、指紋センサー、紫外線(UV)センサー、心拍センサー、USB 2.0、MHL 3.0などにも対応していますが、DTCP+や防水・防塵、ドコモドライブネットには非対応。

内蔵メモリー(RAM)は3GB、内蔵ストレージは32GB、外部ストレージは最大128GBまでのmicroSDXCカードに対応。バッテリー容量は3000mAhと大容量で、取り外しできるタイプとなっており、急速充電2(Adaptive Fast ChargingおよびQC2.0)に対応している。

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SC-01Gの端末情報(画像=左)およびストレージ情報(画像=右)。内蔵ストレージは32GBで、展示機では空き容量が23.91GBとなっていた。


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Sペンの設定画面(画像=左)とその他ネットワークの設定画面(画像=右)。NTTドコモの2014-2015年冬春モデルで共通対応となったLTEとWi-Fiの同時利用による「ハイブリッドダウンロード」にも対応。


従来のGALAXY Noteシリーズと同じく、背面カバーと一体型の手帳のように閉じられるフリップカバーがオプション品として用意されている。ただし、これまでのGALAXY Noteシリーズのフリップカバーには小窓が付いていて、そこから時計などを確認するようになっていたが、エッジスクリーンを搭載したことにより、この機能がエッジスクリーンに割り当てられたため、小窓はなくなっている。

最後に、会場の説明員にSC-01Gの特長、主な仕様を操作しながら、さらに同梱品や純正のアクセサリなどについて解説してもらったので、その様子を動画で紹介する。



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◯主な仕様
機種名GALAXY Note Edge SC-01G
寸法(高さ×幅×厚さ:mm)約151×82×8.5
質量(g)約177
OSAndroid 4.4
CPU
(チップ名、クロック)
APQ8084
2.7GHzクアッドコア
内蔵メモリー
(ROM/RAM)
32GB/3GB
外部メモリー
(最大対応容量)
microSDXC(128GB)
バッテリー容量3000mAh
連続待受時間(静止時[自動])
(LTE/3G/GSM:時間)
約430/約470/約400
連続通話時間
(LTE/3G/GSM:分)
約1110/約1020/約700
実使用時間(時間)※1未定
ディスプレイ
(サイズ:インチ、解像度:ドット、
方式、発色数)
約5.6インチ
Quad HD+(1440+160)×2560
有機EL Super AMOLED
1677万色
Xi(LTE、受信時最大/送信時最大)150Mbps/50Mbps
VoLTE
LTE対応周波数帯
(2GHz/1.7GHz/1.5GHz
/800MHz/700MHz)
○/○/○/○/○
対応方式
(FDD-LTE/TD-LTE)
○/○
FOMAハイスピード
(HSDPA/HSUPA)
14Mbps/5.7Mbps
外側カメラ機能
(撮像素子種類、有効画素数/記録画素数)
裏面照射型CMOS
約1600万/約1590万
内側カメラ機能
(撮像素子種類、有効画素数/記録画素数)
裏面照射型CMOS
約370万/約370万
防水/防塵ー/ー
Bluetooth○(4.1)
ワンセグ/フルセグ
(◎は録画対応)
◎/◎
ハイレゾオーディオ対応
LTE/Wi-Fi同時接続による
高速ダウンロード
LTE/Wi-Fi同時接続による
スムーズな通信
UIMカードminiUIM
Charcoal Black
Frost White
製造メーカーサムスン電子
※1 一般に想定されるスマートフォンの利用(Web閲覧、アプリの利用等、約80分間/日の利用)があった場合の電池の持ち時間です(NTTドコモ調べ)。実際の利用状況(連続通話や動画を大量にダウンロードした場合など)によっては、それを下回る場合があります。なお、各機種の実使用時間については、 順次ドコモのホームページで公表される予定。
※2 外付けのアンテナケーブル(同梱)が必要。
※3 仕様は発表時点のもので、製品版は変更になる場合がある。

記事執筆:S-MAX編集部
写真・動画撮影:2106bpm


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