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NTTぷららが今年9月から提供しているNTTドコモから回線を借り入れて仮想移動体通信事業者(MVNO)によるデータ通信サービス「ぷららモバイルLTE」の「定額無制限プラン」は、上下最大3Mbpsという多くの利用ケースで問題ない速度制限と月当たりのデータ通信量上限が設定されていない"使い放題"な点が好評となっている。

これまでにも何度か紹介してきたが、中でもモバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi STATION L-02F」(以下、L-02F)を「ずっと電源ON」にして使うのが個人的にかなり便利で満足度の高い組み合わせとなっている。今回はその理由について紹介する。上記写真はL-02Fの省電力設定をすべて無効にして使用しているところ。

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モバイルWi-Fiルーターなどの通信機器側の連続通信時間が長く、ネットワーク側が容量無制限のモバイルデータ通信サービスの組み合わせは、WiMAXサービスに対応する「URoad-Aero」(連続通信12時間)などの例もあり、実際にこの機種も過去に使っていたけれど、WiMAXはサービスエリア内でも電波状態によっては通信速度が低下したり、サービスエリア内であっても建物の中は圏外になったり、圏外にはならないけれどデータ通信が流れにくかったりと、実際に使ってみると「エリア」面での制限(必ずしも使える/使えるという意味ではなく)を感じることがあった。

それに比べて、ぷららモバイルLTEの定額無制限プランはエリア面での穴を感じることは少なく、電車やクルマなどで移動中でも一定の通信速度で使えることが多くてストレスを感じることが少ない。

というのも、ぷららモバイルLTEの定額無制限プランはそもそも通信速度が上下最大3Mbpsに制限されているため、WiMAXと比べると電波状態が通信速度に与える影響は小さく、最速速度がそれほど速くない代わりに通信量は無制限かつ通信速度がそれなりに安定して使えている。

そのため、ぷららモバイルLTEの「いつでもどこでも容量制限なしの回線がそれなりの速度で使える」というサービス特性と相性が良いのがL-02Fだと思っており、その最大の理由はL-02FがNTTドコモのモバイルWi-Fiルーターでは連続通信時間が最長であることになる。なお、発表済みの製品も含めると2015年3月に発売予定の「Wi-Fi STATION L-01G」(以下、L-01G)の方が長くなる可能性はあるけれど、L-01Gの連続通信時間はいまのところ「未定」となっているので現時点ではL-02Fが最長だ。

L-02Fの連続通信時間(スペック値)はXi接続時13時間、FOMA接続時16時間とかなり長く、実際に使ってみると利用可能な通信時間はスペック値よりも恐らく長く、個人的には1日の中で「L-02Fのバッテリが空になった」ということがこれまでにない。

自分の使い方ではL-02Fの持ちを心配する必要が無いので、ぷららモバイルLTEの定額無制限プランを契約してからは「L-02Fはずっと電源ON、一定時間でのWi-Fi切断などの省電力系の設定も全て無効」という設定で使用しており、航空機で移動する際に電源を落とす必要があるなど、特殊な状況を除いて自宅でも外出中でも電源をONにWi-Fi接続を有効にして使用している。

ぷららモバイルLTEの定額無制限プランのSIMカードを「いつでも使える」状態にしたL-02Fで使うと、電車を1本待つ間の5分間だったり、飛行機の搭乗開始までの空き時間だったり、時間としてはそれほど長い時間ではないけれど、何もしないでいるにはもったいないというシーンで、単体ではモバイルデータ通信ができないノートパソコン(PC)だったり、Wi-Fiのみでモバイルネットワークに非対応のタブレットを使ってデータ通信を「それなりの通信速度で」利用できるようになったことで、外出先や移動中でもデータ通信を利用する頻度が上がった。

モバイルWi-Fiルーターのデータ接続を利用する際に接続が有効化されるまでの待ち時間が最も短い方法としてWi-FiのみON/OFFするという方法もあるけれど、これも「ルーターをカバンの中に放り込んでいつでも使える状態」になっているのと比べるとカバンの中からルーターを探してWi-Fiを有効化する必要があり、やはり「小さな手間」が発生してしまい、小さな手間の積み重ねは、最終的には結構ストレスに繫がっていくように思うので、この当たりの手間を気にする必要がなくなったのは小さいようで大きな変化かなと思う。もちろん、これはぷららモバイルLTEの定額無制限プラン云々というよりも製品側の連続通信時間延長の結果ではあるのだけど。

これまで、スマートフォンやタブレット用の回線としてモバイルWi-Fiルーターを使う際に不便だった点の1つにデータ通信量が大きくなる動作(例えば自動更新や同期)を「Wi-Fi接続時のみ有効」にする設定があるアプリケーションが多くなっているものの、Wi-Fiから先がモバイル回線(=通信量制限あり)になることがあると「Wi-Fi接続時は、通信量を気にせずに使う」という使い方をすることが難しいという問題があったけれど、個人的にはこの問題はぷららモバイルLTEのSIMカードを入れたL-02Fを「常時電源ONにする」ことで解決できている。

当然ながら通信速度そのものは速くないので、大容量のファイルをダウンロードするなどには向かないという点を差し引いても、少なくとも通信容量の制限を気にしなくて良いというのは通信量の大きなファイルのダウンロードなどなども容量に関するストレスなく使えるようになった点で大きい。

WiMAX系のサービス(WiMAXやWiMAX 2+)と比べると、
 1)電車やクルマで移動中であっても、基本的に速度が極端に落ちることが無い
 2)建物の中でも圏外になることはほとんど無く、通信速度も安定していることが多い
 3)地下鉄で移動中、駅と駅の間でも電波が弱くなることは無い
など、場所や状況を問わずに「いつでもどこでもモバイルインターネットが容量無制限」で使えるのがぷららモバイルLTEの定額無制限プランのメリットで、個人的にはL-02Fと組み合わせての使用がかなり便利で満足度が高い。

一方で、ぷららモバイルLTEの定額無制限プランような容量無制限のモバイルインターネット接続サービスは特に利用者の増加による通信品質の低下が発生しやすく、通信品質を保つためには利用者の増加に併せたインフラの強化が必要となり、これを怠ると通信品質が低下し「容量無制限でも、実際には使い物にならない」というサービスに成り下がる可能性もあるので、この点は今後の動向を注視したいところだ。

もう1点難を挙げれば、これから申し込む場合にはぷららモバイルLTEのサービスは申し込みからSIMカードの発送までには「数週間程度」が必要となっており、需要に対して供給が(十分に)追いついていない状態が継続している点なので、利用希望の人は早めに申し込むことをオススメする。

記事執筆:shimajiro@mobiler


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ぷらら定額無制限プラン × L-02Fを『常時電源ON』で使うとスゴク便利 | shimajiro@mobiler

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