ついにファンレス仕様もラインナップされたNew Sueface Proを写真で紹介!

既報通り、日本マイクロソフトは26日、都内にてプレス向け発表会「Microsoft Japan Surface Event」を開催し、MicrosoftのWindows搭載PC(パソコン)「Surface」シリーズ3機種を日本で発売すると発表しました。

そのうちの2in1タブレットPC「New Surface Pro(新しいSurface Pro)」はすでに5月26日より予約が始まっており、6月15日に発売予定。価格は一般向け105,800円(金額はすべて税別)から、法人向けは93,800円からとなっています。また秋にはLTE対応モデルも発売を予定しています。

また新しいSueface Proの発売を記念して、フィンランドのアパレルブランド「Marimekko(マリメッコ)」とコラボしたスキンシールやファブリックケースを用意。女性ユーザーの獲得にも意欲を見せています。

今回発表会場に併設されたタッチ&トライコーナーにてこの新しいSurface Proの実機に触れる機会がありましたので、プレゼンの模様とともに写真を交えてご紹介します。

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新しいSueface Proは何が変わったのか


■「ユーザーに新たな旅体験を」。完成度を増したSurface Pro
「重要なのはディテールへの執着です」。壇上でそう語ったのはMicrosoft Surface担当コーポレートバイスプレジデントのパノス・パネイ氏です。日本がSurfaceシリーズの世界最大のマーケットである点を強調しつつ日本文化への敬意を表し、製品のディテールへのこだわりや職人芸という文化、そして物づくりにおいて辛抱することや妥協しないことの大切さを学んだとも述べ、Suefaceシリーズをより日本向けの製品プロダクトに仕上げてきたことを強調しました。

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Microsoft Surface担当コーポレートバイスプレジデント パノス・パネイ氏


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世界No.1セールスの小売店が日本にあり、セールストップ10のうち7つが日本企業であると説明


新しいSurface Proは外観デザインこそ大きく変えていませんが、内部設計は前機種「Surface Pro 4」から完全に新規開発されており、CPUにCore i5を採用したモデルではシリーズ初となるファンレス仕様を実現しました。なお、Core m3モデルについては従来の製品もファンレスで、今モデルでもファンレスとなっています。

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細かなブラッシュアップが光る新しいSueface Pro


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ファンレスモデルの騒音レベルは18dB。ほぼ無音と言っていい


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Core i7モデルではAppleのiPad Proと比較し1.7倍速いと強調


■165度の開閉角でペン入力を快適にする「スタジオモード」
また今回大きく変更されたのはキックスタンドです。従来は150度までの開閉角だったところを部品や開閉機構の見直しにより165度まで拡大。同社ではこの最大開閉状態を「スタジオモード」と呼んでおり、今発表会で同時に日本発売が発表されたデスクトップPC「Surface Studio」のユーザー体験をモバイル環境でも実現するものだとしています。

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ヒンジ部を覗き込むようにして熱のある解説を行うパノス氏


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たった15度の違いに思えるが、実際にペンを当ててみるとこの角度の使いやすさを実感


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1から見直されたヒンジの開閉機構


■クリエイティブな仕事をより直感的にする「Surface Pen」と「Surface Dial」
Surface Penも改良され、これまで1024段階であった筆圧感知を4倍の4096段階へ向上。さらに入力遅延も21ミリ秒と短縮され、イラストレーションツールなどではより直感的で自然なラインを描けるようになったとしています。なお、新しいSurface Penは別売りで、発売日は8月を予定。価格は11,800円。

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4096段階の筆圧感知になった新型Surface Pen


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新型のSurface Penと合わせ、よりクリエイティブに使える「スタジオモード」


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筆の筆跡を再現できるイラストツール「Zen Brush 2」で実演を行う心書家の岸本亜泉氏


また新たなクリエイティブツールとして「Surface Dial」の発売も発表されました。こちらは新しいSurface ProやSurface Studioと同じ6月15日に発売され、価格は10,800円。

これは映像編集機材などで用いられるコントローラのような丸いデザインをしており、左右に回転させることで作業のアンドゥや先送り、各種ツールの選択などが行えるものです。

その機能は用いるアプリによって自由に変更でき、さらに新しいSurface Proなどの上に置くことでディスプレイ上に機能拡張されたデバイスとして機能するため、非常に直感的でこれまでにないユーザー体験をもたらしてくれる面白いデバイスに仕上がっています。

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岸本氏は左利きなので左手にSurface Penを持ち右手側にSurface Dialを配置


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Surface Dialはディスプレイ上に配置して使うことで様々な機能を生み出す


■性能や質感に妥協しない。五感に感動を与えるマシンへ
新しいSurface Proでは省電力性も向上して最大13.5時間の連続駆動を実現し、よりモバイルシーンで安心して使えるように。タイプカバーにも若干の改良を加え、ファブリック素材として自動車の座席などにも使用されるスウェード調素材「アルカンターラ」を採用、タイピングの使用感とともに触り心地にも配慮しています。

新しいタイプカバー「Surface Pro Signature タイプ カバー」(プラチナ、コバルトブルー、バーガンディの3色)は7月7日発売で、価格は19,400円。

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長時間駆動はタブレットマシンとして最優先課題だ


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音質面にもこだわりを見せる


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非常に手触りが良く耐久性にも優れたアルカンターラ素材を使用したタイプカバー


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キーストロークは1.3mmを確保し十分な打鍵感を保持


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キー配置がオーソドックスで使いやすいのもSurfaceタイプカバーの良い点だ


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タイプカバー背面には小さくMicrosoftのロゴが入る


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タイプカバーの色は3種類


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新しいSurface Proに従来の指紋認証機能付きタイプカバーを装着したもの。タイプカバーは従来製品と完全互換となっている


インターフェイスでは外部端子としてUSB 3.0端子やMini DisplayPort、3.5mmイヤホンジャックなどを備え、外部ストレージにはmicroSDカードが利用できます。

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背面。意匠化されたWindowsロゴも見慣れた雰囲気


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キックスタンドを立ち上げると内側にMicrosoftのロゴが見える


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microSDカードスロットがキックスタンド内側にある


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左側面。イヤホンジャックがある


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上面。電源ボタンと音量調節ボタンがある


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右側面。電源接続端子とUSB端子、Mini DisplayPortが並ぶ


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電源ケーブルの接続端子部分は細長い形状をしている


■「Marimekko」コラボで女性層にもアピール
フィンランドのアパレルブランド「Marimekko」とのコラボも面白い取り組みの1つです。花柄や水玉柄といったビビッドで鮮烈なイメージを基調とする同ブランドのデザインスキンシールやファブリックケースを用意。オンラインストアで販売することを決定しています。

担当者によればターゲットは20代から30代のクリエイティブな女性で、無機質な印象の強いモバイルデバイスでも華やかさを演出したいとのことで、スキンシールでは4種類、ファブリックケースでは2種類を販売予定としています。

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モバイルデバイスにも可愛らしさを


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Marimekkoコラボを発表する日本マイクロソフト代表取締役社長 平野拓也氏


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鮮烈な色と大きく大胆なデザインが目を引く


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スキンシールは4種類


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ケースは花柄とドット柄の2種類


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ケースは名刺などを入れるポケットもあり実用的だ


■タブレットPCの進化を感じさせる完成度。Windowsのアドバンテージをどこまで引き出せるか
Surface Proシリーズはこれまでナンバリングされてきましたが、今度の新型は「Surface Pro 5」とはせず、ただ「New Surface Pro」としています。これは本機が新たにSurface Dialをサポートしてクリエイターツールとして新しい使い方を提案するなど、ナンバリングをリセットして次の世代として発表するだけの変化をもたらしたという同社の意気込みのように感じられます。

一方市場視点で見れば、スタンド角の拡大による利便性の向上やSurface Penの筆圧感知性能の向上、Surface Dialの画期的な利用方法など、実際に触れてみなければその利便性がなかなか伝わらない改良や機能追加が多く、どのようにマーケティングに繋げていくのかが非常に気になるところです。

見た目の変化を抑え、中身で勝負してきた感のある今度の「新しいSurface Pro」は、果たしてどこまで消費者に正しく評価されその先進性を理解されるのでしょうか。今年4月にはWindows 10が「Creators Update」の名前を冠したバージョンアップを行いましたが、ハードウェアもクリエイターのためのデバイスとして生まれ変わった新しいSurface Proは、今年後半の注目のモバイルデバイスになりそうです。

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すべての性能はクリエイターのために




追記(2017/05/28 23:55:55)
記事初出で「CPUにCore m3およびCore i5を採用したモデルではシリーズ初となるファンレス仕様」と記載していましたが、正しくはCore m3については従来製品からファンレスだったため、一部記述を修正しています。

記事執筆:あるかでぃあ


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