電池劣化時に性能を落とす電源管理機能はiPadなどでは適用せず!Appleが説明を追加

アップルは5日、同社のスマートフォン(スマホ)「iPhone」シリーズの旧機種においてバッテリーが劣化した場合に意図的に性能を低下させていた問題で公式Webページ「iPhone のバッテリーとパフォーマンス - Apple サポート」を更新し、問題となっている電源管理機能がiPhone固有であり、iPadなどを含む他のApple製品には適用されていないことを明記しています。

また対象機種である「iPhone 6」および「iPhone 6 Plus」、「iPhone 6s」、「iPhone 6s Plus」、「iPhone 7」、「iPhone 7 Plus」、「iPhone SE」の各機種における保証対象外または保証期間外においてバッテリー交換費用を通常の8,800円から3,200円(ともに税別)に割り引く施策についてはすでに開始しており、希望する場合にはあらかじめオンラインサポートから申し込むよう案内されています。

iOS 10.2.1 (2017 年 1 月リリース) には、旧モデルの iPhone でこういった突然のシャットダウンが起きるのを防ぐための機能改善が盛り込まれました。これには、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SE で、パフォーマンスの瞬間的なピークをダイナミックに管理し (ただし必要な場合のみ)、デバイスが突然シャットダウンするのを防ぐ機能が含まれています。この機能は、その後、iOS 11.2 を搭載した iPhone 7 や iPhone 7 Plus にも拡大されました。Apple では今後も引き続き電源管理機能を強化していく予定です。この機能の唯一の目的は、突然のシャットダウンを防ぐことにより、現在お使いいただいている iPhone をさらに長くお使いいただけるようにすることにあります。なお、この電源管理機能は iPhone 固有のもので、他の Apple 製品には適用されません。

一部のiPhoneにおいてバッテリー劣化時に性能をわざと落としている問題は大きな問題となっており、欧米などでは集団訴訟も起こされていますが、Appleでは迅速に公式に謝罪と説明を行い、対応措置として電池交換費用を割り引いて実施しています。

なお、同社ではバッテリー劣化時に性能を下げる電源管理機能は、高負荷時において突然の強制終了を避けるためと説明しており、極端な場合には強制終了が頻繁に起こり、その結果、iPhoneが不安定になって使えなくなることもあり得るとしています。

対象機種のうちiPhone 6およびiPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone SEではiOS 10.2.1以降、iPhone 7およびiPhone 7 PlusではiOS 11.2以降でこの電源管理機能が導入されているとのこと。

一方でiPhone以外の同じiOSを搭載しているiPadやiPod touchではどうなのか気になるところでしたが、同社では「この電源管理機能は iPhone 固有のもので、他の Apple 製品には適用されません」とし、iPadやiPod touchでは導入されていないとしています。

また電源管理機能によってパフォーマンスが低下した場合に以下のような変化が見られるとし、さらに主な分野の多くはこの電源管理機能の影響を受けないとのことで、具体的に以下の機能は影響を受けないということです。

【電源管理機能によって変化が見られる症状】
・App の起動に時間がかかるようになった。
・スクロール中のフレームレートが低くなった。
・バックライトが暗くなった (コントロールセンターで設定の変更が可能)。
・スピーカーの音量が小さくなった (最大でマイナス 3dB)。
・一部の App でフレームレートが徐々に低下する。
・さらに極端な場合は、カメラのフラッシュがカメラの UI に表示されているにもかかわらず使用できなくなった。
・バックグラウンドで更新されるはずの App が起動中に再読み込みされる場合がある。

【影響を受けない機能】
・通話品質やネットワークスループット
・撮影した写真やビデオの品質
・GPS のパフォーマンス
・位置情報の精度
・ジャイロスコープ、加速度センサー、気圧計などのセンサー
・Apple Pay

電池を交換する場合は保証サービス「Apple Care+ for iPhone」に入っている場合には、保証期間の2年が近いならバッテリー交換は無償なのでそちらを利用しても良いかもしれません。入っておらず、保証対象外やすでにApple Care+で保証される2年間を過ぎている場合には2018年内は割り引きされているので利用したいところ。

またiPhone 6sについては一部製品で突然電源が切れる不具合による無償修理プログラムを提供しているのでそちらも確認してみてください。バッテリー交換や修理プログラムは公式Webサイト「Apple - サポート - 製品の選択」から「iPhone」→「バッテリー、電源、および充電」を選んで申し込めます。Apple Storeなどの店舗に持ち込むほか、郵送での交換も対応しています。

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Apple IDでログインすると製品を選ぶだけでIMEIなどを入力しなくても良いのは便利


記事執筆:memn0ck


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