ノキアとマイクロソフトが提携! |
NokiaとMicrosoftは、11日(現地時間)、新しいモバイル向けプラットフォームにおけるエコシステムの構築をめざすという幅広い戦略上の提携を集結したことを発表しています。これによって、まずは、Nokiaのスマートフォンおよび携帯電話にMicrosoftが開発・提供している最新プラットフォーム「Windows Phone 7 (WP7)」を採用した機種が開発・提供されることになります。
Nokiaのスティーブン・エロップCEO。
Microsoftのスティーブ・バルマーCEO。
Nokiaは、日本からは2009年末に撤退をしてしまいましたが、世界最大の携帯電話端末の販売台数シェアを誇る企業です。ここ最近では、AppleのiPhoneやGoogleのAndroidを搭載した各メーカーの機種にスマートフォン市場では押されてシェアを落としていて、対抗すべくNokiaのスマートフォンや携帯電話に搭載されているプラットフォーム「Symbian OS」をオープンプラットフォーム化したり、Intelと提携して両社が開発していた次世代モバイル向けプラットフォーム「Maemo」と「Moblin」を統合して「MeeGo」を立ち上げたりしていました。
そのような中で、Microsoftとの提携となりました。これで、Nokiaのハイエンドからローエンド向けのスマートフォンや携帯電話にWindows Phone 7が採用されていくということです。NokiaのSymbian搭載機は、1500万台程度は出荷される見込みとのことですが、段階的に減っていくと見られます。
Nokiaには、プラットフォーム戦略でSymbianからWindows Phone 7またはAndroidに移るという噂が絶えませんでしたが、Androidを選択せず、Windows Phone 7を選択したということになります。これは、Androidではオープンプラットフォームであるがゆえに、他のメーカーとの差別化が計りにくいというものだということです。
これについては、昨年2010年9月に現Nokiaの社長兼CEOに元Microsoftのビジネス事業部副社長だったStephen Elopが着任したあたりから決まっていたのかもしれないですね。
さて、気になるのは、日本市場に与える影響ですが、主に2つの側面が考えられ、1つは、Nokiaが日本市場に再参入すること、もう1つは、Symbianを採用している富士通東芝モバイルコミュニケーションズやシャープの携帯電話に与える点でしょう。
前者は、Windows Phone 7が日本語を含め日本市場に対応することで、これまでよりは可能性が高くなるようにも思えます。ただし、Windows Phone 7が日本市場に対応したとしても、Nokiaが差別化のために独自のサービスを乗せることが考えられるため、それらを対応させるかどうかという点もあるため引き続き、難しい状況であることには違いがありませんね。
また、後者ですが、こちらもSymbianがオープンプラットフォームになっているため、Nokiaが採用を止めてもシステムとしては利用できるため当面は採用し続けるのでしょう。ただし、富士通東芝モバイルコミュニケーションズもシャープもスマートフォン向けにはAndroidを採用しているため、徐々にAndroidに軸足を移していくという流れになりそうです。
YouTube - Nokia and Microsoft announce partnership
記事執筆:memn0ck
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・Nokia - Show Press Release
・Nokia and Microsoft Announce Plans for a Broad Strategic Partnership to Build a New Global Mobile Ecosystem: Companies plan to combine assets and develop innovative mobile products on an unprecedented scale.
・Open Letter from CEO Stephen Elop, Nokia and CEO Steve Ballmer, Microsoft | Nokia Conversations - The official Nokia Blog
・Nokia Strategy 2011 | Nokia Conversations - The official Nokia Blog