Storeアプリで本当にどうにかなる……? |
ASUS(エイスース)製の「ASUS VivoTab TF600T」とともにWindows 8のARMプロセッサー向けバージョン「Windows RT」を使っていくレビューの4回目です。
前回は、Windows RTにおけるデスクトップアプリ環境を検証してみました。Office 2013 RTが標準で付いてきて、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteを制約付きながら使えることは良いものの、昔から使っているアプリはCPU環境の違いなどにより動かないことは問題です。
となると、アプリの追加はWindows Storeに頼らないといけない訳ですが、果たしてそれでどこまで使えるのか、検証してみようと思います。
■そもそも、「Windows Store」って何?
Windows Storeは、Windows 8で利用できるアプリを配信しているバーチャルストアです。Android端末で言うところの「Google Play」、iOS端末で言うところの「App Store」に相当するものです。
ここでは、主にWindows 8/RT以降で使える「モダンUI」で作られたアプリをダウンロードすることができます。Windows 8では、Google Chromeを始めとして、一部デスクトップアプリも掲載されています(デスクトップアプリのダウンロードはモダンUIのInternet Explorerで行う)。
プリインストール版の場合、メーカーカスタマイズも可能で、プリインストール版限定配信のアプリを配信したり、メーカーお勧めアプリコーナーをストア内に設置したりすることもできます。TF600Tの場合は、ストア内に「ASUS Tabletのお勧め」というコーナーがあり、ここからASUSがお勧めするアプリをチェックできます。
Windows Storeを利用するには、Microsoftアカウントが必要です。既にHotmail、Windows Live ID、Outlook.comいずれかのアカウントを持っていれば、これをMicrosoftアカウントとして利用可能です。手持ちの任意のメールアドレスをMicrosoftアカウントとして使うことも可能です。
Microsoftアカウントには、Windows StoreでインストールしたモダンUIアプリの履歴がデバイス単位で保管されます。これを利用して、全てのWindows 8/RT端末に同じアプリを平行展開することができます。どのデバイスでも同じ環境を、というときは自動インストール機能が無くて不便ではありますが、全く助けが無いよりはマシということで。
■「モダンUI」のアプリの特徴は?
モダンUIアプリがユーザー側にもたらす最大の特徴は、何と言ってもタッチパネルでの操作に最適化されている、という点に尽きます。アプリそのものが起動していなくても、通知を表示させることができることも特徴です。作る側からすると、アーキテクチャに依存しないアプリを作れる、HTML5を使ってもアプリを作れるという利点もあります。
アーキテクチャに依存しない、という点では、普通のWindows 8パソコンと同じアプリが動く、というのが強みです。Windows Storeのアプリメニューの「詳細」を開いて、「サポートされているプロセッサー」に「ARM」と書いてあれば、Windows RTでも使うことができます。
ただし、わざわざこんな表示があるところからも分かる通り、全てのモダンUIアプリがWindows RTで稼働するとは限らないということです。しかし、使う限り、Windows RTでは動かないモダンUIアプリは少数派っぽいので、そこまで気にする必要も無いのかな、と思う次第です。
■どんなモダンUIアプリがある?
まずは、PDFファイルを閲覧する定番アプリ「Adobe Reader」のモダンUI版、「Adobe Reader Touch」をチェックしてみましょう。タッチに最適化されていてとても使いやすいです。しっかり日本語にも対応しています。
しかし、現在のところ、埋め込まれていない日本語フォントの表示に対応していません。もしも、フォントの埋め込みが無い日本語PDFファイルを開く必要がある場合は、OS標準の「ビューアー」アプリを使うとちょっと格好が悪くなるものの表示できます。また、PDFの編集やマークアップもできません。日本語フォントの表示は、どうにか対応してもらいたいところです…。
次に、最近コミュニケーションツールとして普及している「LINE」。これにもモダンUI版があります。こちらは、スマートフォンからパソコンの電子メールアドレスとパスワードを設定しておけばだれでも利用可能です。
ただし、バックグラウンド動作には現在のところ対応しておらず、通知などを受け取る場合は、アプリをフォアグラウンドで稼働させないといけません(スナップモードでも構わない)。サービスの特性を考えると、バックグラウンド動作対応がすごく期待されるところです。
同じくコミュニケーションサービスである「Skype」にもモダンUI版があります。こちらは、バックグラウンド動作にも対応していて(要許可設定)、アプリを起動しなくても各種通知がきちんと出るようになっています。Skype Outを始めとする各種機能に一通り対応しています。
Twitterも、最近モダンUI用の公式アプリをリリースしました。Mentionなどのバックグラウンド通知にも対応しています(やはり要設定)。
現在のところ、モダンUIアプリは、まだまだ発展途上な感じなものが少なくないうえに、特に実用アプリ不足が否めないのが正直なところですが、コミュニケーション用途に特化するなど、使い方を絞ればかなり有効に使えそうな感じがします。
次回は、TF600Tのベンチマークを実施します。お楽しみに!!
記事執筆:Sho INOUE(せう)
ASUS VivoTab RT TF600T グレー ( Windows RT / NVIDIA Tegra 3 / モバイルキーボードドック付き / Microsoft Office 2013 RT Preview) TF600-GY32D
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ここでは、主にWindows 8/RT以降で使える「モダンUI」で作られたアプリをダウンロードすることができます。Windows 8では、Google Chromeを始めとして、一部デスクトップアプリも掲載されています(デスクトップアプリのダウンロードはモダンUIのInternet Explorerで行う)。
プリインストール版の場合、メーカーカスタマイズも可能で、プリインストール版限定配信のアプリを配信したり、メーカーお勧めアプリコーナーをストア内に設置したりすることもできます。TF600Tの場合は、ストア内に「ASUS Tabletのお勧め」というコーナーがあり、ここからASUSがお勧めするアプリをチェックできます。
Windows Storeを利用するには、Microsoftアカウントが必要です。既にHotmail、Windows Live ID、Outlook.comいずれかのアカウントを持っていれば、これをMicrosoftアカウントとして利用可能です。手持ちの任意のメールアドレスをMicrosoftアカウントとして使うことも可能です。
Microsoftアカウントには、Windows StoreでインストールしたモダンUIアプリの履歴がデバイス単位で保管されます。これを利用して、全てのWindows 8/RT端末に同じアプリを平行展開することができます。どのデバイスでも同じ環境を、というときは自動インストール機能が無くて不便ではありますが、全く助けが無いよりはマシということで。
■「モダンUI」のアプリの特徴は?
モダンUIアプリがユーザー側にもたらす最大の特徴は、何と言ってもタッチパネルでの操作に最適化されている、という点に尽きます。アプリそのものが起動していなくても、通知を表示させることができることも特徴です。作る側からすると、アーキテクチャに依存しないアプリを作れる、HTML5を使ってもアプリを作れるという利点もあります。
アーキテクチャに依存しない、という点では、普通のWindows 8パソコンと同じアプリが動く、というのが強みです。Windows Storeのアプリメニューの「詳細」を開いて、「サポートされているプロセッサー」に「ARM」と書いてあれば、Windows RTでも使うことができます。
ただし、わざわざこんな表示があるところからも分かる通り、全てのモダンUIアプリがWindows RTで稼働するとは限らないということです。しかし、使う限り、Windows RTでは動かないモダンUIアプリは少数派っぽいので、そこまで気にする必要も無いのかな、と思う次第です。
■どんなモダンUIアプリがある?
まずは、PDFファイルを閲覧する定番アプリ「Adobe Reader」のモダンUI版、「Adobe Reader Touch」をチェックしてみましょう。タッチに最適化されていてとても使いやすいです。しっかり日本語にも対応しています。
しかし、現在のところ、埋め込まれていない日本語フォントの表示に対応していません。もしも、フォントの埋め込みが無い日本語PDFファイルを開く必要がある場合は、OS標準の「ビューアー」アプリを使うとちょっと格好が悪くなるものの表示できます。また、PDFの編集やマークアップもできません。日本語フォントの表示は、どうにか対応してもらいたいところです…。
次に、最近コミュニケーションツールとして普及している「LINE」。これにもモダンUI版があります。こちらは、スマートフォンからパソコンの電子メールアドレスとパスワードを設定しておけばだれでも利用可能です。
ただし、バックグラウンド動作には現在のところ対応しておらず、通知などを受け取る場合は、アプリをフォアグラウンドで稼働させないといけません(スナップモードでも構わない)。サービスの特性を考えると、バックグラウンド動作対応がすごく期待されるところです。
同じくコミュニケーションサービスである「Skype」にもモダンUI版があります。こちらは、バックグラウンド動作にも対応していて(要許可設定)、アプリを起動しなくても各種通知がきちんと出るようになっています。Skype Outを始めとする各種機能に一通り対応しています。
Twitterも、最近モダンUI用の公式アプリをリリースしました。Mentionなどのバックグラウンド通知にも対応しています(やはり要設定)。
現在のところ、モダンUIアプリは、まだまだ発展途上な感じなものが少なくないうえに、特に実用アプリ不足が否めないのが正直なところですが、コミュニケーション用途に特化するなど、使い方を絞ればかなり有効に使えそうな感じがします。
次回は、TF600Tのベンチマークを実施します。お楽しみに!!
記事執筆:Sho INOUE(せう)
ASUS VivoTab RT TF600T グレー ( Windows RT / NVIDIA Tegra 3 / モバイルキーボードドック付き / Microsoft Office 2013 RT Preview) TF600-GY32D
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