ドコモから三代目ARROWS Tab登場!

既報の通り、NTTドコモは10日、2013年冬に発売予定の新商品および新サービスの発表会「NTTドコモ 2013-2014冬春新モデル・新サービス発表会」を開催し、高速通信規格「LTE(FDD-LTE)」による下り最大150Mbpsのデータ通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応したAndroid 4.2(開発コード名:Jelly Bean)を搭載したタブレット端末「ARROWS Tab F-02F」(富士通製)を発表しました。2013年12月上旬発売予定で、すでに10月10日正午から事前予約を開始しています。

NTTドコモ向けの「ARROWS Tabシリーズ」としては第3世代にあたるARROWS Tab F-02Fは、先日au(KDDIおよび沖縄セルラー電話)から発表された「ARROWS Tab FJT21」(以下、FJT21)とは兄弟機の関係で、容量の大きなバッテリー、比較的軽量に仕上がったボディにフルHD+(1920×1200ドット)よりもさらに解像度の高いWQXGA(2560×1600ドット)液晶など共通の特徴を持ちつつ、モバキャス(NOTTV)視聴への対応や、新しいホームアプリ「docomo LIVE UX」を中心とするソフトウェアの違いで、NTTドコモ向けとしての差別化を図ったモデルとなっています。

この記事では、発表会で展示されていた開発途中のARROWS Tab F-02Fの実機を写真と動画でチェックしていきます。




カラーはホワイトのみ

ボティーカラーは、ホワイト1色のみ。今までのAndroid搭載のARROWS Tabとは異なり、全面的にホワイトです。FJT21と同じ系統のホワイトで、パッと見ではどちらがどちらなのか判別できません。




au向けのFJT21との外観上の差異は“間違い探し”レベルです……。

とはいうものの、2カ所ほど外観上の違いがあります。ひとつは、画面左上のロゴ。FJL21では、auロゴでしたが、ARROWS Tab F-02Fでは「NTT docomo Xi」のロゴが入っています。あとは、裏面に書かれているメーカー名。FJL21は、富士通モバイルコミュニケーションズ製なので、「FUJITSU MOBILE COMMUNICATIONS」と書かれていますが、ARROWS Tab F-02Fは富士通製となっているため、「FUJITSU」と書かれています。


テレビの安定した視聴・録画用の同軸変換ケーブルも同梱

フルセグまわりの仕様もFJT21と同様で、microSDカードを別途用意すれば録画も可能です。microUSB端子に接続する同軸変換ケーブルも同じく同梱されており、本体単体のホイップアンテナよりも安定した環境でフルセグの視聴・録画も可能です。


シアターモードにはNOTTVアプリが初期設定

前モデル「ARROWS Tab F-05E」(以下、F-05E)までのARROWS Tabになかったものとして、充電ホルダに載せたときに、動画・画像関連アプリに焦点を絞ったランチャー「シアターモード」が起動することが挙げられます。これ自体はFJT21にも搭載されていますが、NTTドコモ向けであるARROWS Tab F-02Fでは、NOTTVも視聴可能なため、NOTTVアプリがプリセットされています。


DTCP+に対応するDLNA機能も搭載!

DLNAクライアント・サーバーアプリは、ARROWSシリーズではお馴染みのデジオン製の「DiXiM」を搭載しています。バージョンは4.1.0で、「DTCP+」を使ったリモート視聴にも対応しています。従来のDiXiMと比べるとユーザーインターフェイスが少し変更されています。従来のものに慣れすぎていると、戸惑う可能性が否定できません。


FeliCaプラットフォームマーク改めモバイル非接触IC通信マークが付いています

裏面を見ると、「おサイフケータイ」でよく見かけるマークが付いています。これは、正式には「FeliCaプラットフォームマーク」と呼ばれてきたもので、このマークを付けたデバイスやサービスは、FeliCaに対応している……はずでした。

しかし、ARROWS Tab F-02F(とFJT21)にはおサイフケータイ機能はなく、NFC機能のみ搭載しているのです。何故、NFC機能しかないARROWS Tab F-02F(とFJL21)がこのマークを付けているのかというと、マークのライセンスを行っているフェリカネットワークスの方針転換のためです。今年8月、このマークの名称を「モバイル非接触IC通信マーク」と改め、FeliCa搭載のデバイスだけでなく、NFC全般に対応したデバイス・サービスにも付与できるようにしたのです。

ARROWS Tab F-02F(とFJL21)は、この方針転換によってFeliCa非対応ながらこのマークを付与された事実上初めてのケースということになります。これからは、このマークが付いていればおサイフケータイ対応、と言いきれなくなってしまったのが何とも残念です……。


docomo LIVE UXの「マイマガジン」を表示したところ


NX!ホームも搭載

ホームアプリは、ドコモが今冬モデルから展開する「docomo LIVE UX」と、富士通オリジナルの「NX!ホーム」の2種類から選べます。

docomo LIVE UXは、「docomo Palette UI」に代わる新ホームアプリで、ホーム画面とアプリ一覧に一体感を持たせたことと、「マイマガジン」と呼ばれる新しい検索サービスをシームレスに使えることが特徴です。ARROWS Tab F-02Fのdocomo LIVE UXはタブレット端末向けに最適化されたバージョンを搭載しています。また、ARROWS Tab F-02Fのdocomo LIVE UXには初期段階でウィジェットが貼られていないのも特徴です。

なお、FJT21同様、AndroidのOS標準ホームアプリは搭載されなくなりました。

最後に、実際に操作した様子を動画におさめましたので、参考にしてみてください。



◯主な仕様
寸法
(高さ×幅×厚さ:mm)
約169×261×8.9(予定)
質量(g)約519
3G連続待受時間(静止時[自動])(時間)約1500
LTE連続待受時間(静止時[自動])(時間)約1450
GSM連続待受時間(静止時[自動])(時間)1250約
連続通話時間(3G/GSM)(分)
実使用時間(時間)※1未定
メインディスプレイ
(サイズ、ドット数[横×縦 通称]、種類、発色数)
約10.1インチ
2560×1600
WQXGA
TFT液晶
1677万色
サブディスプレイ
(サイズ、ドット数[横×縦]、種類、発色数)
バッテリー容量9600mAh
ROM/RAM64GB/2GB
外部メモリー
(最大対応容量)
microSD
(2GB)
microSDHC
(32GB)
microSDXC
(64GB)
外側カメラ機能
(撮像素子種類、有効画素数/記録画素数)
裏面照射型CMOS
約810万画素/約800万画素
内側カメラ機能
(撮像素子種類、有効画素数/記録画素数)
裏面照射型CMOS
約130万画素/約120万画素
CPU
(チップ名/クロック)
MSM8974
(2.2GHzクアッドコア)
OSAndroid 4.2
「Xi」(クロッシィ)
(LTE)
150Mbps/50Mbps
LTE対応周波数帯
(2GHz/1.7GHz/1.5GHz/800MHz)
(○/○/○/○)
FOMAハイスピード
(HSDPA/HSUPA)
14Mbps/5.7Mbps
Wi-Fi(無線LAN)
(11a/b/g/n/ac※2)
(Wi-Fiテザリング同時接続台数)

(○/○/○/○/○)
(10台)
GPS/オートGPS(◎は海外対応)◎/○
赤外線通信
Bluetooth○(4.0)
ワンセグ/フルセグ(◎は録画対応)◎/◎
防水/防塵○/○
(IPX5、8/IP5X)
おくだけ充電
ホワイト
製造メーカー富士通
※1 一般に想定されるスマートフォンの利用(Web閲覧、アプリの利用等、約80分間/日の利用)があった場合の電池の持ち時間です(NTTドコモ調べ)。実際の利用状況(連続通話や動画を大量にダウンロードした場合など)によっては、それを下回る場合があります。なお、各機種の実使用時間については、 順次ドコモのホームページで公表される予定。
※2 IEEE802.11acドラフト版に対応。
※3 仕様は発表時点のもので、製品版は変更になる場合があります。

記事執筆・撮影 : Sho INOUE(せう)


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