美しいディスプレイとドルビーデジタルサウンドを堪能!

前回に引き続き、NTTドコモの「2013-2014冬春モデル」における富士通製タブレット「ARROWS Tab F-02F」(以下、F-02F)の実機レポートを行う。

F-02Fは薄くて持ちやすく使いやすいAndroidタブレットで、Webやメール・SNSそしてゲームなどに重宝している。また、付属の卓上ホルダに置くことでメディアプレイヤーとして楽しむこともできる。

今回は置いても楽しめるF-02FのAV機能をチェックしてみたいと思う。

◯クリアな音質の内蔵スピーカー
F-02Fの前面にはステレオのスピーカーが搭載されている。低音はあまり出ないがメリハリのあるクリアな音質であるため、テレビや動画視聴などに最適だ。もちろん大容量バッテリーを活かしたミュージックプレイヤーとしても実用的だ。筆者もBGM代わりにF-02Fをよく利用してる。
02
ディスプレイの両サイドにはスピーカーが設けられている


内蔵スピーカーの視聴において絶対外せない機能が「Dolby Digital Plus」だ。音響が良いと評判のタブレット「Kindle Fire HDXシリーズ」にも採用されている技術だ。「Movie」「MUSIC」「GAME」などジャンル分けされたプリセットが用意されているが、中でもMovieのプリセットの効果がわかりやすい。音が広がって聞こえるためリッチな音で映画や音楽を楽しめるのだ。
04
Dolby Digital Plusの設定画面


05
ゲームもイイ音で楽しめる


ヘッドフォンなどを使用して音楽を聴く場合は、MUSICの設定でさらにイコライザーを調整して再生機器にあわせた適正な音で楽しむこともできる。惜しむらくは内蔵スピーカーとヘッドフォン使用時の設定が自動で切り替わると便利なのだが……。


◯10インチの大画面で地デジ(フルセグ)録画に対応!
F-02Fはワンセグの他のフルセグの視聴が可能だ。テレビアプリケーションはピクセラ製の「StationTV」がプリインストールされている。同じくフルセグ視聴が可能な「AQUOS PAD SH-08E」(以下、SH-08E)にもStationTVがプリインストールされているがこちらのバージョンは1.0-r16981、F-02Fは1.0-r22125と少し新しくなっている。

F-02Fのテレビアプリは横画面固定となっており、縦画面による上下2分割の情報表示には対応していない。
03
卓上ホルダはテレビ視聴に最適


F-02Fはテレビ視聴用のアンテナ線を付属のUSB変換アダプターを使用して本体に接続することで、安定した電波状態でのフルセグ視聴が可能となる。ちなみに本体のアンテナ感度はF-02FよりSH-08Eの方が良く、さらにSH-08Eの卓上ホルダにアンテナ線を接続できるのでテレビ視聴に関してはSH-08Eの方が使い勝手が良い。

しかし、F-02Fはテレビ視聴のソフトウェアが新しくなり、テレビ番組表アプリ「Gガイド」との連携が良くなった。具体的には、Gガイドからアプリ連携で番組予約を行うと、予約確定後Gガイドへ戻ってくる。SH-08Eは予約確定するとテレビアプリが継続されタスクを切り替えてGガイドに戻る必要があり複数の番組予約が手間だったが、F-02FはGガイドとテレビアプリがまるで一つのアプリのような挙動をするため大変使いやすい。
06
テレビアプリで予約を完了するとGガイドへ戻る


録画は本体ではなくmicroSDXCなど高速タイプの外部メモリーが必要となる。F-02Fは64GBの内蔵ストレージを搭載しているにもかかわらず、外部メモリーが必要である点が残念だ。録画にはできるだけ高速タイプのSDXCカードを用意する必要がある。

さて、フルセグは主に1440×1080ドットの解像度で放送を行っているため、F-02Fの2560×1600ドットのディスプレイではテロップなどにジャギーが発生するなど、ディスプレイに関してはオーバースペックっぷりを発揮している。フルセグのアラが見えるほどF-02Fのディスプレイは綺麗すぎるのだ。


◯ハイレゾオーディオや4K動画の再生は?
ハイレゾオーディオの対応はうたってはいないが、PowerAMPで手元の一部のハイレゾ音源が再生できた。再生できたのはポールマッカートニーの「NEW」のハイレゾ版(FLAC 96KHz/24bit)。残念ながら、FLAC 192KHz/24bitやWAV 96KHz/24bit、192KHz/24bitのファイルは正常に再生できなかった。
10
96KHz/24bitのFLACファイルが再生できた


動画はフルHD(1920×1080ドット)のH.264など問題なく再生可能だ。折角のFHDより解像度が高いディスプレイなので「GALAXY Note 3 SC-01F」や「GALAXY J SC-02F」(以下、SC-02F)で撮影した4K(3840×2160ドット)動画の再生に期待したのだが、縦横比のおかしな分割表示となり正常に表示されない。MX動画プレイヤーで再生してみたところ同様の結果となった。

また、4K動画再生中に処理が重くなり操作を受け付けなくなることもあり実用的ではない。サポート対象外の動画であるため諦めかけたのだが、念のために撮ったスクリーンショット上では正常に表示されていることがわかった。

そこで、本体設定から「開発者オプション」(※設定するには、事前に設定画面のビルド番号を7回タップしておく必要がある)を表示させ描画関係の設定を変えて試行錯誤したところ、「HWオーバーレイを無効」にチェックを入れると正常に表示された。さらにこのチェックを入れたところ、処理が重くなったり強制リセットされることもなくなった。

ただし、この状態ではテレビアプリの映像が表示されないためあまり実用的ではないようだ。
08
SC-02Fで撮影した4K動画のスクリーンショットは正常に見える


07
開発者オプションのHWオーバーレイを無効にチェック


その他、4KではないがデジタルビデオカメラやデジタルカメラのAVCHDのフルHD 60Pの動画はMX動画プレイヤーで再生確認ができた。デジタルカメラやデジタルビデオカメラの映像を大画面で楽しめるのは良いことだ。
09
AVCHDのMTSの再生を確認できた


次回はBluetoothキーボードとの接続やSH-08Eとの使い勝手の違いについてレポートしたいと思う。

記事執筆:mi2_303


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
ARROWS Tab F-02F 特集 - S-MAX