WCPがAXGPをCAに対応させて下り最大165Mbpsサービスを導入!ソフトバンクではFDD-LTEのCAも2015年以降に

ソフトバンクグループのWireless City Planning(ワイヤレスシティプランニング、以下、WCP)は29日、同社が構築するTD-LTE互換の2.5GHz(Band 41)帯による「AXGP」ネットワークにおいて次世代高速通信規格「LTE-Advanced」の要素技術となる「キャリアアグリゲーション(CA)」に対応することで下り最大165Mbpsの超高速通信サービスを2014年9月以降より導入すると発表しています。

AXGPのCA対応製品としてまずはソフトバンクモバイル向けモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 303ZT」(ZTE製)および法人向けモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 304ZT」(ZTE製)が発売予定。

なお、今回はAXGP(TD-LTE)方式による「SoftBank 4G」のCAによって下り最大165Mbpsを実現していますが、ソフトバンクグループではFDD-LTE方式による「SoftBank 4G LTE」についても2015年以降にCAを開始し、下り最大187.5Mbpsの高速化を実現する予定であるとしています。

今回導入するCAは複数の周波数帯を効率的に利用して同時に通信することで、最大で165Mbpsの通信速度を実現します。

AXGPでは2.5GHz帯において30MHz幅が割り当てられたものの、これまで割り当てられたうちの20MHzを利用してきましたが、残りの10MHzは既存の事業者(ワイドスター)の退去を待って使用可能となることになっていたため利用できていませんでした。今回、これらの20MHzと10MHzの周波数幅を合わせたCAを導入します。

エリアは東名阪などの一部エリアより順次導入予定で、CAに対応していないエリアではこれまで通りの下り最大110Mbpsとなります。

AXGPのCAについては今年2月にAXGPのベースとなっている「XGP」規格を推進する「XGP Forum」にて「XGP Specifications Version 3 revision 1」が策定され、その後、通信などの規格の標準化団体である「ARIB」にて承認されていました。

XGP Specifications Version 3 revision 1では通信規格の標準化団体「3GPP」によるLTEの規格「3GPP Release 10および11」にて策定された以下のようないくつかの機能が盛り込まれており、今回、そのうちのCAに対応した製品が発売されることで提供開始されることになります。なお、では他にもXGP固有の機能として緊急地震津波警報などに使用するPublic Warning Systemがオプションとして規定されています。
1)Carrier Aggregation (CA) Enhancement
2)Coordinated Multi-Point (CoMP) transmission and reception
3)Enhanced inter-cell interference Coordination (eICIC / HetNet)
4)Enhanced MIMO (Higher Order MIMO and SU-MIMO for uplink)
5)Enhanced UL transmission (Non-Contigunou SC-FDMA)

記事執筆:memn0ck


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