濡れた手でも操作しやすいのが当たり前になる!?

先々週から先週にかけて大手携帯電話各社の「2015年夏モデル」が発表され、ほぼ出揃ったと思われる。今年は既存の携帯電話(いわゆる「ガラケー」とも呼ばれるフィーチャーフォン)の形状や操作性を引き継ぎつつ、スマートフォン(スマホ)と同じAndroidをOSに採用した「ガラホ」("ガラ"ケーのようなスマ"ホ"という造語)が注目されがちだが、実はもう1つ、今まではあまり見られなかった特徴的なポイントがある。

それが「濡れても操作可能なディスプレイ」を採用したタブレットだ。もちろん、これまでもそういったスマホはあったが、今季はたままたかもしれないが、タブレットで濡れても操作可能なディスプレイを採用しているという点を京セラの「Qua tab」、ソニーの「Xperia Z4 Tablet」でアピールされていた。そこで、今回はこれらのタブレットについて紹介したいと思う。

京セラのQua tabはau向けの国内品質に注力していている"Made in Japan"仕様のタブレットだ。主な仕様は、OSがAndroid 5.1(開発コード名:Lollipop)を搭載し、SoCが8コアのQualcomm製「MSM8939(1.5GHz×4+1GHz×4)、内蔵メモリー(RAM)が2GB、内蔵ストレージが16GB、1920×1200ドット表示対応8型IPS液晶といった内容だ。

また、通信は下り最大150Mbpsおよび上り最大25Mbpsの4G LTEおよび下り最大110Mbpsおよび上り最大10MbpsのWiMAX 2+に対応している。カメラは約200万画素前面カメラ、約500万画素背面カメラとなっている。

特筆すべきは、IPX5およびIPX7の防水、IP5Xの防塵性能を備えるのに加え、液晶が濡れた状態でも操作できるタッチパネルを採用していることだろう。

これにより、屋内外問わず、水回りで気軽に利用できる。夏にぴったりなタブレットと言えるだろう。なお、同じ技術は同社のau向けの新スマホ「TORQUE G02」でも採用されている。

こちらは、防水や防塵、耐衝撃、耐熱・耐寒・耐低圧に加え、耐海水、さらには水中でのカメラ撮影にも対応したオールラウンドスマホといった仕様だ。

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TORQUE G02の主な仕様は4.7インチHD(720×1280ドット)IGZO液晶、Qualcomm製4コア1.4GHz「Snapdragon 400 MSM8928」プロセッサー、内蔵メモリーが2GB 、内蔵ストレージが16GB、約1300万画素背面カメラ、約500万画素前面となっている。

一方、NTTドコモおよびauの2キャリア、そして、Wi-Fiモデルがソニーから販売されるXperia Z4 TabletもIPX5およびIPX8の防水と、IP6Xの防塵に対応し、Qua tabほどはアピールしていないものの、濡れてもタッチ操作しやすい液晶ディスプレイを採用している。なお、こちらも新スマホ「Xperia Z4」でも同じように濡れても操作しやすいタッチパネルだ。

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Xperia Z4 Tabletは10.1インチクラスで世界最薄・最軽量のタブレットで、主な仕様はSoCが64bit対応8コアのQualcomm「Snapdragon 810 MSM8994」(2GHz×4+1.5GHz×4)、内蔵メモリーが3GB、内蔵ストレージが32GB、2560×1600ドット表示対応トリルミナスディスプレイ for mobile液晶を採用し、約510万画素前面カメラ、約810万画素背面カメラを搭載している。

機能面ではハイレゾ音源の再生に対応。Bluetoothでハイレゾ相当の高音質サウンドを伝送できる新コーデック「LDAC」にも対応し、サウンド面が大きく強化されている。

このように、これまでの「防水」から一歩踏み込んだ「濡れた手でも操作できるディスプレイ」は今後、防水対応のスマホやタブレットには必須の性能となっていくのだろう。「夏のシーズンもの」ととらわれがちな機能だが、実は同機能は冬場には手袋を付けても操作しやすいディズプレイと呼ばれるものだ。

ディスプレイはサイズや解像度の進化が注目されがちなのだが、実はこのような操作性も進化しているのだ。

記事執筆:甲斐寿憲


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