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ウェアラブルがいよいよ本格的に服飾業界に!Googleが「Project Jacquard」を発表 |
Google(グーグル)は29日(現地時間)、米・サンフランシスコで開催した開発者イベント「Google I/O 2015」にて同社の最先端技術を研究開発するチーム「Google's Advanced Technology and Products(ATAP)」のセッション「A little badass. Beautiful. Tech and human. Work and love. ATAP.」にて伝導性のある繊維を織り込んだ服でスマートフォン(スマホ)などを操作できる「Project Jacquard」を発表しています。
また、このProject Jacquardの初のパートナーとしてジーンズで有名な「Levi's(リーバイス)」ブランドを展開するLevi Straussが発表され、同社副社長でGlobal Product Innovation and Premium Collection Design部門長のPaul Dillinger氏も登壇し、2016年秋にも市場投入されるということです。
Project JacquardはGoogleが開発した伝導性のある繊維を布に織り込み、その布で服を作ることで、服の一部をタッチしたり、なぞったりすると、服に組み込んだ小型通信装置から信号が送られ、スマホなどを操作できるというもので、服を軽く叩いてスマホの音楽を再生したり、指で服をなぞって音量調整をしたりしていました。
1本の糸では1m当たり1オームの電気抵抗が得られ、布にすることでまるでタッチパッドのように指や手などでさまざまな操作が可能となります。
プロトタイプの専用の布は日本で開発が行われており、福原志保氏をリーダーに、アンファンテリブルが製造を管理しているとのこと。また、セッションの中では実際に工場で伝導性のある繊維を糸とともに織り込み、布を作る様子が動画で紹介されました。布は通常のものと同様に裁断して縫製できるほか、普段も水洗いも可能。
セッションでプレゼンテーションを行ったGoogleのIvan Poupyrev氏は実際にProject Jacquardで開発した布を使ってロンドン・サヴィルロウで仕立てたジャケットを着ており、研究段階は終ったとしてLevi Strauss以外にも製品化に向けて話し合いを行っているということです。
日本でもすでにゴールドウインが東レとNTTが開発した機能性素材「hitoe」を用いたスポーツ用スマートウェアを販売し、NTTドコモのサービスで利用できるようになっているほか、帝人も関西大学と共同で押すと電気エネルギーを発生する「圧電ファブリック」を開発し、主に医療分野などへの応用をめざすなど、スマートウェア市場は今後拡大していくと見られます。
記事執筆:memn0ck
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・Google + Levi’s Come Together to Tackle Wearable Technology | Levi Strauss
・Project Jacquard
・Google I/O 2015