ケイ・オプティコムがマルチキャリア対応「arrows M02」の発売を発表

既報通り、ケイ・オプティコムは6日、都内にて「mineo 新端末・サービス発表会」を開催し、同社がNTTドコモやauから回線を借り入れて仮想移動体通信事業者(MVNO)として提供している携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」( https://mineo.jp )おいて富士通製マルチキャリア対応スマートフォン(スマホ)「arrows M02」などの製品の販売と「au VoLTE対応SIM」の提供を2015年11月19日(木)より開始することを発表した。

arrows M02は、mineoが提供するNTTドコモ回線とau回線という複数の携帯電話会社の回線を扱うマルチキャリアMVNOサービスが可能な機種となる。他にもau回線のauプラン対応「SI-LA(SILA01)」(富士通製)、NTTドコモ回線のドコモプラン(Dプラン)対応「Aterm MR04LN」というモバイルWi-Fiルーター2製品も同日に発売する。

また、すでに案内済みだったau VoLTE対応SIMについても正式な発売日が発表されるとともに、注意点も明かされた。今回は発表会の内容と、新製品を写真で紹介していく。

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ケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの津田和佳氏

まずはじめに登壇したケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの津田和佳氏は9月1日に開始したマルチキャリアサービス(auプランとドコモプラン)の総契約数が12万件となり好調であることを報告し、引き続き10月31日まで「mineo史上最大のキャンペーン」を展開していくことをアピールした。


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マルチキャリアサービスを推進する「新たな一手」としてマルチキャリア対応スマホのarrows M02の発売を発表。arrows M02は同日に開発・製造メーカーの富士通から発表されていたが、ホワイトとブラックに加えて、mineo限定カラーとしてピンクがラインナップされている点が特徴となる。

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また、ドコモプランとauプランで利用できるモバイルWi-Fiルーターも2機種も発表となった。モバイルWi-Fiルーターはタブレットを使用する法人などの引き合いもあるのだという。

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続いて、au VoLTE対応SIMを11月19日より発売することが発表された。と、同時に注意点として利用できるには「au VoLTE対応」かつ「SIMロック解除可能」な製品が対象となることが明らかにされた。


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対応する製品は「Galaxy S6 edge SCV31」からの2015年夏モデル以降に販売された製品でSIMロック解除後に利用可能となるのだという(現在はSIMロック解除後に動作検証予定)。これ以前の昨年冬モデルや今春モデルのau VoLTE対応機種では利用不可能で、これについて津田氏は囲み取材の場で「auがVoLTE対応SIMはau向けとMVNO向けで分けているため、SIMロック解除なしではMVNO向けのSIMが利用できない」と説明している。

具体的にau VoLTE対応ながらSIMロック解除に対応していないため利用できない製品は「INFOBAR A03」や「AQUOS SERIE mini SHV31」、「BASIO KYV32」、「isai VL LGV31」、「URBANO V01」の5機種。また、SIMロック解除対応機種であってもauで購入後180日(6ヶ月)経たないと解除できないのも注意が必要だ。

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mineoのau VoLTE対応SIM。auのVoLTE対応のSIMカードと異なる


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その他にも今回、iPhoneおよびiPadの動作確認についても発表があった。というのも、従来は昨年のiOS 8の提供以降にauプランで使えなくなっていたが、テスト版のAPN構成プロファイルを提供して動作検証を続けてきたが、iOS 9の提供開始に合わせてiOS 8以降の場合にauプランにおけるiPhone 5s、5c、iPad mini 4以外はそれぞれのプランで利用可能であるのだという。auプランのiPad mini 4はau VoLTE対応SIMで利用可能になる見込みだという。なお、VoLTEについてはソフトウェア対応であるため、対応機種であれば通常のSIMで利用可能とのことだった。


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また、ソフトバンクの製品においても2015年5月発売以降の端末であればSIMロック解除後にドコモプランで利用可能となる見込みであることも報告された。iPhone 6sやiPhone 6s Plus、iPad mini 4などのSIMロック解除対応のiPhoneやiPadも同様にSIMロック解除後にドコモプランとauプランの双方で利用可能である見込みで、こちらもSIMロック解除後に検証していくと発表した。


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続いて、発表会のプレゼンテーションの後に行われたタッチ&トライの模様を紹介する。まず、arrows M02は約5.0インチHD(720×1280ドット)有機ELディスプレイを搭載するミドルレンジスマホだ。ベースはNTTドコモ向けに発売された「arrows Fit F-01H」となり、指紋センサーが省かれたほか、若干仕様が異なる。

主な仕様は1.2GHzクアッドコアCPU(Qualcomm製「Snapdragon 410 MSM8916」)、2GB内蔵メモリー(RAM)、16GB内蔵ストレージを搭載し、OSにAndroid 5.1(開発コード名:Lollipop)を採用する。大きな特徴としてMIL規格準拠のタフネスな仕様を「ごく普通のデザイン」に収めている点だ。


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中央のピンクがMVNO市場拡大にあわせて女性をターゲットとしたケイ・オプティコム専用カラーだ。


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右側面にはボリュームキー(写真=上)、左側面にはmicroSDカード、SIMカードスロットがある(写真=下)。


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microSDカード、SIMカードスロットはキャップの中にある。


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上面にはイヤホンマイク端子(写真=上)、下面にはmicroUSB端子、ストラップ穴がある(写真=下)。


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microUSB端子もキャップの中にある。


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持ちやすさを意識した横幅約68.9mm、質量は約149g。


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ピンクのみ光沢感のある仕上げだ。


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背面カメラは約810万画素CMOSセンサー、前面カメラは約240万画素CMSOセンサーを搭載する。カメラの下にはFeliCaのマークがあり、対応FeliCaサービスについては今後発表していくとのことだった。


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mineoカラーである「グリーン」にカスタマイズされたホーム画面。富士通の発表会で展示されていた「素」の端末はオレンジを基調にしたものだった。


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マルチキャリア対応ということで、auプラン、ドコモプランのSIMがそれぞれ刺さっていた。


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auプランに対応するモバイルWi-Fiルーター「SI-LA SILA01」(富士通製)も展示されていた。SIMカードはmicroSIMカードサイズ(3FF)、連続通信時間は約6.5時間、バッテリー容量は2280mAh、最大接続台数は10台となる。


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ドコモプランに対応するモバイルWi-Fiルーター「Aterm MR04LN」(NEC製)は、タッチパネル操作対応で、microSIM、連続通信時間はWi-Fi接続で約12時間、Bluetooth接続で約24時間、バッテリー容量は2300mAh、最大接続台数は16台となる。

モバイルWi-Fiルーター2機種の発売も11月19日、価格はarrows M02とともに11月上旬発表とのことだ。

史上最大のキャンペーンが好調なこともあり、携帯電話サービスとしては全方位で攻める姿勢の見えるmineoだが、現状では利用者数が急激に増えている割には通信速度が急激に下がっていることもなく快適に利用できている。

キャンペーンの適用期間が終ってからが勝負だとは思うが、パケットシェアやパケットギフトなどの面白い仕組みもすでに導入されており、このまま安定した通信速度が出るようであればMVNOのシェア上位に食い込んできそうである。

mineo(マイネオ)


記事執筆:mi2_303


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