動画も作業もバッチリ!Windowsスマホ「HP Elite x3」専用オプション「ノートドック」を紹介 |
日本HPから昨年9月に発売されたOSに「Windows 10 Mobile」を搭載したハイエンドスマートフォン(スマホ)「HP Elite x3」。
現時点における国内向けWindows 10 Mobileスマホとしては頂点の性能を持ち、パソコン(PC)のWindowsと同じユーザーインターフェース(UI)でOfficeファイルの編集操作やブラウジングなどが可能になるWindows 10 Mobileスマホの目玉機能である「Continuum」を搭載し、無線・有線のどちらの接続によるContinuumに対応しています。
今回、Elite x3と同時発売された専用の周辺機器、「ノートドック」を購入しましたので、接続の手順や使い方、便利な機能などを2回に渡って紹介していきたいと思います。まず、前編として最初にノートドックの概要と同梱品の紹介、そしてElite x3との接続手順を解説していきます。
【Continuumとノートドックについて】
・Continuumをおさらい
Continuum(正式名称は「Continuum for phones」)はWindows 10 Mobileスマホに搭載されている機能のひとつで、無線・有線にてスマホと専用の接続ドッグなどを繋いで外部ディスプレイにPCのWindowsに近い画面構成で操作可能にする機能です。スマホ側のMicrosoft Office MobileなどのUWP対応アプリを表示したデスクトップ画面から利用可能で、ビジネス用途や簡易的なPCとしてもそのまま利用することができます。
ミドルクラス以上のCPUを搭載したWindows 10 Mobileスマホが対応しており、国内向けWindows 10 Mobileスマホで現時点で対応している主な端末は無線接続での対応が「MADOSMA Q601」や「NuAns NEO」、「VAIO Phone Biz」。有線・無線の両接続対応が今回紹介するElite x3と「Acer Jade Primo」となっています。
これまでにAcer Jade PrimoでContinuumを試した記事が掲載されていますのでこちらも参考までに合わせてご覧ください。
そして、有線でContinuumを利用するには専用の接続用ドッグを利用するのですが、Elite x3には2つの接続用ドックが存在します。1つはクレードル型のデスクドックで、もう1つが今回の主役であるノートPCのように使えるノートドックです。
ノートドックはElite x3のContinuumを利用するのに必要なディスプレイおよびマウス(トラックパッド)、キーボード、USB端子のすべてを内蔵したノートPC型のドックで、Elite x3本体とノートドックだけでContinuumを実行するための環境を丸ごと持ち出すことができます。
・デスクドックとノートドックの違い
Elite x3用のデスクドックとノートドックの違いとしては、デスクドッグはクレードル型の接続ドッグで、その名の通り、オフィスや自宅に置いておき、外出から戻ったら本体をセットして利用します。キーボードやマウスを接続するためのUSB端子を2基と有線LAN端子に充電用ACアダプター端子を備えているため、デスクトップPCのような操作でContinuumを利用することができます。また、Elite x3のデスクドックは画像出力端子がDisplayportになっているのも特徴です。
一方、ノートドックは見た目には完全にノートPCのような形状となっています。Elite x3本体とはUSB Type-C端子(USB 3.0)から有線接続するか無線での接続を選択して行うことが可能です。
デスクドック(写真=左)とノートドック(写真=右)
また、デスクドックとの違いとして、ノートPC型でトラックポイントとフルキーボードを備えているためかフルサイズのUSB端子は備えておらず、外部接続端子は画面の外部出力用のmicroHDMI端子とUSB Type-C端子が3つ(そのうち1つはElite x3との接続用でもう一つはノートドックへの充電兼用)で、通常サイズのUSB端子を持つマウスなどを接続するためには変換コネクタが必要となります。
その他、便利機能として、ノートドックからスマホ側へ充電を行うことができます。モバイルバッテリーとして扱うには大きいですが、本体側のバッテリーが切れそうなときなどの非常用に便利な機能ですので覚えておきましょう。
【ノートドックとその同梱品】
まずは駆け足ぎみになりますが、ノートドックの開封の儀を行いましたのでこちらをご覧ください。ノートドックの同梱品ですが、ノートドック本体以外は充電用USB Type-CチャージャーとElite x3と接続するためのUSB Type-Cケーブルのみとシンプルです。
ノートドックの個装箱(写真=左)と箱を開いたところ(写真=右)
ノートドックの同梱物(写真=左)と充電器背面の注意書き(写真=右)
筆者が驚いたのは充電用のUSB Type-Cチャージャーの背面にある注意書きで、なんと「45W・3.75A」と高出力のものとなっていました。ノートPCとして考えると納得なのですが、本当にノートPC用充電器並みのハイパワーです。実際、スマホ用の2A出力の充電器では給電すらままなりませんでした。
【Elite x3とノートドックで接続】
それでは、Elite x3とノートドックを接続していきます。Elite x3をノートドックとContinuumで接続するには有線と無線の2つの方法がありますので、それぞれ解説していきます。下準備として、ノートドックとElite x3ともに十分に充電をしておきましょう。まずはノートドック左側面にある電源キーを押してノートドックを起動するとHPのロゴが表示された後、接続待機画面が表示されるので、この状態にしておきます。
ノートドックの待機画面
続けてElite x3を操作して、Continuumアプリを起動し、画面右下の「セットアップ」の項目をタップします。
Continuumアプリはアプリ一覧の「C」の項目にあります(写真=左)、アプリが起動したら右下の「セットアップ」を選びます(写真=右)
ここから先は、有線と無線で接続方法が異なるので、別々に解説します。
・有線でノートドックと接続する場合
手軽で動作遅延のない有線接続
有線でノートドックを接続する場合はElite x3のContinuumアプリの待機画面で「有線ドック」を選択した状態で、ノートドックに付属していたUSB Type-CケーブルでノートドックとElite x3を接続するだけでOKです。
気を付けないといけない部分としてはノートドック正面から見て左側のmicroHDMI端子の横にあるUSB Type-C端子へ接続しないといけない点です。
他のUSB Type-C端子へ接続しても画面は表示されないので注意しましょう
・無線でノートドックと接続する場合
ケーブルいらずで接続可能な無線接続
無線で接続する場合は、Continuumアプリの待機画面で「ワイヤレスアダプター」を選択してから画面右下の「接続」のボタンをタップすると、Elite x3側の画面が接続設定の画面に切り替わり、ワイヤレス接続可能なディスプレイの検索をはじめます。
少しすると、ノートドックの画面右側に書かれている「HP Lapdock xxxx」と同じ表記のものがElite x3にも表示されるので、それをタップすれば接続が開始されます。
特にPINなどの入力は必要ではないので慣れるとこちらも簡単
この接続方法はノートドックに限らず、ワイヤレスディスプレイアダプターなどを使ってワイヤレス接続を行う場合も同様の手順となりますので、覚えておきましょう。
Continuumでノートドックに接続した直後の画面
接続までできたところで、今回はここまでとなります。次回は実際にContinuumで接続したノートドックの使い勝手のレビューやノートドックで使うと便利なアプリなどを紹介していきます。
記事執筆:河童丸
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