よーやく開幕!?ソフトバンク回線のMVNOを試す

既報通り、日本通信(以下、JCI)が3月22日よりソフトバンク回線を借り入れて仮想移動体通信事業者(MVNO)として提供する携帯電話サービス「b-mobile S 開幕SIM」を提供しています。また同社は仮想移動体サービス提供者(MVNE)としてU-NEXTにもソフトバンク回線を提供し、ほぼ同様のサービス「U-mobile S」も同日よりスタート。

ともにiPhone用とiPad用が用意されており、対象機種はiPhone 5以降およびiPad全機種(Wi-Fi+Cellularモデル)で、最大の特長はSIMロック解除に対応していないiPhone 6以前のSoftBankのiPhoneでも使える点です。

もちろん、SIMフリー版や他社のiPhone 6s以降をSIMロック解除したものでも使えるほか、Androidでも設定すれば使えるようになっています。利用料はともに月間高速通信量1GBで月額税別880円(税込950円)から。

現状ではデータ通信のみのプランのみで、SMSオプションも提供されていませんが、手軽に契約できるソフトバンク回線のMVNOということで今回はb-mobile Sを契約してみましたので使用感などを紹介したいと思います。

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b-mobile S 開幕SIMパッケージ

b-mobile Sは、公式Webストア「b-mobile Market」のほか、大手Webストア「Amazon.co.jp」でSIMカードが入っているパッケージが購入できます。Amazon.co.jpでは「b-mobile S 開幕SIMパッケージ」が税込3,240円で販売されており、いわゆる初期事務手数料の代わりになります。

一方、U-mobile Sでも公式Webサイトや公式Webショップ「U-NEXTストア」のほか、ヨドバシカメラやビックカメラ、PC DEPOT、ZOA、コジマ(一部)、ソフマップ(一部)などといった店舗でも販売されいるため、慣れていない場合は店頭で質問して購入したほうが良いかもしれません。

なお、b-mobile SおよびU-mobile Sともにソフトバンク回線ではありますが、4G(FDD-LTE方式)の900MHz(Band 8)および1.7GHz(Band 3)、2GHz(Band 1)、3G(W-CDMA方式)の900MHz(Band 8)および2GHz(Band 1)で、ソフトバンクグループで通常はSoftBankやY!mobileでは利用できるWireless City Planningが運用する4G(AXGP方式)の2.5GHz帯(Band 41)は利用できません。

TD-LTE方式互換のAXGP方式が利用できるようになったのがiPhone 6以降なので、主なターゲットがAXGPに対応していないiPhone 5・5s・5cあたりなのか、iPhone 6のAXGPはひとまず使えなくても良いと踏んだのか、はたまた契約上の問題かわかりませんが。

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パッケージ内に利用できるまでのやり方が記載

というわけで、今回はAmazon.co.jpでb-mobile S 開幕SIMパッケージを購入し、(だいぶ前に)届いたのでようやく申し込みました。やり方はパッケージ内に記載されているようにおおまかに以下のような流れです。

1)My b-mobileの登録またはログイン
2)専用Webページ( http://www.bmobile.ne.jp/sb/start.html )で届いたSIMカードの電話番号と製造番号(USIM No.)を登録
3)契約者情報や決済情報を入力して申し込み
4)別の通話ができる携帯電話・PHSを使って開通手続き
5)開通メールが届いたらSIMカードをiPhoneに装着する
6)SIMカードを装着したiPhoneでWi-FiでSafariからAPN構成プロファイル( http://www.bmobile.ne.jp/sbpd )をインストールする

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開通手続きをはじめるにはまずはb-mobile IDが必要。なお今回、申込をiPhoneでやっていますが、もちろんパソコン(PC)でも可能です


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b-mobile IDを登録してMy b-mobileにログインしたらSIMカードの電話番号と製造番号を登録、契約内容を選択


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続いて本人確認情報(契約者情報)を入力。なお、本人確認書類のアップロードはデータ通信のみだからか必要なかった


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決済(支払い)情報を入力して内容を確認


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最後に「申し込む」を押すと申込完了


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b-mobile S 開幕SIMパッケージを購入後にも約1ヶ月以内に申し込む必要がありますが、さらに申し込み後にも約1ヶ月以内に開通手続きを行う必要があるとのこと

以前に本人確認のために実施していた携帯電話・PHSから通話をして開通手続きを行うのは久しぶりで懐かしい限りですが、これから携帯電話を使おうとするのに携帯電話・PHSが必要というのは相変わらず難易度は高めです。

また支払いもクレジットカードのみで、デビットカードも不可と記載されていました。iPhoneのAPN構成プロファイルのインストールもWi-Fi(または他のSIMカード)を利用しなければならず、全体的になかなか敷居は高いように思われます。

申込後に別の携帯電話・PHSから開通手続き専用ダイヤル「186-0120-915-886」に電話をかけ、指示に従って開通させるb-mobile S 開幕SIMの電話番号を入力したりして開通手続きを行います。後は開通されるのを待ちます。

なお、開通手続きをしてから開通までは、11時から20時までは1時間以内、20時から翌11時までは翌12時までが目安となっています。今回は申込完了後すぐに開通手続きをしましたが、申込完了から開通までは44分ほどでした。

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申込完了時や開通手続き完了時にメールが届く

開通したらSIMカードを利用するiPhoneに装着します。今回は最近使っていて手元にあったSIMフリー版のiPhone 7 Plusを利用。本当は主なターゲットのSoftBankのiPhone 5以降が良かったのですが、auから販売されるようになったiPhone 4S以降はSoftBankでは購入していなかったり。

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b-mobile S 開幕SIMのSIMカード。SoftBank向けと同じ


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他のSIMカードと同様にSIMカードスロットにnanoSIMカード(4FF)を装着


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キャリアップデートが来ていたのでひとまず「アップデート」。その後、Wi-Fi(無線LAN)でAPN構成プロファイルをインストール


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APN構成プロファイルをインストール。操作画面は省いていますが、詳細は「接続設定方法 | b-mobile S 開幕SIM ソフトバンクネットワーク対応 月額データ通信SIM」をご参照ください。操作としてはインストール画面が表示されたら右上にある「インストール」ボタンを押す→(場合によって「パスコード入力」)→右上にある「インストール」ボタンを押す→画面下に表示される「インストール」ボタンを押す→右上にある「完了」ボタンを押す

APN構成プロファイルをインストールしたら通信できるようになります。最初少し3Gから4Gに切り替わるのに時間がかかるかもしれませんが、ちょっと待ってみてください。通信速度も今のところは利用者も少なそうですし、下りはかなり出ています。なお、現状ではiPhoneではテザリングはできないとのこと。

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画面左上に「SoftBank」と表示され、Wi-Fiをオフにしても通信できていれば完了。無事にbmobile.ne.jpからアクセスでき、通信速度も下り40Mbps程度出ていました。上りが遅いのが気になりますが(;´Д`)

ついでにAndroidでもアクセスポイント(APN)の設定をして使ってみましたが、こちらは設定することでテザリングも利用可能でした。今回はSIMロック解除をしたau向け「Galaxy S6 edge SCV31」を使っていますが、設定は以下の通り。

APN:sb.mvno
Username:bmobile@4g
Password:bmobile
AuthenticationType:CHAP
APN Type:default,mms,supl,hipri,dun

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ひとまず、ソフトバンク回線ということであれば、Y!mobileを契約したほうが通信品質含め良いように思いますし、Androidなどを含めたSIMフリースマホで使うなら他のNTTドコモ回線やau回線のMVNOのほうが良いように思います。

とはいえ、データ通信のみで最低利用期間もありませんし、Y!mobileよりさらに利用料も安いので試しに使ってみるといったことや、家にSoftBankのiPhone 5・5s・5c・6・6 Plusあたりが眠っているということであれば安く料金で活用できるのは良いのではないでしょうか。







記事執筆:memn0ck


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