SIMフリーの5.7インチ縦長ディスプレイスマホ「Wiko View」を写真でチェック!

ウイコウ・ジャパンから12月中旬に発売予定のSIMフリースマートフォン(スマホ)「Wiko View」は、フランス発メーカー「Wiko」ブランドの日本市場向け第2弾として縦横比9:18の縦長ディスプレイを搭載したミッドレンジモデルです。

価格はオープンながら市場予想価格が3万円前後で、大手量販店ではおおよそ税込3万円の約3,000ポイント還元といった価格設定となっています。

なお、Amazon.co.jpではソフマップ販売分として価格が税込30,013円、発売日が当初は12月15日(金)となっていましたが、12月20日(水)に変更されており、お届け予定は12月22日(金)から28日(木)とされています。

今回はそんなWiko Viewについて一足早くウイコウ・ジャパンより発売される日本版をお借りしたのでさっそく外観や同梱物を写真を交えて紹介したいと思います。

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箱の下面はブリーンカラーで製品概要が記載

Wikoは2011年にフランス・マルセイユで設立されたベンチャースマホメーカーで、本社のあるフランスではシェア2位になるなど、主に西ヨーロッパで急成長しており、今年2月に34ヶ国目として日本に低価格スマホ「Wiko Tommy」で参入しました。

当初は日本においてもSIMフリー市場でシェア5位以内を目標としているとし、2017年にWiko Tommyのほか、2〜3機種の投入を検討しているということでしたが、どうやら今年追加される機種はこのWiko Viewの1機種のみとなりそうです。

Wikoの製品は共通してシンプルながらおしゃれな外観とユニークな製品となっており、Wiko Viewの箱もWiko Tommyと同様に同社のブランドカラーである「ブリーン」(ブルーとグリーンを合わせた造語)をベースにしたカラフルなものとなっています。

Wiko Viewは本体カラーがゴールドおよびディープ・グリーン、チェリー・レッド、ブラックの4色展開で、今回お借りしたのは地味なゴールドですが、Wikoらしいディープ・グリーンや眩しい赤のチェリー・レッドあたりは鮮やかで目に止まりそうです。

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箱を開けるとすぐにWiko Viewの本体がお目見え


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Wiko Viewの同梱品

箱の内側は黒を基調としており、箱を開けるとすぐにWiko Viewの本体が現れます。その下に付属品があり、Wiko Viewの同梱品は本体のほか、microUSBケーブルおよびACアダプター、イヤホン、保証書、ユーザーマニュアル、nanoSIM用アダプターとなっています。保証期間は購入から1年間。

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Wiko Viewの正面

前面は約5.7インチHD+(720×1440ドット)IPS液晶(約282ppi)を搭載し、流行りの左右上下の画面の縁(ベゼル)が狭い“ほぼ全画面デザイン”を採用し、ディスプレイの上には約1600万画素フロントカメラや近接センサー、光センサーなどが配置されています。

デザインとしては2.5Dラウンドガラスで覆われ、背面パネルや側面フレームはメタル素材っぽく仕上げられていますが、樹脂製です。サイズは約151.5×73.1×8.7mm、質量は約160g。ディスプレイの周りのベゼルは各色ともにブラックの1色のみ。

主な仕様はQualcomm製チップセット(SoC)「Snapdragon 425(MSM8917)」(1.4GHz×4コアCPU)や3GB内蔵メモリー(RAM)、32GB内蔵ストレージ、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 4.2、位置情報取得(GPS)、加速度センサー、磁気センサー、ジャイロスコープ、デュアルマイクなど。NFCや防水・防塵などには非対応。

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Wiko Viewの背面

背面には約1300万画素リアカメラ(F2.0)やカメラなど用LEDフラッシュライト、指紋センサーが上のほうで縦に並び、中央に「Wiko」ロゴ、下部に外部スピーカー用の穴が空いています。

右側面には下部に凹みがあり、上部に音量上下キーおよび電源キーが配置、左側面には何もなく、上側面は3.5mmイヤホンマイク端子、下側面はmicroUSB端子があります。

事前知識がなかったこともあり、はじめは「SIMカードやmicroSDカードのスロットはどこ?」と思いつつ、「もしかして凹みで背面カバーが取れるのか?」と思ったものの、やや固めで思いっきり剥がしていいのか心配に……。

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Wiko Viewの右側面


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Wiko Viewの左側面


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Wiko Viewの上側面


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Wiko Viewの下側面

借り物なので壊したらまずいと思い、仕方なくWebで調べてみると、やはり凹みから背面カバーを外すということが公式YouTubeチャンネルで公開されているサポートムービー「Wiko View Tutorial 1 - How to insert your View SIM card? - YouTube」で判明しました(※恐らく付属の簡易取扱説明書にも記載されているものと思われますが、Webで検索したほうが早かったというだけです)。

わかったものの、なかなか固く、ディスプレイ側が剥がれちゃうんじゃないかと心配になりつつ、ようやく背面カバーを外せました……壊さなくて良かった。なお、コツを掴むと比較的簡単に開けられるようですが、はじめてのときには個体差もあるかもしれませんが、かなり苦戦するように思われます。

また背面カバー以外の本体はブラックで共通のようなので仮に背面カバーだけ購入できればゴールドを買っても鮮やかな他のディープ・グリーンやチェリー・レッドにもできそうですし、電池パックも外せるので電池パックだけ購入できれば長く使うことができそうです。

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背面カバーを外すための凹み(赤枠部)


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Wiko Viewの背面カバーを外したところ


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Wiko ViewはmicroSIMカードサイズが2つとmicroSDXCカードがそれぞれ独立して搭載


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Wiko Viewは電池パック(容量は2900mAh)も外せる

SIMカードはmicroSIMカード(3FF)サイズが2つあり、さらに他にmicroSDXCカード(最大128GBまで)が利用できます。また日本でデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)が使える4G+3GもOKなので、microSDカードを使いつつ、DSDSもできてさらにNTTドコモやau by KDDI、ソフトバンクの大手携帯電話3社のVoLTEにも対応しているのでかなり使い勝手は良さそうです。

なお、3社のVoLTEはIOT(相互接続試験)をクリアしているとのことで、公式対応なのも安心して使える点ではないでしょうか。3社のVoLTEに正式対応している機種は少なく、そもそもSIMフリーでNTTドコモのVoLTEを公式にサポートしている機種自体少ないですし、面白い存在ではあります。

携帯電話ネットワークはミッドレンジクラスなのでキャリアアグリゲーション(CA)には対応せず、LTE UE Category 4による下り最大150Mbpsおよび上り最大50Mbpsで、対応周波数帯は4GのFDD-LTE方式でBand 1および3、5、7、8、18、19、20、26、28A、TD-LTE方式でBand 38および41、3GのW-CDMA方式でBand 1および2、5、6、8、2GのGSM方式で850および900、1800、1900MHzをサポートとなっています。

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Wiko Viewを持ってみたところ

サイズ感はなかなか良く、5.7インチと言われると大きいように思われますが、縦横比が従来の9:16よりも長い8:16なので細長いため、幅は5.2インチクラスといったところです。なかなかちょうど良い機種がなかったのですが、実際に5.2インチの「Desire EYE」(HTC製)と同じような横幅でした。

ざっくりとでは「Galaxy S8」(サムスン電子製)や「iPhone X」(Apple製)よりひと回り大きいくらいでしょうか。そういう意味ではGalaxy S8やiPhone Xよりはベゼルは広いということになりそうです。現状、特に日本では縦長ディスプレイのほぼ全画面デザインはハイエンドモデルばかりで、ミッドレンジクラス以下ではWiko Viewと「HUAWEI Mate 10 lite」くらいというのもWiko Viewのポイントかと思います。

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左からGalaxy S8+、Wiko View、iPhone X


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左がWiko View、右がDesire EYE。幅はほぼ同じ

OSはAndroid 7.1.2(開発コード名:Nougat)をプリインストールし、発売後にWPA2の脆弱性「KRACKs」などを修正するセキュリティパッチ(2017年11月6日以降のもの)を早急に提供予定とのこと。貸出機ではセキュリティパッチレベルは2017年9月1日となっていました。

ホームアプリなどはWiko Tommyのときと同様にシンプルなもので、ほぼ素のAndroidと言っても良いような設定画面などとなっています。SIMカードを装着するとSIMカードの設定をするように通知が表示されますが、もちろん、別途、設定の「SIMカード」や「もっと見る」から「モバイルネットワーク設定」でアクセスポイント(APN)設定などを行えます。

プリインストールされているAPNはあまり多くなく、ソフトバンク網は「SoftBank 4G(plus.4g)」および「SoftBank 3G(plus.softbank)」のみ、au回線は「UQ mobile」および「QTモバイル Aタイプ」、「BIGLOBE モバイル Aタイプ」、「IIJmio(タイプA)」、「AU net」となっており、mineoがないのがちょっとかわいそうな感じも。

NTTドコモ網はspモードやmoperaもありつつ、主要なところはある感じでしょうか。とはいえ、あまり多くはない印象です。最後にNTTドコモのVoLTEの音質を試せる「157-001」にかけて実際に画面に「VoLTE」アイコンが表示されるのを確認してみました。

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Wiko Viewのホーム画面と設定画面


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Wiko Viewの通知画面とショートカットボタン


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Wiko Viewのアプリ一覧


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デバイス情報画面およびSIMカード設定画面


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モバイルネットワーク設定画面とソフトバンク網のSIMカードを装着したときのプリインストールAPN


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au網およびNTTドコモ網のSIMカードを装着したときのプリインストールAPN


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NTTドコモ網のVoLTEを確認!auとソフトバンクのVoLTEにも対応

Wiko Viewは5.7インチの縦長ディスプレイや日本国内で使える3社のVoLTEに対応し、DSDSかつ別スロットでmicroSDカードが使えるなど、なかなか面白い機種を投入してきたなという印象を受けます。質感はさすがに高級機と比べると劣りますが、Wiko Tommyよりはおもちゃっぽさはなく、背面カバーが取れてバッテリー交換ができる点なども一部には受けそうです。

個人的にはもうワンランク上のSoCでSnapdragon 6xx系くらいだとありがたかった感じもしますが、価格から考えれば内容はかなり面白い製品だと感じました。ワンランク上のSoCが……と書いたあたりは次回にベンチマークおよび実際に操作している動画で紹介していきればと思います。

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最後にWiko View(左)とWiko Tommy(右)の背面




記事執筆:memn0ck


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