アジア圏を中心に躍進中のOPPOがついに日本市場に進出!

既報通り、中国・広東省に本社を置くOPPO(アルファベット表記「Guangdong OPPO Mobile Telecommunications」、漢字表記「広東欧珀移動通信」)の日本法人であるOPPO Japanは1月31日に都内にて「OPPO Japan 日本市場参入記者発表会」を開催し、正式に日本のスマートフォン(スマホ)市場に参入すると発表しました。

発表会では、日本市場投入第1弾製品として同社のフラグシップモデル「OPPO R11s」を2月9日(金)に発売するとし、当面の販売拠点はヨドバシカメラおよびビックカメラグループのみとなる予定。またすでに2月3日より予約販売が開始されており、それぞれ価格は税抜57,980円(税込62,618円)の1%ポイント還元となっています。

今回はそんなOPPOの日本参入発表会におけるプレゼンテーションにて語られたこれまでのOPPOと現在の海外での実績、そして日本参入第1弾となるOPPO R11sの製品内容について紹介したいと思います。

【日本参入第1弾スマホ「OPPO R11s」とは?】

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OPPOカメラフォンの代名詞でもある自撮りが綺麗に撮れる約2000万画素フロントカメラ


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日本向けのOPPO R11sのプロモーションカラー「Red」

OPPO R11sは約2000万画素と約1600万画素のデュアルレンズリアカメラを搭載し、撮影環境の光の加減によってセンサーを切り替えることによって最適な撮影品質を実現しているほか、フロントカメラにも約2000万画素センサーを搭載し、OPPOがアジア圏で人気となった“カメラフォン”の代名詞とも言える製品となっています。

また同社のAIを活用したビューティー認識技術を用いることで、単に綺麗に撮れるだけでなく、撮った写真をより好みの方向に簡単に修正できるのも特徴です。

主な仕様はチップセット(SoC)に「Snapdragon 660」(オクタコアCPU)、内蔵メモリー(RAM)に4GB、内蔵ストレージに64GBを搭載し、ディスプレイには約6.01インチフルHD+(1080×2160ドット)有機ELを採用し、昨今話題の18:9のアスペクト比による縦長画面となっています。

重量は約153gと、同じ画面サイズ帯のスマホと比較してやや軽い印象を受け、実際に持ってみても軽く感じます。またSIMカードスロットは2つともnanoSIMカード(4FF)サイズで、サブスロットはmicroSDXCカード(最大256GBまで)と排他利用となるものの、2枚のSIMカードを同時利用可能なDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)にも対応しています。

なお、OPPO R11sの詳細なレポートについてはすでに公開している「OPPOの日本参入第1弾はやっぱり“カメラフォン”!オッポジャパンが2月9日に発売するSIMフリースマホ「R11s」を写真と動画で紹介【レポート】 - S-MAX」を、仕様についても「いよいよOPPOが日本市場参入!オッポジャパンがフラッグシップスマホ「R11s」をSIMフリーで2月9日に発売!価格は6万2618円で、2月3日より予約開始 - S-MAX」をご覧ください。

【「日本市場から学ぶ」ことを前面に打ち出したOPPOの企業戦略】

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発表はロゴを前面に押し出した独特な会場で行われた

発表会で最初に登壇したのはOPPO Japan代表取締役社長の鄧宇辰(トウ・ウシン)氏は、まず日本において創業100年以上の長寿企業が2万1666社も存在することに対して言及し、OPPOも日本市場において「長い歴史と健全な成長」という目標を掲げて着実に日本市場に根を張って行くつもりであると述べました。

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OPPO Japan代表取締役社長の鄧氏


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創業から数年で世界シェアトップクラスに上り詰めた

日本では馴染みが少ないOPPOブランドですが、グローバル市場では第4位、アジア市場では堂々たる首位を獲得。10年間続けてきた「カメラ」技術を武器に、着実な成長を見せています。

これまでは本国である中国の他に東南アジアの発展途上国を中心に展開してきましたが、ここに来てオーストラリアなどの先進国市場にも積極的に参入するようになってきており、今回の日本市場参入もその流れを汲んでいるというわけです。

【基本方針は「顧客のニーズに応えた高品質な製品を届ける」こと】

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OPPO Japan取締役 河野謙三氏

続いて登壇したのはOPPO Japan取締役である河野謙三氏。同氏はこれまでOPPOが世に送り出してきた製品や「OPPO」ブランドの基本戦略を語りました。OPPOは、若年層をターゲット年齢に絞った製品開発を行っており、展開する製品もデザインや性能においても若者受けを狙ったものが中心となっています。

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顧客本位がOPPOの基本方針だと言う


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製品開発は3つのポイントに焦点を当てている


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当時世界最薄を誇った「OPPO R5」


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本体下部の通知LEDが美しい「OPPO Find 7」

OPPOは2014年に発売当時では世界最薄となる4.85mmの薄さを誇った「OPPO R5」や当時大手メーカーでも採用されていなかった2K液晶をひと足早く搭載した「OPPO Find 7」など、業界内で話題となる製品を幾度となく発売しており、高い評価を集めていました。

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「カメラ」に強いメーカーとして着実に認識されていった

2013年には物理的にカメラが回転できる「OPPO N1」を発売。また、2016年にはSONYと共同開発したカメラモジュール「IMX398」を搭載する「OPPO R9s・R9s Plus」を発売し、2017年には5倍のロスレスズーム技術を披露するなど、その後の「OPPOはカメラに強い」という印象を消費者に与えました。

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横浜にも研究開発拠点を構えている


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米国Qualcommと提携するなど、5G技術への移行も速い

歴史が浅い企業でありながらも研究開発に力を入れているのもOPPOの特徴。世界6ヶ所に研究開発拠点を備えており、日本でも横浜に拠点を構えています。また主要通信モジュールベンダーであるQualcommとも提携することを発表しており、次世代通信技術「5G」の実用化に向けて研究開発を行っています。

【自撮り特化も基本性能は充実している「OPPO R11s」を紹介】

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18対9の縦長なアスペクト比を採用している

続いて河野氏はOPPO R11sについて紹介。OPPO R11sは画面占有率85.8%と狭額縁な縦長なフルHD+有機ELディスプレイを採用し、画面上部にはフロントカメラの他に距離・光センサーを搭載しています。両センサーとも前面が半透明で目立ちにくく加工されている点も大きなデザインの特徴と言えるでしょう。

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画面占有率は85.8%と狭額縁に仕上げている


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前面上部には光センサーや距離センサーを備えている


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多彩なジェスチャー機能も搭載している

OSにはAndroid 7.1をベースにしたColorOS 3.2を搭載(出荷時)。狭額縁な大画面スクリーンを活かせるジェスチャーを用いた各種機能も搭載されており、一度慣れてしまえば便利に使えそうな印象を受けます。

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指紋認証センサーは背面中央に配置されている


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人工知能を用いた顔認証システムでロック解除が可能に

背面はメタリックな金属素材を採用し、中央には指紋認証センサーを搭載します。ロック解除には指紋認証センサーも利用可能ですが、AIを用いた顔認証技術を用いても最短0.08秒でロック解除が可能であり、実用面でも問題はなさそうです。

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背面のデュアルカメラは昼夜問わずに良好な撮影品質を得ることが可能


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背面には2000万画素+1600万画素センサーで構成されるデュアルカメラを搭載

またリアカメラに採用されているデュアルカメラは昼と夜で撮影に使用するレンズを切り替えることによって、常に最適なレンズを自動で選択して撮影することが可能になるため、昼夜問わずに良好な撮影品質を得ることが可能です。

さらに前述通りにフロントカメラにも2000万画素センサーと高画素なカメラモジュールを搭載し、AIを用いた画像補正を行うことによってより美しい人物写真を撮影することも可能となっています。

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254点で顔の特徴を把握することで自然な画像加工を実現した


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顔のシワなどが綺麗に補正されているのがわかる

OPPO R11sがカメラで撮影された人物を認識すると、搭載された人工知能が254点のポイントで顔の特徴などの情報を収集します。こうすることによって男女や年齢、肌の色などが判別され、より自然な写りとなるように処理を加えてくれると言うわけです。

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「OPPO R11s」の主な仕様


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発表会場内に設置されたOPPO R11s体験コーナー

新興国市場を中心に大胆な広告戦略などを行って着実にユーザーを集めてきたOPPO。近年になって先進国市場へ参入する動きが見られていましたが、ついに日本市場にも参入する流れとなりました。OPPOが猛威を振るう東南アジアの各国では、筆者自身も現地での勢いを肌で感じ、都度記事で紹介してきたつもりでいます。

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バンコクで見かけた「OPPOラッピング」の電車

今日の日本市場はAppleのiPhoneが独走状態となっており、その上に販路はNTTドコモを筆頭とする移動体通信事業者(MNO)を介した販売形式が一般的です。冒頭で紹介したようにOPPO R11sの初期の販路は一部の家電量販店に留まっており、消費者が気軽に購入することができる状況にあるとは現状では思えません。

OPPOが他国と同様に日本でも勢力を伸ばそうとするのであれば、MNOを介した販売が避けられないというのが今の日本市場であり、中国を中心にグローバル市場でライバルとなっている中国のHuawei Technologies(ファーウェイ)も直近ではauやUQ mobileから「HUAWEI nova 2」を販売するに至っていることを考えると、OPPOの日本市場攻略も一筋縄でいくとは考えにくいと言えそうです。

一方で、逆にファーウェイのように海外や日本のSIMフリー市場で着実に評価を挙げていけば、日本でMNOに採用される可能性はゼロではなく、そのためにはまずは日本市場でOPPO R11s、そしてそれに続く製品をしっかりと投入していくのは鍵となっているでしょうし、同社の今後の動向にも注目していきたいところです。



記事執筆:雪華


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