プレスカンファレンスの会場にはOPPOロゴを象ったオブジェが設置されていた。 |
中国・東莞市に本社を置くGuangdong OPPO Mobile Telecommunications(広東欧珀移動通信、以下、OPPO)は29日(現地時間)、シンガポールと中国・北京で同時にプレスカンファレンスを開催してスマートフォンの新製品を発表した。
今回発表されたのは進化したセルフィー機能を盛り込んだ回転式カメラ搭載スマートフォン「OPPO N3」と約4.85mmの世界最薄スマートフォン「OPPO R5」の2機種だ。そのうちの今回はシンガポールで開催されたプレスカンファレンスに参加してきたのでレポートをお伝えする。
◯初の東南アジア開催
シンガポールで開催されたプレスカンファレンスはマリーナベイ・サンズ・エキスポ&コンベンションセンターで開催された。これまで、OPPOの新製品発表は中国のみで実施されてきたが、初めて東南アジアのシンガポールでも同時開催としてプレスカンファレンスが開催されることになった。
シンガポールで開催されたことには当然ながら理由がある。それはグローバル戦略の強化と東南アジア市場の重視である。OPPOはグローバル展開を加速しており、現地法人は東アジア・東南アジア・南アジア・中東・オセアニア・アフリカ・中米における一部の国や地域に設置しているが、今後は欧州市場などへの進出もめざしている。そのためにはグローバルレベルでOPPOのブランディングを強化することが必要となるが、世界各国からプレスを呼び集めて、中国語ではなく英語で新製品を発表することで、グローバルレベルでOPPOブランドの周知を促し、"世界のOPPO"となることを狙っている。OPPOのある関係者は北京会場がこれまで通りに中国向け、シンガポール会場が英語で世界に向けた発表だと語っていた。
さらなるグローバル展開を狙うOPPOであるが、参入済みの市場では特に東南アジア市場を重視している。プレスカンファレンスでは東南アジアの一部の国における具体的なシェアが明らかにされており、インドネシア市場が6%、マレーシア市場が8%、そしてベトナム市場が9%にも上り、東南アジア市場では好調であることを示した。
東南アジア市場はスマートフォン市場の急速な拡大が見込まれており、今後もシェアの拡大が狙えるため、東南アジア市場をより強化する方針とのことである。特に人口が多くて若年層も多いインドネシア市場は重要度が高いとしている。なお、プレスカンファレンスの冒頭ではOPPOのインドネシア法人であるPT. Indonesia OPPO ElectronicsのCEOであるJet Lee氏が登壇し、グローバル戦略や東南アジアにおける展開を説明した。
◯セルフィー機能を強化したフラッグシップモデルのOPPO N3
OPPOのシンガポール法人であるOPPO SingaporeのCEOであるSean Deng氏が登壇し、フラッグシップの新製品としてOPPO N3を発表した。OPPOでは「Find」シリーズと「N」シリーズをフラッグシップとしており、OPPO N3はフラッグシップの1つとして展開されることになる。
Nシリーズの前機種「OPPO N1」と同じく206度の回転式カメラを搭載しているが、よりセルフィー(自分撮り)機能を強化したものとなっている。カメラはOmniVision製「OmniVision OV16825」を採用しており、カメラの基本スペックは画素数が約1600万画素、センササイズが1/2.3インチ、F値が2.2となり、カメラ用のフォトライトはデュアルLEDフラッシュを備える。
セルフィー機能の強化は単純にカメラのスペックが強化されただけでない。これまではカメラを回転させる場合は手動で回転させる必要があったが、OPPO N3では背面と前面のカメラ切り替えアイコンをタップすると、自動で回転するようになった。
これまでの手動方式だと片手でカメラを回転させようとするとスマートフォンを落としそうになることもあったが、自動回転となればその心配は必要なくなる。
また、OPPO N3は指紋認証センサーを搭載したボタンを備えるが、これをカメラ起動時に利用できる。カメラの角度の調節に指紋認証ボタンを用いることが可能である。これまではカメラの角度の微調整も片手では難しかったが、OPPO N3では改善されたことになる。
さらに、ディスプレイのサイズはOPPO N1の約5.9インチから約5.5インチに小型化しているが、これも片手での操作を考慮したものである。回転カメラという特殊な構造を採用するとサイズだけではなく質量が増えてしまうが、ディスプレイを小型化することで質量も軽量化できる。
というのも、OPPO N1では大きさや重さに関する不満が多く、これらの不満を理由に別のスマートフォンを使うOPPO社員も少なくなかったという。OPPO N3ではソフトウェア面やハードウェア面の両方で片手操作をしやすく改善しており、快適にセルフィーを楽しめるとしている。
セルフィーはOPPOが重視する東南アジアを含めた世界各地で流行しているが、特に女性の間でセルフィーブームが到来している。これまでにも、顔を美しく見せるBeautifyモードが存在していたが、OPPO N3はBeautifyモードが細分化されてBeautifyモードの中に8種類のモードが用意された。その8種類のモードはNaturalおよびMemory、Japanese、Valencia、Pro、Desert、Rainbow、Monoである。
やはり日本人としてはJapaneseが気になるところであるが、OPPOが重視している東南アジアなどでは日本人風メイクが好まれることが少なくないようで、Japaneseは日本風の美顔モードなのだという。美顔モードの選択肢が増えて自分好みの美顔モードで撮れるということは、女性にとっては嬉しいことだろうし、セルフィーをより楽しめることになるはずである。なお、日本市場への参入はまだ先になるだろうとのことで、現時点では日本市場への参入に関する具体的な計画はないとのことである。
OPPO N3にはアクセサリーとして「O-Click 2.0」が用意されており、OPPO N3の標準セットに同梱される。このO-Click 2.0もセルフィーの使い勝手を向上する。OPPO N3とはBluetoothで接続することになり、遠隔でO-Click 2.0を操作して撮影することができる。セルフィーの普及に伴い、セルカ棒と呼ばれるセルフィーに利用する棒が登場しているが、セルカ棒は長さが限られる。ところが、O-Click 2.0であれば約5m離れても撮影することが可能で、自分を含めた集合写真を撮影する場合などに活用できる。
OPPO N3の説明を終えるとゲストにフォトグラファーを招待したプレゼンテーションが行われ、カメラ充実した機能を使いこなすことで楽しく綺麗に写真を撮れることを伝えていた。OPPO N3のプレゼンテーションはカメラ関連の説明に大半の時間が割かれ、写真が綺麗に撮れるだけではなく、ハードウェアとソフトウェアの両面が進化したことで、使い勝手の向上や楽しみ方の拡大を実現したとアピールしていた。
その他の基本的なスペックを紹介しておくと、OSにはAndroid 4.4.4(開発コード名:KitKat)をベースとした「Color OS 2.0」を採用する。チップセットはQualcomm製「Snapdargon 801 (MSM8974AA)」を搭載しており、CPUは2.3GHzのクアッドコアとなる。ディスプレイは約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)液晶を搭載している。
通知用イルミネーションとしてSkyline Notification 2.0を採用する。端末下部に隙間があり、この隙間の部分が光るように見える。そのため、裏返した状態でも通知が来ていることが分かる。タッチセンサ式のナビゲーションキーは青色に光る。
通信方式はFDD-LTE 2600(B7)/2100(B1)/1800(B3)/1700(B4)/900(B8)/800(B20)/700(B17/B28)MHz、TD-LTE 2300(B40)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/1700(IV)/900(VIII)/850(V)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHzに対応する。
IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth 4.0、NFCにも対応している。システムメモリー(RAM)の容量は2GB、内蔵ストレージの容量は32GBである。電池パックは急速充電のVOOC miniに対応したリチウムポリマー電池で、容量は3000mAhとなる。
◯サプライズは世界最薄スマートフォンのOPPO R5
今回のプレスカンファレンスにおいてOPPOはサプライズを用意していた。OPPO N3の発表を終えた後に世界最薄のスマートフォンとしてOPPO R5が発表された。厚さはわずか約4.85mmである。OPPOは薄型スマートフォンに強みを持っており、過去には当時(2012年5月時点)の世界最薄スマートフォンとして「OPPO Finder」(約6.65mm)を投入している。その後の薄型スマートフォンは「R」シリーズとして投入されてきたが、OPPO R5でようやく世界最薄の座を奪い返した。
OPPO R5はただ薄いだけではなく、薄型スマートフォンの弱点される強度や電池についても対策されている。筐体の内部にはアルミ合金製の素材を採用しており、薄型ながら強度を保っている。電池パックは2000mAhと物足りない印象であるが、ディスプレイに有機ELを採用することで消費電力を抑えており、急速充電に対応することで電池残量が少なくなった場合でもすぐに回復できるようにしている。また、薄型のスマートフォンでは発熱時の排熱構造が課題とされることもあるが、OPPO R5では独自の発熱抑制技術を導入しているという。
OPPOの関係者によると、これまでにアジア市場を中心に投入したRシリーズのスマートフォンは中国市場をはじめとして売れ行きは好調という。OPPOは薄型スマートフォンで一定の成果を収めており、OPPO R5も期待できると語っていた。
基本的なスペックを紹介しておくと、OSにはAndroid 4.4.4(開発コード名:KitKat)をベースとしたColor OS 2.0を採用する。チップセットは64bit対応のQualcomm製「Snapdargon 615 (MSM8939)」を搭載しており、CPUは1.5GHzのオクタコアとなる。ディスプレイは約5.2インチフルHD(1080×1920ドット)AMOLEDを搭載している。カメラは背面が約1300万画素、前面が約500万画素となる。
通信方式はFDD-LTE 2600(B7)/2100(B1)/1800(B3)/1700(B4)/900(B8)/800(B20)/700(B17/B28)MHz、TD-LTE 2300(B40)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/1700(IV)/900(VIII)/850(V)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHzに対応する。
IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANやBluetooth 4.0にも対応している。システムメモリーの容量は2GB、内蔵ストレージの容量は16GBである。電池パックは急速充電のVOOC miniに対応したリチウムポリマー電池で、容量は2000mAhとなる。
価格はOPPO N3が649米ドル、OPPO R5が499米ドルに設定されており、国際展開されることが決まっている。いずれも専用充電器のVOOC mini Rapid Chargerが標準セットに同梱される。
※更新:2014年10月31日9時25分
記事公開当初はOPPO R5のディスプレイサイズについてOPPOのグローバル向け公式Webサイトにて5.5インチと記されていたため記事中でも5.5インチと記載していましたが、中国向け公式Webサイトに記載されている5.2インチが正しいと確認できたため修正しています(参考 http://hd.oppo.com/products/r5/index.html#26 )。
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・OPPO、世界最薄4.85mmのAndroidスマホ「OPPO R5」を発表!5.2インチフルHD有機ELや1.5GHzオクタコアCPUなどを搭載 - S-MAX
・OPPO、セルフィー機能を強化した回転式カメラ搭載フラッグシップスマホ「OPPO N3」を発表!日本人風メイクにしてくれるカメラモード「Japanese」も搭載 - S-MAX
・OPPO N1のプレスカンファレンス参加のため中国まで行ってきた!回転式カメラや背面タッチで撮る楽しさを再定義――Color OS発表やCyanogenとの提携も【レポート】 - S-MAX
シンガポールで開催されたプレスカンファレンスはマリーナベイ・サンズ・エキスポ&コンベンションセンターで開催された。これまで、OPPOの新製品発表は中国のみで実施されてきたが、初めて東南アジアのシンガポールでも同時開催としてプレスカンファレンスが開催されることになった。
シンガポールで開催されたことには当然ながら理由がある。それはグローバル戦略の強化と東南アジア市場の重視である。OPPOはグローバル展開を加速しており、現地法人は東アジア・東南アジア・南アジア・中東・オセアニア・アフリカ・中米における一部の国や地域に設置しているが、今後は欧州市場などへの進出もめざしている。そのためにはグローバルレベルでOPPOのブランディングを強化することが必要となるが、世界各国からプレスを呼び集めて、中国語ではなく英語で新製品を発表することで、グローバルレベルでOPPOブランドの周知を促し、"世界のOPPO"となることを狙っている。OPPOのある関係者は北京会場がこれまで通りに中国向け、シンガポール会場が英語で世界に向けた発表だと語っていた。
さらなるグローバル展開を狙うOPPOであるが、参入済みの市場では特に東南アジア市場を重視している。プレスカンファレンスでは東南アジアの一部の国における具体的なシェアが明らかにされており、インドネシア市場が6%、マレーシア市場が8%、そしてベトナム市場が9%にも上り、東南アジア市場では好調であることを示した。
東南アジア市場はスマートフォン市場の急速な拡大が見込まれており、今後もシェアの拡大が狙えるため、東南アジア市場をより強化する方針とのことである。特に人口が多くて若年層も多いインドネシア市場は重要度が高いとしている。なお、プレスカンファレンスの冒頭ではOPPOのインドネシア法人であるPT. Indonesia OPPO ElectronicsのCEOであるJet Lee氏が登壇し、グローバル戦略や東南アジアにおける展開を説明した。
◯セルフィー機能を強化したフラッグシップモデルのOPPO N3
OPPOのシンガポール法人であるOPPO SingaporeのCEOであるSean Deng氏が登壇し、フラッグシップの新製品としてOPPO N3を発表した。OPPOでは「Find」シリーズと「N」シリーズをフラッグシップとしており、OPPO N3はフラッグシップの1つとして展開されることになる。
Nシリーズの前機種「OPPO N1」と同じく206度の回転式カメラを搭載しているが、よりセルフィー(自分撮り)機能を強化したものとなっている。カメラはOmniVision製「OmniVision OV16825」を採用しており、カメラの基本スペックは画素数が約1600万画素、センササイズが1/2.3インチ、F値が2.2となり、カメラ用のフォトライトはデュアルLEDフラッシュを備える。
セルフィー機能の強化は単純にカメラのスペックが強化されただけでない。これまではカメラを回転させる場合は手動で回転させる必要があったが、OPPO N3では背面と前面のカメラ切り替えアイコンをタップすると、自動で回転するようになった。
これまでの手動方式だと片手でカメラを回転させようとするとスマートフォンを落としそうになることもあったが、自動回転となればその心配は必要なくなる。
また、OPPO N3は指紋認証センサーを搭載したボタンを備えるが、これをカメラ起動時に利用できる。カメラの角度の調節に指紋認証ボタンを用いることが可能である。これまではカメラの角度の微調整も片手では難しかったが、OPPO N3では改善されたことになる。
さらに、ディスプレイのサイズはOPPO N1の約5.9インチから約5.5インチに小型化しているが、これも片手での操作を考慮したものである。回転カメラという特殊な構造を採用するとサイズだけではなく質量が増えてしまうが、ディスプレイを小型化することで質量も軽量化できる。
というのも、OPPO N1では大きさや重さに関する不満が多く、これらの不満を理由に別のスマートフォンを使うOPPO社員も少なくなかったという。OPPO N3ではソフトウェア面やハードウェア面の両方で片手操作をしやすく改善しており、快適にセルフィーを楽しめるとしている。
セルフィーはOPPOが重視する東南アジアを含めた世界各地で流行しているが、特に女性の間でセルフィーブームが到来している。これまでにも、顔を美しく見せるBeautifyモードが存在していたが、OPPO N3はBeautifyモードが細分化されてBeautifyモードの中に8種類のモードが用意された。その8種類のモードはNaturalおよびMemory、Japanese、Valencia、Pro、Desert、Rainbow、Monoである。
やはり日本人としてはJapaneseが気になるところであるが、OPPOが重視している東南アジアなどでは日本人風メイクが好まれることが少なくないようで、Japaneseは日本風の美顔モードなのだという。美顔モードの選択肢が増えて自分好みの美顔モードで撮れるということは、女性にとっては嬉しいことだろうし、セルフィーをより楽しめることになるはずである。なお、日本市場への参入はまだ先になるだろうとのことで、現時点では日本市場への参入に関する具体的な計画はないとのことである。
OPPO N3にはアクセサリーとして「O-Click 2.0」が用意されており、OPPO N3の標準セットに同梱される。このO-Click 2.0もセルフィーの使い勝手を向上する。OPPO N3とはBluetoothで接続することになり、遠隔でO-Click 2.0を操作して撮影することができる。セルフィーの普及に伴い、セルカ棒と呼ばれるセルフィーに利用する棒が登場しているが、セルカ棒は長さが限られる。ところが、O-Click 2.0であれば約5m離れても撮影することが可能で、自分を含めた集合写真を撮影する場合などに活用できる。
OPPO N3の説明を終えるとゲストにフォトグラファーを招待したプレゼンテーションが行われ、カメラ充実した機能を使いこなすことで楽しく綺麗に写真を撮れることを伝えていた。OPPO N3のプレゼンテーションはカメラ関連の説明に大半の時間が割かれ、写真が綺麗に撮れるだけではなく、ハードウェアとソフトウェアの両面が進化したことで、使い勝手の向上や楽しみ方の拡大を実現したとアピールしていた。
その他の基本的なスペックを紹介しておくと、OSにはAndroid 4.4.4(開発コード名:KitKat)をベースとした「Color OS 2.0」を採用する。チップセットはQualcomm製「Snapdargon 801 (MSM8974AA)」を搭載しており、CPUは2.3GHzのクアッドコアとなる。ディスプレイは約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)液晶を搭載している。
通知用イルミネーションとしてSkyline Notification 2.0を採用する。端末下部に隙間があり、この隙間の部分が光るように見える。そのため、裏返した状態でも通知が来ていることが分かる。タッチセンサ式のナビゲーションキーは青色に光る。
通信方式はFDD-LTE 2600(B7)/2100(B1)/1800(B3)/1700(B4)/900(B8)/800(B20)/700(B17/B28)MHz、TD-LTE 2300(B40)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/1700(IV)/900(VIII)/850(V)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHzに対応する。
IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth 4.0、NFCにも対応している。システムメモリー(RAM)の容量は2GB、内蔵ストレージの容量は32GBである。電池パックは急速充電のVOOC miniに対応したリチウムポリマー電池で、容量は3000mAhとなる。
◯サプライズは世界最薄スマートフォンのOPPO R5
今回のプレスカンファレンスにおいてOPPOはサプライズを用意していた。OPPO N3の発表を終えた後に世界最薄のスマートフォンとしてOPPO R5が発表された。厚さはわずか約4.85mmである。OPPOは薄型スマートフォンに強みを持っており、過去には当時(2012年5月時点)の世界最薄スマートフォンとして「OPPO Finder」(約6.65mm)を投入している。その後の薄型スマートフォンは「R」シリーズとして投入されてきたが、OPPO R5でようやく世界最薄の座を奪い返した。
OPPO R5はただ薄いだけではなく、薄型スマートフォンの弱点される強度や電池についても対策されている。筐体の内部にはアルミ合金製の素材を採用しており、薄型ながら強度を保っている。電池パックは2000mAhと物足りない印象であるが、ディスプレイに有機ELを採用することで消費電力を抑えており、急速充電に対応することで電池残量が少なくなった場合でもすぐに回復できるようにしている。また、薄型のスマートフォンでは発熱時の排熱構造が課題とされることもあるが、OPPO R5では独自の発熱抑制技術を導入しているという。
OPPOの関係者によると、これまでにアジア市場を中心に投入したRシリーズのスマートフォンは中国市場をはじめとして売れ行きは好調という。OPPOは薄型スマートフォンで一定の成果を収めており、OPPO R5も期待できると語っていた。
基本的なスペックを紹介しておくと、OSにはAndroid 4.4.4(開発コード名:KitKat)をベースとしたColor OS 2.0を採用する。チップセットは64bit対応のQualcomm製「Snapdargon 615 (MSM8939)」を搭載しており、CPUは1.5GHzのオクタコアとなる。ディスプレイは約5.2インチフルHD(1080×1920ドット)AMOLEDを搭載している。カメラは背面が約1300万画素、前面が約500万画素となる。
通信方式はFDD-LTE 2600(B7)/2100(B1)/1800(B3)/1700(B4)/900(B8)/800(B20)/700(B17/B28)MHz、TD-LTE 2300(B40)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/1700(IV)/900(VIII)/850(V)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHzに対応する。
IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANやBluetooth 4.0にも対応している。システムメモリーの容量は2GB、内蔵ストレージの容量は16GBである。電池パックは急速充電のVOOC miniに対応したリチウムポリマー電池で、容量は2000mAhとなる。
価格はOPPO N3が649米ドル、OPPO R5が499米ドルに設定されており、国際展開されることが決まっている。いずれも専用充電器のVOOC mini Rapid Chargerが標準セットに同梱される。
※更新:2014年10月31日9時25分
記事公開当初はOPPO R5のディスプレイサイズについてOPPOのグローバル向け公式Webサイトにて5.5インチと記されていたため記事中でも5.5インチと記載していましたが、中国向け公式Webサイトに記載されている5.2インチが正しいと確認できたため修正しています(参考 http://hd.oppo.com/products/r5/index.html#26 )。
記事執筆:田村 和輝
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