超小型スマートフォン「Unihertz Jelly Pro」を開封レビュー! |
既報通り、Unihertz(ユニハーツ)は約2.45インチワイドQVGA(240×432ドット)液晶を搭載したLTE対応の超小型スマートフォン(スマホ)「Jelly Pro」(型番:JPRO-02)の技術適合証明などの認証(技適マーク)を取得し、Amazon.co.jpにて日本国内での正規販売を開始しました。
LTE対応スマホとしては世界最小クラスとなる約92.4×43×13mmの筐体と2.45インチというディスプレイサイズは衝撃的なまでに小さく、ガジェットギークでなくとも「これでちゃんとスマホとして使えるの!?」と驚くばかりですが、そこは超小型端末の大好きな筆者だけに、さっそく入手して試してみました(もちろん自費です)。
今回は早くも商品が届いたので、開封して外観や同梱品などをチェックし、さらに初回起動までを写真とともにご紹介します。
■“あの端末”を意識したシンプルな外箱と梱包
まずは開封から。外箱はiPhoneを意識したような小型の白い外観で、その箱のフットプリント自体が既に一般的なスマホよりも小さく作られています。箱にはメーカー名(Unihertz)と端末ブランドの「Jelly」のロゴ、そして底面に簡単な端末スペックなどが書かれています。
本体に付属する説明書は英語とドイツ語の2カ国語表記だけとなっており日本語表記はありませんが、丁寧な図解とそもそもシンプルな端末構造であることから特に迷うことはありません。
付属品としては充電およびデータ通信用のUSBケーブル(USB⇔microUSBタイプ)とギターのピックの形状をした背面カバーを開く工具、そして画面保護フィルムが同梱されています。
コンセントから直接充電するためのACアダプターなどは付属していないため、市販のものを使用するか、モバイルバッテリーやPCなどにUSBケーブルを接続して充電を行います。
■小さいことはいいことだ!驚きのサイズ感と持ちやすさ
それではいよいよ本体のご紹介です。本体サイズは前述したように約92.4×43×13mmと超小型。重量も約60gと超軽量です。若干厚みを感じますが950mAhと比較的大容量のバッテリーを搭載していることなどが影響しているようです。
しかし非常に小さい端末だけにその厚みはデメリットばかりではありません。画面操作時にしっかりとしたホールド感を得られるため、持ちやすく丁度よい厚みに感じました。
これだけ小さな筐体でも機能は普通のスマホと遜色なく備わっており、カメラ機能はアウトカメラが約800万画素、インカメラが約200万画素と十分。画面サイズがワイドQVGAしかない点を考えると過剰な高級カメラとも言えます。
受話用スピーカー以外に背面に大きなスピーカーを搭載しているため、ハンズフリー通話や音楽聴取も問題なく行え、動画の閲覧なども楽しめます。
側面デザインには剛性の確保も兼ねていると思われる金属ベゼルが採用されており、デザイン面でもプラスティッキーな本体の安っぽさを緩和してくれています。本体は全体的に角のない曲面で構成され、ディスプレイガラスにも曲面ガラスが採用されています。
本体のメインメモリー(RAM)は2GB、内蔵ストレージは16GBとエントリークラスのスマホ並みですが、前述のようにディスプレイの表示領域がワイドQVGAであることを考えると十分な容量だと思われます。
外部ストレージとしてmicroSDカードが利用でき、容量256GBのmicroSDXCまで対応しています。USIMスロットはnano SIMカードを2枚挿せるデュアルSIM仕様となっていますが、4Gと2GのSIMに対応したスロットとなっているため、日本国内では4G(LTE)対応のSIMを1枚挿せるのみとなっています。
microSDカードスロットやUSIMスロットは背面カバーを開けバッテリーを外した先にあるため、気軽にmicroSDカードやnano SIMカードを差し替えて利用するといった使い方には向いていません。
筐体の塗装は単色で光沢感があり指紋や傷などが若干目立つ印象です。筆者は別売となっているラバー製の純正ケースを同時購入したので、利用時はこのケースに入れて使用する予定です。
■意外にも使いやすいキーボードとキビキビとした動作
初期設定画面では問題なく日本語を選択することができました。筆者は新しいSIMを用意していなかったため、ひとまずWi-Fiを接続して初期設定を開始。以前Android OSのスマートフォンを使っていたため、Googleアカウントとの紐付けで簡単に初期設定が完了しました。
液晶ディスプレイにはTN液晶が使われているようで、正面から見た場合は発色も良く落ち着いた色味ですが、僅かに上下左右に傾けるだけでも色味が変化し若干見づらくなります。今回画面撮影した写真でも黄色味の強い画像となっているものが多いのはそのためです。
本機のような超小型端末で最も危惧されるのは文字の入力です。2.45インチの画面に表示される文字はまさに極小で、そこに表示されるQWERTYキーボードは一見するとまともに利用できない印象がありますが、Wi-Fi設定時などに実際に英字や数字を入力してみたところ、意外にもほとんど押し間違えることなく入力が可能でした。精度の高いタッチパネルとキーの入力補助が非常によくできている印象です。
SoCにはメーカー不明の1.1GHzクアッドコアCPUが使用されているとのことですが、動作はひとまずサクサクキビキビとしていて快適。YouTubeの動画なども問題なく再生できました。ただ前述のように液晶品質があまり良くない上にドットも荒いため、美しい映像表現などは期待しないほうが良いでしょう。
動画再生などをすると若干本体が温かくなりますが、熱が篭るというほどでもなく熱暴走などの危険性は少ないように感じます。
■ガジェットギークのオモチャ?メインスマホの予備機?
開封から外観や機能の解説と初期設定あたりまでをファーストインプレッションとしてご紹介しましたが、個人的な感想としては「想像以上によくできたミニチュアスマホ」という印象です。まるでオモチャのような外観とサイズ感なのに、中身はれっきとしたスマホとして十分に完成されているあたりはガジェットマニアの所有者欲をくすぐるのに十分すぎるほどのインパクトがあります。
価格的にも1万3,800円程度と非常に安価で、ちょっと面白そうだから試してみようという気にさせてくれます。同サイズクラスのLTE対応スマホが日本国内には存在しないという点も購入動機としては大きなポイントとなりそうです。
またその充実した機能から、メインで別のスマホを使っている人の予備端末や音声通話専用端末としての利用にも適しているのではないかと感じました。今回はSIMを用意できませんでしたが、次回のレビューにてSIMを利用した際の使い勝手や詳細な性能評価などをお伝えしたいと思います。
Unihertz
記事執筆:秋吉 健
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