薄型・コンパクトな15.6型ノートPC「HUAWEI Matebook D(2018年モデル)」発表!

既報通り、華為技術日本(以下、ファーウェイ・ジャパン)は10日、都内にて製品発表会を開催し、日本市場向けに薄型コンパクトな15.6インチFHD液晶ディスプレイを搭載したノートパソコン(PC)「HUAWEI MateBook D(2018年モデル)」(Huawei Technologies製)を2018年5月18日(金)に発売すると発表しました。

本機はノートPC市場でもハイコストパフォーマンスを睨んだ製品に位置付けられるもので、第8世代Intel Core-i5プロセッサーを搭載した下位モデルでは市場想定価格87,800円(税別)、上位モデルの第8世代Core-i7プロセッサーおよびディスクリートGPU(Geforce MX150)搭載モデルでも117,800円(税別)となっており、いずれも同クラスのCPUを搭載したモデルとしてはかなり魅力的な価格となっています。

しかし廉価なモデルであってもデザイン面や機能面でも妥協は少なく、リーズナブルに高品質な映像・音響体験などを楽しめる仕様が随所に見られます。発表会場に併設されたタッチ&トライコーナーにて実機に触れる機会がありましたので、写真とともにご紹介します。

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下位モデルはもちろんのこと上位モデルのコスパの良さが光る


■圧倒的な大画面感を生む挟額縁設計
本機の大きな特徴として圧倒的な大画面感を生み出す挟額縁ディスプレイがあります。15.6インチFHD(1920×1080ドット)広視野角液晶ディスプレイは発色も良く、タッチパネルではないことからノングレアタイプとなっており、映り込みが少なく光源の安定しない外出先や屋外でも非常に見やすいディスプレイとなっています。

このディスプレイを囲むベゼル部(額縁)が非常に狭く、その画面占有率は83%となっており、一般的なノートパソコンであれば14インチクラスの筐体に15.6インチのディスプレイを収めることに成功しています。これによって筐体サイズをコンパクトにできた上に、画面占有率の錯覚からインチ数以上に画面が大きく感じられました。

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作業のしやすい15.6インチ画面をコンパクトに持ち歩ける


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ベゼル部分もマット加工となっており光の反射などが抑えられている


■高性能を活かすエンターテインメント性の高さ
また大画面を活かしたエンターテインメント性の高さも本機の大きな特徴です。音響システムとしてドルビーの「ドルビーアトモス」を採用しており、上下左右に広がり視聴者を包み込むような音響空間を楽しむことができます。

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最新の映画館などにも採用された「オブジェクト・オーディオ」と呼ばれる新技術による立体音響システム「ドルビーアトモス(Dolby Atmos)」


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プレゼンではドルビージャパン代表取締役社長の大沢幸弘氏も登壇しドルビーアトモスの魅力と革新性を伝えた


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ドルビーアトモスでは音がオブジェクト(物体)化され、空間上を自由に動き回ることで立体的な音響空間を生み出す


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Matebook D底面の左右にあるメッシュ部分がスピーカー


第8世代CoreシリーズのCPUを搭載したことで映像作品やエンターテインメント性の高いコンテンツの動作にも十分に余裕があり、上位モデルではディスクリートGPUとしてNVIDIAの「Geforce MX150」を搭載し、より快適で安定した動作を可能としています。

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最新の3Dゲームのような重い処理は苦手だが、動画編集や4K動画の再生などでは十分にその性能を活かせるだろう


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Core-i7+ディスクリートGPU搭載で12万円以下はかなりの破格


■高級感あるメタルボディと長時間駆動を実現する大容量バッテリー
本機は天板やキーボード面、底面などが金属製となっており、廉価なモデルにありがちな樹脂製筐体によるチープさがありません。キーボードやタッチパネル周囲のデザインもシンプルで落ち着いており永く愛用できる安心感があります。

本体カラーはミスティックシルバーとオーロラブルーの2色でモデルでの固定カラーとなっており、ミスティックシルバーが上位モデル、オーロラブルーが下位モデルとなります。

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左が上位モデルのミスティックシルバー、右が下位モデルのオーロラブルー


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本体を開くと下位モデルはブラック一色に、上位モデルはシルバーとブラックのツートンカラーとなる


キーボードは若干クセがあり、エンターキーの右側にページアップキーやページダウンキー、ホームキーなどが並ぶ変則的な仕様です。ウェブサイトの閲覧では非常に便利な各キーですが、文章作成などタイピングがメインの場合慣れるまでは誤操作を起こしやすいかもしれません。

このキー配置からも、本機がキーボード入力を主体としたビジネス用途よりもウェブサイト閲覧やキーボード操作の少ない動画視聴などエンターテインメント向けの製品であることが伺えます。

バッテリー容量は43.3Whで連続駆動時間は上位モデル、下位モデルともに公称約8.5時間を実現。バッテリーのみでも十分な作業時間を確保しています。

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割り切った用法が求められるキー配置だ


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電源ボタンもメタル製でシンプルなデザイン


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タッチパッドは大きくクリックエリアの境目がないタイプ


エンターテインメントマシンとしてあまり不満点のない作りの本機ですが、約1.9kgという本体重量は若干の重さを感じます。筐体全体をメタルボディとしていることが重量増加につながっていると思われますが、この点からもビジネス用途で頻繁に持ち歩くような目的ではなく、自宅やオフィスなどに据え置く形での利用を目的とした機種であると考えられます。

またHDMI端子は備えるもののD-Sub15ピンのVGA端子を持たないため、この点からもビジネス用途には向かないと思われます。

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本体の厚さは約16.9mmと薄型


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背面部分はヒンジのみ


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左側面にマイク、電源端子、HDMI端子、USB3.0 Type-A端子(2基)、イヤホンジャックが並ぶ


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右側面に唯一ある端子はUSB2.0 Type-A


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ディスプレイ上部のカメラは約100万画素


このほかの性能面ではストレージとして上位モデルに128GB SSDと1TB HDDが、下位モデルに1TB HDDが搭載され、上位モデルに関してはパソコンの起動時やアプリの起動などがより高速になります。

またメインメモリーは両モデルともにDDR4 8GBを搭載しており、一般的な用途においては十分に高速で余裕のある容量を確保しています。

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性能面もとても品良くまとまっている印象


■エンターテインメント目的なら最適な1台
低消費電力版とはいえ廉価なCore m3ではなくCore-i5やCore-i7といった主力となり得るCPUを搭載し、さらに上位モデルではディスクリートGPUを搭載するにもかかわらず10万円前後の価格帯に抑えている点は、消費者目線では本機の最大のメリットです。

その上でエンターテインメントコンテンツをより楽しめるドルビーアトモスの採用やノングレアタイプで見やすい大画面ディスプレイ、そしてインテリアとしても“野暮ったさ”のないメタルボディの筐体など、用途を明確にした非常に取捨選択の良い性能と機能に収まっていると感じます。

3Dゲームや長時間の動画編集はしないけどHuluやNetflixのようなストリーミング動画配信サービスは快適に利用したいという方や、ウェブサイト閲覧を快適に楽しみたいという方にこそオススメのハイコストパフォーマンスマシンに仕上がっているのではないでしょうか。

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高い性能をエンターテインメントに特化させた面白い機種だ






記事執筆:秋吉 健


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