最新機種のカメラ性能を徹底比較!まずはUIと風景写真をチェック

携帯電話にカメラが搭載されて以降、スマートフォン(スマホ)のカメラ機能は今ではすっかり最も重要な要素として各社がしのぎを削り、日進月歩の勢いで進化し続けている。

特に最近はセンサーやレンズを複数使うことで、“スマホカメラ”ならではの進化を遂げており、今夏モデルでも飛躍的にデュアルレンズカメラの機種が増え、画質の進化もまだまだ向上しているのだ。

そこで今回は今夏モデルの注目機種であるシャープの「AQUOS R2」およびソニーモバイルコミュニケーションズ(以下、ソニーモバイル)「Xperia XZ2 Premium」、ASUSTeK Computer(以下、ASUS)の「ZenFone 5 ZE620KL」、サムスン電子の「Galaxy S9+」、Huawei Technologies(以下、ファーウェイ)の「HUAWEI P20 Pro」に加え、アップルの「iPhone X」、OPPO Mobile Telecommunications(以下、OPPO)の「OPPO R11s」の7機種のカメラテストをしてみた。

まず1回目として、各機種の紹介とカメラアプリ起動画面を紹介しつつ、日中の風景画像を比較していく。なお、Xperia XZ2 Premiumについては発売時期がまだ少し先で開発機を使用しているため、製品版とは異なる場合があるとのことだ。

【各機種のリアカメラの特徴とUI画面をチェック】

・AQUOS R2(シャープ製)

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AQUOS R2

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カメラ起動中画面

AQUOS R2(利用したのはNTTドコモ版「AQUOS R2 SH-03K」)の背面に搭載されたデュアルレンズカメラは、約2260万画素裏面照射積層型CMOS ・F値1.9レンズの標準カメラに加えて、約1630万画素裏面照射積層型CMOS・F値2.4レンズの動画専用カメラを搭載している。

今回は静止画の比較のため、動画専用カメラは使用しなかったが、動画専用のカメラを搭載するという各社とはひと味違ったアプローチで注目を集めている機種だ。

カメラアプリ機動時のUI(ユーザーインターフェース)は、シンプルな仕様で難しくはないと感じた。左上の「AI AUTO」のアイコンをタップすると「AIオート」「オート」「マニュアル」「背景ぼかし」の設定が変更可能なほか、「おすすめプラス」機能として「くっきり」「ふんわり」「逆光」「残像」「接写」「モノクロ」といった好みに合わせた撮影方法を選択することができる。

今回撮影した画像はすべて、AIが被写体に最適なモードで撮影する「AIオート」で撮影してみた。


・Xperia XZ2 Premium(ソニーモバイル製)

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Xperia XZ2 Premium

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カメラ起動中画面

Xperia XZ2 Premium(利用したのはNTTドコモ版「Xperia XZ2 Premium SO-04K」)はソニーブランドの「Xperia」シリーズで待望のデュアルレンズカメラ搭載機種だ。

ソニーモバイルが「Motion Eye Dualカメラ」と名付けた背面にあるふたつのカメラは、ひとつが約1920万画素裏面照射メモリー積層型CMOS・F値1.8レンズのカラーセンサーカメラ、もうひとつは約1220万画素裏面照射積層型CMOS・F値1.6レンズのモノクロセンサーカメラという構成となる。

よりコントラストの高い画像が得られるモノクロセンサーカメラを搭載することで、暗所撮影に強いという特徴がある。これにより、Xperia XZ2 Premiumでは静止画撮影時の最高ISOが51200、動画撮影時の最高ISOが12800と超高感度撮影が可能だ。AQUOS R2の最高ISOが静止画・動画ともに1600であることを鑑みれば、その感度の高さがわかるだろう。

UIはこれまでのXperiaシリーズと大きな違いはなく、シンプルで使いやすい。画面上部のアイコンで、マニュアル、プレミアムオート、動画の各撮影スタイルの変更が可能。画面左下の設定アイコンをタップするとセルフタイマーや色合い・明るさなどの設定もできる。今回は「プレミアムオート」、デュアルカメラの設定も「オート」で撮影してみた。


・iPhone X(アップル製)

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iPhone X

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カメラ起動中画面

iPhone Xは背面に約1200万画素裏面照射積層型CMOS・F値1.8レンズの広角カメラと、約1200万画素裏面照射積層型CMOS・F値2.4レンズの望遠カメラを搭載している。望遠カメラによって光学2倍相当ズームに対応し、どちらのカメラも光学手ブレ補正(OIS)に対応する。

UIではシャッターボタン上のモード切替で「タイムプラス」「スロー」「ビデオ」「写真」「ポートレート」「スクエア」「パノラマ」の順に変更でき、ポートレートモードでは自動で望遠カメラが起動する仕様になっている。

今回の撮影では「写真」モード、それ以外の設定はデフォルト(初期値)で撮影した。なお、今夏モデルと比べると、昨年11月発売なので半年前の製品だが、主に比較対象として用意した。


・OPPO R11s(OPPO製)

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OPPO R11s

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カメラ起動中画面

今年2月に日本参入を果たしたファーウェイに次ぐ世界シェア4位にまで上り詰めた中国メーカーのOPPOが販売するOPPO R11sは、海外では昨年後半のモデルだが、“カメラフォン”を自称するカメラに注力しているということなので加えてみた。

背面に約1600万画素裏面照射積層型CMOS・F値1.7レンズと約2000万画素裏面照射積層型CMOS・F値1.7レンズのカメラを搭載する。どちらもカラーセンサーカメラだが、日中の明るい通常光では1600万画素のカメラで撮影、暗所撮影は2000万画素のカメラで撮影する。それぞれのカメラの切替は自動なのでユーザーが任意で切り替えることはない。

カメラ起動時の画面はiPhone Xと似ており、「タイムプラス」「動画」「写真」「ポートレート」「パノラマ」「エキスパート(マニュアル)」の順にモードを切り替えることができる。iPhone X同様に今回のテスト撮影では「写真」モードに、その他の設定はデフォルトで撮影した。



・ZenFone 5 ZE620KL(ASUS製)

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ZenFone 5 ZE620KL

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カメラ起動中画面

ZenFone 5 ZE620KLは、約1200万画素裏面照射積層型CMOS・F値1.8レンズのメインカメラ、約800万画素裏面照射積層型CMOS・F値2.4レンズの広角カメラ(2ndカメラ)を搭載している。画角はメインカメラが84°、広角カメラが120°だ。

UIは画面上に設定関連のアイコンが並び、画面下には「オート」「プロ(マニュアル)」モードの切り替え、動画撮影キー、シャッターキー、インカメラ/アウトカメラ切り替えキー、ギャラリーキーが並ぶ。

シャッターボタン上のアイコン左がメインカメラで、右が広角カメラを表しており、それぞれをタップすることでカメラの切り替えができる。他機種と同様にテスト撮影では「オート」で行っている。なお、上位機種の「ZenFone 5Z ZS620KL」もカメラ機能は同じとなっている。


・Galaxy S9+(サムスン電子製)

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Galaxy S9+

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カメラ起動中画面

Galaxy S9+(利用したのはNTTドコモ版「Galaxy S9+ SC-03K」)の背面にあるデュアルカメラは、約1220万画素裏面照射メモリー積層型CMOS・F値1.5⇔2.4レンズの広角のメインカメラと、約1220万画素裏面照射積層型CMOS・F値2.4レンズの望遠カメラを搭載する。

モノクロセンサーカメラは搭載しないものの、明るさによってF値を自動で切り替え、暗所撮影にも強いが、最高ISOでは静止画・動画ともに2500となっている。また望遠カメラによって光学2倍相当ズームに対応し、どちらのカメラもOISに対応する。

UIは画面上の撮影モードに連動して、シャッターキー上の設定メニューのアイコンも切り替わる仕様になっている。今回は「自動」のモードでの撮影を試した。なお、望遠カメラを搭載しない「Galaxy S9」とはメインカメラでの撮影は同等となる。


・HUAWEI P20 Pro(ファーウェイ製)

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HUAWEI P20 Pro

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カメラ起動中画面

唯一トリプルカメラを搭載しているHUAWEI P20 Proは日本では、NTTドコモ向けの限定モデルとなった。Leicaのトリプルカメラ搭載機種としては世界初となる。

構成は約4000万画素裏面照射型CMOS・F値1.8レンズのカラーセンサーメインカメラ、約2000万画素裏面照射型CMOS・F値1.6レンズのモノクロセンサーサブカメラ、そして約800万画素裏面照射型CMOS・F値2.4レンズの望遠カメラとなる。

これにより、カラー+モノクロで暗所に強く、最高ISOは静止画で102400、動画で6400となり、さらに望遠カメラによって光学3倍ズーム相当に対応する。さらに高画素センサーを利用して画質の劣化がない5倍ハイブリッドズームも利用可能だ。

カメラのファインダー画面では、シャッターキーの上に「アパーチャ」「夜景」「ポートレート」「写真」「ビデオ」「プロ(マニュアル)」「その他」のモードを切り替えられる。その他では、モノクロ、タイムプラス、パノラマ、HDR、ライトペンティングなどのアイコンが並ぶ。今回の撮影では夜景撮影は「夜景」モード、それ以外は「写真」モードで撮影した。


【各機種で風景・高層ビルのテスト撮影】

それでは、さっそくそれぞれの機種で撮影した画像を紹介していこう。

・AQUOS R2

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・Xperia XZ2 Premium

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・iPhone X

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・OPPO R11s

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・ZenFone 5 ZE620KL

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・Galaxy S9+

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・HUAWEI P20 Pro

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天候が良くなかったため、残念なら青空を撮影することはできなかったが、さすが各社最新モデルということもあり、光量の多い日中の屋外では画質にそれほど大きな差は感じなった。

ただ、それぞれのディスプレイで見なが撮影した際、やや暗いと感じたものは、暗い場所にフォーカスを当ててやや明るめに撮影した。そのため、空が白く飛んでしまっているものがあるが、それもフォーカスを当てる場所次第では白飛びを回避できる。

ただ、Galaxy S9+およびHUAWEI P20 Proにおいては、暗い場所にフォーカスを当てようが、オートでお任せフォーカスにしようが空が白飛びすることはなかったため、きちんと白飛びを回避するように作られているようだ。そうした点では機種ごとにわずかながらの差があるように感じた。

その他、少し比較対象が変わってしまうが、旧世代の製品として手持ちの「iPhone 5」でも同じ場所で撮影してみたので、参考までに紹介する。

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曇った空は容赦なく白飛びし、ディテールもほかの機種に比べてはっきりしていない。少し曇ったような仕上がりにも感じた。しかし、日中の屋外ということで、光量は十分あるため、この画像でも問題ないと感じる人も多いかもしれない。


次回以降も、食べ物や夜景など、どんどん厳しい条件化でテスト撮影で、それぞれの画像の違いを伝えていく。



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