宮城県2自治体がドコモのサポートで教育現場にICT導入へ |
当ブログメディア「S-MAX(エスマックス)」での既報通り、NTTドコモは教育現場でのICT活用を支援するため、タブレットや回線などを自治体に貸し出す「ドコモ教育ICT加速化プロジェクト」を5月13日に発表し、東北地域の自治体からの応募を募っていました。
その結果1次選考を宮城県の2自治体が通過し、6日、NTTドコモ東北支社で「ドコモ教育ICT加速化プロジェクト2次選考会」が開催され、2自治体がそれぞれ報道陣に公開でプレゼンを行い、最終選考が行われました。今回はこの選考会の模様を紹介します。
「ドコモ教育ICT加速化プロジェクト」は東北地方の県市町村の教育委員会・教育センサー/学校法人を対象として、教育現場でのICT導入計画を公募し、適切と認められた計画に対し、NTTドコモがタブレットに加え、回線、アプリも貸与し、教育現場のICT化促進をサポートするものです。
1次選考を通過した2自治体は、これまでもNTTドコモなどと共働で教育現場へのICT導入に積極的だった宮城県富谷市と、今回新たに応募した宮城県気仙沼市。この2自治体が公開でプレゼンを行いました。
〇宮城県気仙沼市
最初に、今回新たに応募した宮城県気仙沼市のプレゼンがありました。宮城県気仙沼市は小規模校や複式学級(違う学年が同じクラスとなっている)が多く、ICT化も進んでいない状況です。今回NTTドコモよりタブレットや回線が貸与された際には、複式学級の指導時に教員が一方の学年の指導中、もう一方の学年の児童にはタブレットで学習をさせるという計画や、野外での生き物などの観察時にタブレットで生き物の種を調べたり、カメラなどで撮影し後で調べられるようにしたり、といった計画がプレゼンされました。
〇宮城県富谷市
宮城県富谷市は、5月13日にNTTドコモ東北支社で行われた「富谷市立明石台小学校でのタブレットを用いた実践授業の成果報告会」でも発表された通り、NTTドコモや東北学院、TOPPANなどと共に富谷市立明石台小学校にて、タブレットを使った授業の研究を行ってきました。報告会でもタブレットを用いて課題を家庭から提出させる反転学習などの事例が紹介されました。
今年度はそうした反転学習などのさらなる改善に加え、特別学習や校外学習での活用を計画しているとのことでした。
プレゼン後にはそれぞれ選考委員からプレゼンがありました。5月明石台小学校の発表会の講演でも登壇した東北学院大学教授稲垣忠氏をはじめ、教育現場へのICT導入に詳しい専門家が、計画の実効性や、他の教員にもICTを活用した授業の方法を広げていく方法などについて、プレゼンをした自治体の関係者に質問を行いました。
そしてプレゼン後選考が行われ、選考委員の一人であるNTTドコモ東北支社法人営業部長山田広之氏より選考結果が発表されました。気仙沼市は小規模校での試みは新鮮であり、東日本大震災からの復興支援という側面でも重要性が高いこと、富谷市は既に実績をつくっていてさらなる改善や他の教員、他校への広がりが期待できることから、2自治体両方にタブレットや回線などの貸与を行うと発表されました。
今後2自治体ではタブレットを活用した授業が行われ、来年夏には成果発表会があるとのことです。実際にどんな授業が行われ、どういう展開を見せるのか、引き続き注目していきたいと思います。
記事執筆:小林健志
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