一般向けももうすぐ発売!噂のケータイ「un.mode phone 01」をレビュー

テラはSIMフリーのストレート型フィーチャーフォン(従来型携帯電話、以下「ケータイ)「un.mode phone 01」を大手量販店やECサイトなどで2019年4月下旬以降順次、販売開始することを発表しました。

un.mode phone 01は「un.mode」(流行りではない)をコンセプトに振興ながら“日本メーカーが本気で作る”を掲げ、通話とSMSだけに特化したビジネスにもプライベートにも使いやすいシンプルなケータイをめざして開発されたSIMフリーな「シンプルフォン」です。

当初はクラウドファンディングサービス「Makuake」にてプロジェクトが発表され、支援受付開始から注目を集め、目標金額を大きく上回る支援を受けて資金調達を成功させ、開発が進められていました。

そして先日、一般向けの発売に先行してクラウドファウンディング支援者に一足早くun.mode phone 01が発送が開始され、筆者の元にも到着したのでさっそく外観や基本機能などを写真を交えてお送りしたいと思います。なお、一般販売は公式Webストアのほか、Amazon.co.jpやヨドバシカメラ、ビックカメラにて販売され、価格は7,480円(税別)です。

【まずは開封の儀。同梱品もシンプル】

それではさっそく届いたun.mode phone01の箱を開けて中身をチェックしてみましょう。黒地に銀色で「un.mode」と書かれたシンプルな箱の中にはun.mode phone01の本体と充電用microUSBケーブル、電池パック、マニュアルが入っていました。

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個装箱(画像=左)と内容物(画像=右)


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バッテリー容量は1400mAhとこのタイプの携帯電話としてはやや大きい


【外観を写真で紹介】

続いて、un.mode phone01の外観を写真でチェックしてみましょう。本体はサイズが約124×57×14.5mmで、質量がバッテリー含めて約102gとなっています。本体カラーのバリエーションはブラックおよびマットブラック、ホワイト、レッド、シルバーの全5色展開で、今回、筆者が入手したのは当然レッドです。

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本体正面(画像=左)と背面(画像=右)

本体正面には2.4インチQVGA(240×320ドット)TFT液晶ディスプレイに加え、中央部分が決定キーになっているカーソルキーおよびテンキー、メニューキー、バックキー、メニューキー、通話用スピーカーが配置されいます。背面には外部スピーカーが設置されており、取り外し可能なバッテリーカバーとなっています。

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上側面(画像=左)と下側面(画像=右)


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左側面(画像=左)と右側面(画像=右)

本体上側にはストラップホール、下側にはmicroUSB端子および3.5mmイヤホンマイクジャック、通話用マイク、そして左側面には音量キーがあります。また右側には背面カバーを開けるための切り欠きがあり、ここに爪などをひっかけてカバーを開きます。

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背面カバーを外したところ

バッテリーカバーを外すことで、SIMカードスロットおよびmicroSDカードスロットへアクセスできます。対応のSIMカードは標準サイズ(1FF)でmicroSDカードは32GBまでのmicroSDHCカードに対応しています。

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自己責任となりますが、nanoSIMカードでも図ように調整して入れれば実際に利用することができました(重ねて言いますが「自己責任」で)

余談ですが、電源オフ時に本体を充電すると下の写真の画像が表示されました。これはMediaTek製チップセット(SoC)を採用したAndroid製品に共通して見られる画面表示で、メーカーでは公開していませんが、SoCはMediaTek製のものであると推測できます。

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MediaTek製SoC搭載製品を使っている人にはお馴染みの画面表示

またun.mode phone01は「使いやすくてシンプルなケータイ電話」をコンセプトに開発されているので、比較の対象としては違うかもしれませんが、他社の小型のシンプルフォンやスマホと大きさを比べてみました。

並べた中では一番大きいサイズではありますが、手に馴染む大きさを考えて作られていると思われるので、これはこれで正しいと思います。

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un.mode phone01(左端)を同じくSIMフリーのシンプルフォンである「FREETEL Simple」(中央)、そして片手に収まるフルスペックの小型Androidスマートフォン(スマホ)「Uniherz Atom」(右)と比べたところ


【内蔵している基本機能の紹介】

最後に基本機能の紹介です。携帯電話ネットワークとしては3G(W-CDMA方式)の800MHzと2100MHz、2G(GSM方式)の850MHzおよび900MHz・1900MHzに対応しており、機能は通話およびSMSにのみ対応。その他ではBluetooth 4.0に対応しており、プロファイルはA2DPおよびHFPといったイヤホン・ヘッドホンのみに利用できます。

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待ち受け画面にて「MENU」キーを押すと表示されるメニュー画面

なお、通話やメッセージ以外の内蔵機能としては電卓やカレンダー、アラーム、メモ、ファイル管理機能を搭載しています。これらの機能も最低限のものとなっており、カレンダー機能は本当に日付をカレンダー表示で確認するのみで、予定を入力するといったToDoの機能などはありません。

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本体ストレージ容量は約83MBで本体容量の許す限り電話帳へ名前や番号などを登録可能


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待ち受け画面でテンキーを押すとそのまま電話番号の入力画面になる


【気になった改善して欲しい点】

いろいろと試していてちょっと気になった点が「待ち受け画面で発話キーを押しても電話番号入力画面に行かずに通話履歴画面になる」や「電話番号入力画面で終話キーを押しても画面が消灯するだけで待ち受け画面に戻らない」(再度、終話キーを押すと番号入力画面のまま画面が再点灯する)、そして「メニュー画面で0キーを押しても自番号が表示されない」です。

この辺は国内で出回っているガラケーやガラホを含むケータイでは共通した挙動であり、すべてとは言いませんが大半のテンキー付きケータイでは「よく知らなくても共通した反応が返ってくる」部分のため、今後のアップデートなどが予定されているのであれば、是非とも修正して欲しい部分ですね。

その他にも操作したときの反応などのレスポンスも、ちょっぴり気になるレベルなので、もう少し改善してくれると嬉しいです。

また、un.mode Phone 01はNTTドコモのFOMA(3G)網で利用することを強く意識した電波設計(ソフトバンク網でも利用できますが、対応周波数帯に劣る部分がある)となっています。

本機を国内で利用する場合は、3Gのみで4G(LTE・VoLTE)には非対応というのもチェックしておくべき点でしょう。

すでにNTTドコモは2020年代半ばごろに3Gサービスの終了をめざすという発表をしており、国内での事実上の製品寿命は2020年台の半ばごろには来てしまう可能性は高いでしょう。

その一方で、「日本語がキチンとサポートされているGSM対応のSIMフリーケータイ」として見た場合には競合も少なく、海外に持ち出して現地の通信キャリアのSIMカードを挿してGSMをよく使うユーザーには安価で非常に手の出しやすい一台となる可能性があります。

操作まわりの独特なクセやVoLTEに非対応である面などもありますが、これらを理解したうえで割り切って利用する、海外へ持ち出して利用するのであれば悪くない1台ではないでしょうか。



記事執筆:河童丸


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