モトローラが高コスパなミドルレンジスマホ「moto g7」シリーズを発売!

既報通り、モトローラ・モビリティ・ジャパンが都内にて「スマートフォン新製品発表会」を5月30日に開催し、第7世代の「moto g」ファミリー3製品「moto g7 plus」および「moto g7」、「moto g7 power」を6月7日に発売すると発表した。

最上位モデルとなるmoto g7 plusは、プロセッサーにQualcomm製チップセット(SoC)「Snapdragon 636(SDM636)」、スタンダードモデルのmoto g7のプロセッサーはQualcomm製SoC「Snapdragon 632(SDM632)」、そして大容量バッテリーを搭載するmoto g7 powerも同じくSnapdragon 632を搭載する。

3モデルともに内臓メモリー(RAM)は4GBで、内蔵ストレージは64GB、外部ストレージはmicroSDXCカードスロット(最大512GB)に対応する。価格(税抜、カッコ内は税込)はオープンプライスながら公式Webストアおよび希望小売価格としてmoto g7 plusが38,800円(41,904円)、moto g7が30,800円(33,264円)、moto g7 powerが25,800円(27,864円)だ。

3モデルの主な違いは、バッテリーとカメラ、ディスプレイとなっており、moto g7 plusは光学式手ブレ補正付きの約1600万画素イメージセンサーと約500万画素イメージセンサーによるデュアルリアカメラ、ディスプレイは6.24インチFHD+(1080×2270ドット)IPS液晶、バッテリーは3,000mAhとなる。

またmoto g7は約1200万画素イメージセンサーと約500万画素イメージセンサーのデュアルリアカメラ、ディスプレイのサイズと解像度は同じ約6.24インチFHD+(1080×2270ドット)LTPS液晶、バッテリーは3,000mAh、moto g7 powerは5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、価格を抑えたモデルである。

リアカメラは約1200万画素イメージセンサーのシングルカメラ、ディスプレイは約6.2インチHD+(720×1520ドット)LTPS液晶を搭載する。今回はこれらの3モデルのうちのデュアルカメラを搭載するコストパフォーマンス良好なmoto g7 plusとmoto g7を写真と動画で紹介していく。

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左がmoto g7、右がmoto g7 plus

moto g7 plusおよびmoto g7はほぼベースは同じだ。使える機能や外観も共通点が多い。ディスプレイはどちらもサイズ、解像度、画面上部のノッチ(切り欠き)がある部分は同じだが、液晶パネル自体がIPSとLTPSの違いがある。

どちらが良いデバイスというわけではないが、価格を抑えたmoto g7およびmoto g7 powerにLTPSが使われているということからデバイスの単価による区分けという面もあるのかも知れない。

実際、IPSとLTPSを採用するmoto g7 plusとmoto g7の2モデルを並べて比較しても大きな違いは感じられなかった。

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moto g7はセラミックブラックとクリアホワイトの2色


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moto g7 plusはビバレッドとディープインディゴの2色

画面解像度は縦長な9:19のFHD+なので、SNSやwebサイト、チャットアプリなどとの相性が良い。

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主なスペック以外の違いではmoto g7 plusでは、前面の通話用スピーカーと下部のスピーカー合わせたドルビーオーディオ対応のステレオスピーカーを搭載する。

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搭載するプロセッサーはSnapdragon 636とSnapdragon 632となるが、数字の違い以上に“ある部分”で差別化されている。CPU性能はSnapdragon 636の方が速いのだが、それは普段使いで体感できるほどの違いではない。

大きな違いは、搭載するモデムや対応するメモリーやストレージへの転送速度だ。Snapdragon 632はLTEの下り最大300Mbpsおよび上り最大150Mbpsであるのに対して、Snapdragon 636は下り最大600Mbpsおよび上り最大150Mbpsと下りの速度が倍違う。

また無線LAN(Wi-Fi)に関してもSnapdragon 632はIEEE801.11a/b/g/n準拠(2.4および5GHz)なのに対し、Snapdragon 636はIEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4および5GHz)に対応する。

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Snapdragon 636はメモリーやストレージに関しても高速なデバイスの性能を引き出すことが可能である。しかしながら、moto g7 plusの価格的に内蔵の4GBのメインメモリーや64GBの内蔵ストレージにまで、差別化をしているとは思えないので搭載されているのであくまで通信速度とCPUパフォーマンスの向上がみられると認識しておくと良いだろう。

また現実的に考えて下り最大300Mbpsを超えるLTE回線を常用するということもないと思うので、4G LTEの通信速度に関しては将来的な部分への安心感とみておくと良いかもしれない。常用するならWi-Fiの5GHz帯で高速通信が可能なmoto g7 plusの方を選びたいところだが、moto g7の価格の安さは十分魅力的である。

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さてカメラに関してだが、moto g7およびmoto g7 plusのリアカメラ(背面)はともにデュアルカメラである。フロントカメラ(前面)はどちらもシングルカメラだ。構成は同じだが、moto g7よりもmoto g7 plusの方が画素数であったり、光学式手ブレ補正を搭載していたりと、より高性能なカメラを搭載している。

そのスペックだが、moto g7のリアカメラはPDAF(位相差オートフォーカス)対応の1200万画素(F1.8、1.25µm)と500万画素、LEDフラッシュ、フロントカメラは800万画素(F2.2、1.12µm)。

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moto g7 plusのリアカメラは1600万画素(光学式手ブレ補正、F1.7、1.2µm)と500万画素、デュアル相関色温度LEDフラッシュ、PDAF対応1200万画素(F2.0、1.25µm)、TOFカメラという違いがある。

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LEDフラッシュで両機種の違いがわかる。moto g7(写真=左)が1つ、moto g7 plus(写真=右)は2つ


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moto g7 plusのリアカメラは、F1.7の明るいレンズと光学式手ブレ補正を搭載しているので屋内撮影や夜景撮影に強い。モトローラは、リアカメラもフロントカメラも画素数が多いmoto g7 plusをオールマイティなカメラと説明しており、コストパフォーマンスの高さが光る。

一方のmoto g7は1200万画素のリアカメラと500万画素のフロントカメラで、必要十分なスペックである。あえてmoto g7 plusと比較した場合、ワンランク下のカメラ性能としているが、こちらもコストパフォーマンスが高いといえる。なお、両機種ともにリアカメラでの動画撮影は最大4K UHD(3840×2160ドット)の解像度で撮影可能だ。

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搭載するOSはAndroid 9(開発コード:Pie)で、プリインストールされているアプリはGoogle製のアプリと、モトローラのスマートフォン用motoアクションアプリのみの素のAndroid OSに近い状態で出荷されている。

なお、画面下のナビゲーションキーは従来のAndroid 8の3ボタンを引き継いでおり、操作に戸惑う事はないだろう。一方で同じAndroid 9を搭載するGoogleの「Pixel 3」シリーズのような2ボタンナビゲーションとはことなる。


動画リンク:https://youtu.be/gIP3Q1It8Po


画面サイズや本体サイズがほぼ同じであるため、価格の差は構成パーツによる違いとなるわけだが、夜景撮影を良くするなど写真撮影にこだわりたい、動画を良く見るならステレオスピーカーを搭載するmoto g7 plusが良いだろう。

moto g7は買いやすい価格面と性能面でバランスが良いお買い得なモデルと言えそうだ。どちらにしても両機種ともにコストパフォーマンスが高い両モデルであり、SoCがSnapdragonの600番台ということで、安心して長く使えるモデルだと思われる。





記事執筆:mi2_303


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