5Gのミリ波に対応したプロ向けスマホ「Sony Xperia PRO」がいよいよ発売へ! |
既報通り、ソニーが今年2月に5G NR方式におけるSub6およびミリ波(mmWave)に対応したプロ向けプレミアムスマートフォン(スマホ)「Xperia PRO(エクスペリア プロ)」(Sony Mobile Communication製)を開発していると発表しました。
当初は発売時期や販売国・地域は未定としていましたが、同社のアメリカ向け公式Webサイトにて詳細な製品情報を公開し、近く発売することを案内しています。現時点では日本での販売は明らかにされていませんが、日本でもミリ波に対応したサービスが開始されており、発売が期待されます。
Xperia PROはフラッグシップスマホ「Xperia 1 II」をベースに「映像制作などのプロフェッショナル向けソリューションにも対応した5Gミリ波帯対応デバイス」として開発され、Xperia 1 IIではSub6のみに対応していますが、Xperia PROではさらにミリ波にも対応したハイグレードモデルとなっています。
またミリ波の受信感度を本体の上下左右のフレームに配置した4方向アンテナと誘電率が低い樹脂製の外装によって360°全方位に高め、ミリ波における通信性能も非常に高くなっており、さらに通信の方向と速度を表示する機能を搭載し、伝送のワークフローをサポートできるようになっているとのこと。
しかも、登録したアプリをすぐに起動できるショートカットキーを搭載しており、この機能も素早く利用可能。さらにmicroHDMI端子(Type D)を搭載しているため、レンズ交換式デジタル一眼カメラやプロフェッショナル向けカムコーダーをHDMI接続してXperia PROをモニターとして利用しながら撮影中の映像データを伝送することもできるようになっています。
主な仕様はディスプレイやチップセット(SoC)、カメラなどはXperia 1 IIと同じで、ディスプレイは映画のスクリーンのアスペクト比2.35:1とほぼ同じ21:9の約6.5インチ4K HDR(1644x3840ドット)有機EL(OLED)「シネマワイドディスプレイ」で、リフレッシュレート90Hz相当の残像低減技術「Motion Blur Reduction」に対応しています。
Qualcomm製SoC「Snapdragon 865 5G Mobile Platform」および12GB内蔵メモリー(RAM)、512GB内蔵ストレージ(UFS)、microSDXCカードスロット(最大1TB)、4000mAhバッテリー、USB Type-C端子(USB 3.1 Gen2)、急速充電「USB PD」、2.5mmオーディオジャック、2x2 MIMOに対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠(2.4および5.xGHz)の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.1、NFC Type A/B、位置情報取得(A-GPSなど)。
リアカメラはデュアルPDAF(像面位相差オートフォーカス)対応の約1200万画素CMOS/広角レンズおよびデュアルPDAF対応の約1200万画素CMOS/超広角レンズ、PDAF対応の約1200万画素CMOS/望遠レンズ、深度測定用の3D iTOFセンサーとなっており、光学3倍相当や画角135°のワイド撮影に対応。フロントカメラは1/4型の約800万画素CMOS/広角レンズ(F2.0、画角80°)を搭載。
・1/1.7型の約1200万画素CMOS「Exmor RS for mobile」/広角レンズ(F1.7、焦点距離24mm相当、画角82°)
・1/2.55型の約1200万画素CMOS「Exmor RS for mobile」/超広角レンズ(F2.2、焦点距離16mm相当、画角124°)
・1/3.4型の約1200万画素CMOS/望遠レンズ(F2.4、焦点距離70mm相当、画角34°)
・3D iTOFセンサー
またドイツの光学機器メーカー「ZEISS(ツァイス)」製レンズを採用し、T*(ティースター)コーティングによってレンズ内反射を低減し、クリアな撮影を実現しているほか、大型な裏面照射積層型CMOS「Exmor RS for mobile」を採用してXperia 1と比べて約1.5倍の高感度撮影が可能となっており、AFエリアカバー率も約70%を実現。
さらにソニーにレンズ交換式デジタル一眼カメラ「α」シリーズで培った技術を取り入れた動きに強いクアッドカメラを搭載し、世界初のAF/AE追従20コマの高速連写や60回/秒のAF/AE演算などの高速撮影性能を搭載したほか、人物だけでなく素早く動く動物にも対応して躍動感のある写真が撮影できるリアルタイム瞳AIにも対応しています。
なお、注意事項として有線イーサネット接続によるファイル転送はAndroid 11が必要だとしており、OSは発売時にAndroid 10をプリインストールし、発売後にAndroid 11へのOSバージョンアップを行うとしています。また有線イーサネットテザリングは一部のソニーα製品でのみ実現可能だとのこと。
本体カラーはブラックの1色のみで、サイズは約170.2×76.2×10.16mm、質量は約225g。防水・防塵(IP65・IP68準拠)に対応。ディスプレイを覆うのは強化ガラス「Corning Gorilla Glass 6」を採用。nanoSIMサイズ(4FF)が2つのデュアルSIMに対応し、アメリカ向けモデルにおける携帯電話ネットワークの対応周波数帯は以下の通り。
2G
GSM GPRS/EDGE (Bands 850, 900, 1800, 1900)
3G
UMTS HSPA+ (Bands 1, 2, 4, 5, 6, 8, 19)
4G
Bands 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 11, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 21, 25, 26, 28, 29, 32, 34, 38, 39, 40, 41, 42, 46, 48, 66
5G Sub6
Bands n2, n5, n66
5G mmWave
Bands n260, n261
記事執筆:memn0ck
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